もうかなり以前の話になるが、「週刊少年ジャンプ」という少年マンガ雑誌を継続的に読む必要にかられた事がある。

昔とった杵柄とばかりに勇んで読んでみたものの、予想に反してまるで読めない。
これにはかなり驚いた。

間違いなく読めていたハズのものが読めないのである。

理由はいくつかあるのだろうが、マンガを読むのに「技術」がいるらしい事に気付いた。

「技術」というのが大げさなら「慣れ」でもいい。

学生時代にマンガを読んでいたときには、そんな事など考えもしなかった。

ただ、純粋に面白いから読んでいたのである。


そういえば学生時代に「日本経済新聞」を読もうとしてもなかなか読めなかったことを思い出す。

もちろん目で活字を追ってはいるのだが、内容がまるで頭に入ってこない。

一言でいうと面白くない。

それが社会人になり、いつの間にかごく自然に読むようになっていた。

関心(興味)の問題はあるのだろう。

しかし、それ以前に「ジャンプ」を読むにも、「日経」を読むにも技術(慣れ)が必要らしいのだ。


「ジャンプ」も「日経」も読めないときに無理にでも読む事でやがては慣れ、必要な程度には読めるようになっていった。

おおげさにいえば、その技術を習得したから読めるようになったのだろう。

読めないときに読むことをやめてしまえば、読めるようにはならない。

簿記の学習も同様だろう。


学生から社会人へと立場を変えた今、「日経」は読んでいるが、「ジャンプ」は読んでいない。