【再振替仕訳の行われるタイミング】
簿記一巡の手続のスタートは、英米式を前提とすれば、元帳に前期繰越の記入を行うことから始まります(開始記入)。

その後に行われるのが「再振替仕訳」です。


【再振替仕訳の意味】
「再振替仕訳」とは、「前期末に行われた経過勘定項目(前払費用・前受収益・未払費用・未収収益)設定時の逆仕訳」です。

特に「期首試算表」や「前期の繰越試算表」が資料として与えられている場合は、指示がなくてもこの再振替仕訳を行う必要があります。

また、「決算整理前残高試算表」が資料として与えられていても、再振替仕訳をしていない(忘れている)場合があります。

この場合は、決算整理として再振替仕訳を行いましょう。


【再振替仕訳の行われる理由】
この再振替仕訳が行われる理由としては、

(1)理論的には、経過勘定項目に関する異なる処理方法(直接整理法と間接整理法)をとった場合でも期中取引に入る段階での帳簿記録を同じくするため。

(2)実践的には、再振替仕訳を行わなかった場合に、これを消し込むのが面倒なため。

といった説明がなされることが多いようです。


【参照記事】
再振替仕訳とは何か(1)〜(9)


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再振替仕訳の出題形態


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