【増資の意味】
「増資」や「減資」は会社法の制度です。

会社法の制度ですので、会社法に学ばなければなりません。

しかし、まあ、なかなかです(なんじゃそりゃ)。

ただ、少なくても増資で増えるのは、あくまでも「資本金」である事に注意しましょう。


【増加資本金】
増資の時に留意したいのが、資本金の計上額(または資本準備金の計上額)です。

基本的な考え方は次の2つです。

(1)原則

全部を資本金にする。


(2)例外(許容)

半分以上を資本金にして、残りを資本準備金(株式払込剰余金)にする。

払込金額の2分1以上を資本金にします。

「会社法上の最低限度額を資本に組入れる」場合は、払込金額の2分の1を資本金、残りの2分の1を資本準備金(株式払込剰余金)にします。

(会計処理)

(借)現金預金××× (貸)資本金   ×××
            資本準備金(株式払込剰余金)×××



【資本金増加の日と一連の会計処理】

資本金が増加するのは、「払込日」です。

申込証拠金の受入も加味した一連の仕訳は次のとおりです。

(1)申込証拠金の受入

(借)別段預金××× (貸)株式申込証拠金×××


(2)払込日

(借)当座預金等  ××× (貸)別段預金×××
   株式申込証拠金×××    資本金 ×××
                 資本準備金(株式払込剰余金)×××

(1)増資等のために受け入れた資金は、すぐに使ってはいけません。

そのため特別な拘束性の高い預金(別段預金)に預け入れます。

そのときの相手科目は、預り金に近いです(株式申込証拠金)。


(2)別段預金(資産)と株式申込証拠金のその先の処理です。

別段預金は、払込日に使えます。

そのときに当座預金等に預け替えるのです。

払込日には、お金を払い込んだ人は正式に株主になります。

株式申込証拠金も資本金等に振替えます。


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