税理士試験 簿記論 講師日記

税理士試験 簿記論、財務諸表論、簿記検定の問題、学習方法等をアドバイス。

純資産の部

平成19年からの変更点(純資産の部ーその4:評価・換算差額等、新株予約権)

純資産の部の大きな柱は、次のとおりです。

機ヽ主資本
供”床繊Υ校産抗枦
掘/軍予約権

貸借対照表項目は、資産、負債、純資産(以前は、資本)です。

(以前の考え方)
資産 = 負債 − 資本

(新しい考え方)
資産 − 負債 = 純資産

式を組替えただけじゃないかと思われるかもしれません。
しかし、以前は、資本を独立して考えていました(負債もですが)。
新しい考え方では、純資産は、資産と負債の差額に過ぎません。
以前は、資産、負債、資本にそれぞれ独立した地位を与え、それぞれをある程度独立して考えていました。
ですので、負債か資本かが微妙な項目については、その都度、どっちにしようかを考えていた感じです。

しかし、新しい考え方のもとでは、資産と負債を明確にして、これから外れたものを純資産に収容しています。
そのため明確な株主資本は、別掲して、それ以外のものと区別している訳です。
まあ、何だかよくわからない項目(言い過ぎか)が、株主資本以外のものといえるかもしれません。

その何だかよくわからない項目に評価・換算差額等(その他有価証券評価差額金が代表です)と新株予約権があります。
何だかよくわからない項目なので、何だかよくわかりません(←それでいいのかあ?←まだ、いいでしょ)。

平成19年からの変更点(純資産の部ーその3:資本剰余金と利益剰余金)

資本剰余金と利益剰余金の柱は、次のとおりです。

3.資本剰余金
  (1)資本準備金(株式払込剰余金、合併差益等)
  (2)その他資本剰余金(資本金及び資本準備金減少差益、自己株式処分差益)
4.利益剰余金
  (1)利益準備金
  (2)その他利益剰余金(任意積立金、繰越利益剰余金)

資本剰余金を例にあげれば、会社法上の準備金(資本準備金)とそれ以外の資本剰余金(その他資本剰余金)に分かれます。
利益剰余金も同様に、会社法上の準備金(利益準備金)とそれ以外の利益剰余金(その他利益剰余金)に分かれます。

以前は、利益剰余金の方が対照的な分け方ではありませんでした(利益準備金、任意積立金、当期未処分利益でした)。
資本剰余金と利益剰余金の分け方が対照的な分、以前よりも覚えやすいのではないかと思います。

当期未処分利益(勘定科目としては、未処分利益)は、繰越利益剰余金に変っています。
これは勘定科目と表示科目が一致していますので、以前よりもわかりやすいでしょう。

いずれも簿記論のみの受験生でも必須だと思います(未学習項目もあると思いますが)。
純資産の部の貸借対照表の表示が求められないでも、勘定科目の使い方の問題があるからです。

例えば、自己株式処分差益が仕訳としてはきれていても、試算表に「その他資本剰余金」という科目があれば、その他資本剰余金で処理しなければなりません。
今後、簿記論でも資本準備金やその他資本剰余金という「勘定科目」の使い方が一般化するのではないかと思います。
その他利益剰余金の方は一般化しないと考えていますが、一部見かけることもありますので、対応できるようにする必要はあるかもしれません。

その他利益剰余金という「勘定科目」はできるだけ使用しないようによろしくお願いいたします(←って、誰にいってるんだか)。

平成19年からの変更点(純資産の部ーその2:株主資本の柱)

純資産の部の中心をなすのは、何といっても株主資本です。
株主資本の柱は次のとおりです。

1.資本金
2.新株式申込証拠金
3.資本剰余金
4.利益剰余金
5.自己株式
6.自己株式申込証拠金

資本金、資本剰余金、利益剰余金が中心です。
まずは、この並びを入れてしまうのが先でしょう。

その後に自己株式です。

資本金と自己株式の下にそれぞれ申込証拠金が入ってきます(細かい点ですが、従来は、自己株式と自己株式申込証拠金が逆でした)。

うーん。なんとかいけそうです(って、誰がだ)。

平成19年からの変更点(純資産の部ーその1:大きな柱)

これまでの「資本の部」が「純資産の部」に変更されています。
純資産の部の大きな柱は、次のとおりです(全体は、例えば、「純資産の部の表示」をご覧下さい)。

機ヽ主資本
供”床全校産抗枦
掘/軍予約権

大きな特徴は、「株主資本」と「その他の項目」(評価換算差額等、新株予約権)を区別した点にあります。
純資産は、「資産と負債の差額」に過ぎません。
そのうち、株主資本をきちんと他の項目と区別して表示するようにしている点が大きいです。

資産と負債をきっちりと決めて、残ったものが「純資産」になる。
この点、従来の資本とは言いにくい項目も純資産の部に収容されます。
まあ、言葉は悪いですが、若干ゴミ箱のような存在になったといえるかもしれません。

その代わりといっては何ですが、「株主資本」をきっちりと独立させています。
また、「株主資本」の期中変動については、その原因も含めて財務諸表(株主資本等変動計算書)に記載することになります。

純資産の部

「新しい簿記の話」を続けています。
ここまでの話を少し整理しておきます。
メインは、次の二点です。

●「資本の部」が「純資産の部」になる。
●「株主資本等変動計算書」が導入される。
(試験的な影響は、平成19年度以降になると思います)

株主資本等変動計算書は、「純資産の部」の「一会計期間における」変動を示した計算書です。
という訳で、新しい「純資産の部」の柱をご紹介しておきます。

機ヽ主資本
  1 資本金
  2 資本剰余金
  3 利益剰余金
  4 自己株式
供”床繊Υ校産抗枦
  1 その他有価証券評価差額金
  2 繰延ヘッジ損益
  3 土地再評価差額金
掘/軍予約権

目を引くのは、繰延ヘッジ損益と新株予約権ですが、これは後日、機会があったら触れたいと思います(←っていうか、よくわかってませんが)。
いずれも負債項目だったものの移籍になります。
この変更に伴って、会計処理が大きく変る訳ではありませんが、名称や柱立てが変り、負債からの移籍もあることになります。

次回以降で、このような「純資産の部」の考え方を以前から続けている持分、資本、純資産という言葉の持つ意味と関連付けてみたいと思います。
というか関連付けられたらいいな。
というか関連付くのか?

(★)純資産の部の表示

【純資産の部】
機ヽ主資本
1.資本金
2.新株式申込証拠金
3.資本剰余金
(1)資本準備金(株式払込剰余金・合併差益等)
(2)その他資本剰余金
   資本金及び資本準備金減少差益、自己株式処分差益
4.利益剰余金
(1)利益準備金
(2)その他利益剰余金
’ぐ媽冦金
繰越利益剰余金
5.自己株式
6.自己株式申込証拠金

供”床繊Υ校産抗枦
掘/軍予約権

とにかく重要性は高いので、覚えましょう。
いくつか留意点です。

改正により「新株式払込金」が生じることはなくなっています。
また、申込証拠金の位置が、それぞれ資本金(新株式申込証拠金)、自己株式(自己株式申込証拠金)と「下に」位置することになりました。

「その他資本剰余金」は、「その他の資本剰余金」ではないので、注意しましょう。
この点も、資本剰余金と利益剰余金とで対照的になりましたのでおさえやすいのではないかと思います。


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純資産の部の表示
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