税理士試験 簿記論 講師日記

税理士試験 簿記論、財務諸表論、簿記検定の問題、学習方法等をアドバイス。

社債

平成19年 簿記論講座 11月(まとめ)

【11月 講座一覧】
第1回(社債)
第2回(貸倒引当金供
第3回(有価証券供
第4回(租税)
第5回(本支店会計機
第6回(本支店会計供
第7回(有形固定資産供


【総合問題演習】
今月学習した内容の項目を中心とした30分程度の総合問題を一般2〜3、本支店2〜3題程度選んで、繰り返し解きましょう。

(1)1回目は、時間を気にせず(ただし計る)最後まで解く→間違えた部分の「テキスト等」での確認
あくまでも確認するのは、知識であって、問題が解けさえすればよい訳ではないことを意識するとよいのではないかと思います。

(2)2回目以降は、時間を意識する。
確認するのは基礎・応用期では、あくまでも知識ではありますが、効率的な問題の解き方も模索する必要があります。
そのためには、「同じ問題」を解き方(手順、方法等)を変えて何度か解くのが効果的ではないかと思います。

(3)完答・制限時間の7割程度で打ち止めでいいと思います。



【9月 講座一覧】
第1回(簿記一巡)
第2回(現金預金)
第3回(債権債務)
第4回(手形)
第5回(貸倒れ・引当金)
第6回(有価証券機
第7回(有形固定資産機
第8回(無形固定資産・繰延資産)

【10月 講座一覧】
第1回(商品販売)
第2回(商品勘定の処理)
第3回(原価率・利益率)
第4回(商品の期末評価)
第5回(売価還元法・仕入諸掛)
第6回(個人企業、純資産の部、設立・増減資等)
第7回(剰余金の処分等)

平成19年からの変更点(社債−その4:社債発行費等)

社債に関連した繰延資産としては、これまで社債発行差金と社債発行費がありました。
社債について、償却原価法が適用されることになり、社債発行差金はなくなりました。
また、社債発行費はそのまま残りますが、償却期間が異なりますので、注意しましょう。
これまでは3年(償還期間が短い時は、償還期間)でした。
今後は、償還期間になります。
繰延資産全般を通じて、会社法に規定はありません。
合理的な期間計算(通常は、月割計算)が行われることになります。

社債発行費の償却方法は、利息法が原則です(←かなり複雑です)。
これは、出題されないことを祈りましょう(←祈るのね)。
継続適用を条件に定額法も認められています。

また、新株予約権発行費用も社債発行費に準じて取り扱うこととされます。
この場合の償却期間は3年です。

この点、社債発行費等という整理の仕方が多くなるかと思います。
今のところ勘定科目としては、社債発行費と「等」をつけない方が多いようです。
勘定科目としては、いわばどちらでもよいです。
「等」がついた場合には、これは新株予約権発行費用を指しています。


これまでの年度別変更点の個別記事一覧は、こちらからどうぞ。
税理士試験 簿記論 年度別変更点

平成19年からの変更点(社債−その3:買入償還)

買入償還時の処理は、大きく変る訳ではありません。
定額法によった場合には、従来と社債償還損益の金額は全く同じです。

(例)額面100円 発行価額95円 5年償還
   3年経過後99円で償還 定額法

(今まで)
(借)社   債100 (貸)現金預金  99
   社債償還損  1    社債発行差金 2

(これから)
(借)社   債98 (貸)現金預金99
   社債償還損 1

これまでは、社債発行差金の金額を「買入償還時の未償却残額」として計算していました。
社債発行差金5円×未経過期間2年÷償還期間5年=2円

今後は、償還時に減る社債の金額(買入償還時の償却原価)を計算することになります。
従来のように社債発行差金があった場合の未償却残額を額面から引いてももちろん答えはでます。
結局は、合理的に計算できればよい訳ですから、あまりカチカチに計算パターンを固めると出題のされ方の変化に対応できなくなる可能性はあるかもしれません。
ざっくり言うと次のどっちかで計算する場合が多い気がします(気がするだけですが)。

(1)直前の簿価+直前から買入時までの償却額=買入償還時の償却原価

(2)発行価額+発行から買入時までの償却額=買入償還時の償却原価

いずれにせよかなり慣れが必要な部分になるのではないかと思います。


これまでの年度別変更点の個別記事一覧は、こちらからどうぞ。
税理士試験 簿記論 年度別変更点

平成19年からの変更点(社債−その2:償却)

社債は、これまで額面金額で計上していたのが、当初は発行価額で計上することになりました。
しかし、最後は、額面金額で償還されます。
で、額面金額と発行価額の差額については、償却原価法が適用されることになります。
負債を(割引発行だと)だんだんと持ち上げていくことになります。
原則は、利息法ですが、定額法も認められています。
負債についての償却原価法は余りなじみがないと思いますが、慣れればいけるのではないかと思います。

(例)額面100円 発行価額95円 5年償還
   2年経過後償還 定額法

(今まで)
(借)社債発行差金償却1 (貸)社債発行差金1

(これから)
(借)社債利息1 (貸)社  債1


これまでの年度別変更点の個別記事一覧は、こちらからどうぞ。
税理士試験 簿記論 年度別変更点

平成19年からの変更点(社債−その1:発行)

社債の計上額は、額面金額ではなく、実質価額(当初は発行価額)によることになりました。
取得した社債とは正反対の対照的な処理になります(買ったときは出金額で、発行時は入金額)。
計上が発行価額ですから、額面金額と発行価額との差額、つまり、これまでの繰延資産としての社債発行差金はなくなります。

(例)額面100円 発行価額95円

(今まで)
現金預金  95 社債100
社債発行差金 5

(これから)
現金預金95 社債95

これは、いいです。
慣れるとこっちのがいいハズです(たぶん)。


これまでの年度別変更点の個別記事一覧は、こちらからどうぞ。
税理士試験 簿記論 年度別変更点

平成19年 簿記論講座 11月第1回(社債)

【学習時間の目安】
(1)インプット(2時間)
(2)問題演習(4時間)


【要チェックポイント】
(1)社債の発行から一連の処理
(2)社債の償却原価法の計算
(3)社債発行費の償却
(4)買入償還


【社債会計】
(1)社債の発行形態
平価発行
割引発行(◎)
打歩発行

(2)一連の処理
(ア)発行日
(イ)利払日
(ウ)決算日
(借)社債利息××× (貸)社    債××× →償還期限・月割
   社債発行費償却 ××× (貸)社債発行費 ××× →償還期限・利息法又は定額法
   社債利息     ××× (貸)未払社債利息××× →利払日(の翌日)から決算日
(エ)翌期首
(借)未払社債利息  ××× (貸)社債利息  ×××

(3)社債の償還
(ア)買入償還
(借) 社  債××× (貸)現金預金  ××× →社債=買入時償却原価
               社債償還益 ××× →差額
    社債利息×××  現金預金  ××× →未払時(の翌日)から償還日
(イ)定時分割償還
(借)社  債××× (貸)現金預金  ××× →額面金額
   社債利息×××   現金預金  ××× →利払分


【チェック問題】オススメ度(◎→○→△、※は参考)
基礎 細目編13(◎)
応用 上級編9(◎)

平成19年度からの変更点(なくなった繰延資産)

繰延資産は、5つに整理されました。
株式交付費、社債発行費、創立費、開業費、開発費の5つです。

なくなった繰延資産は、試験研究費、建設利息、社債発行差金です。
試験研究費は、以前から費用処理(研究開発費)でした。
建設利息は、実際の需要もないため無くなったようです。
社債発行差金は、社債を額面ではなく、実質価額(当初は発行価額)で計上することが可能となったため、無くなりました。
社債の処理は、これまでいわば両建て(社債額面→社債と社債発行差金)で行っていた処理を純額で行うことになりました。
保有社債と考え方は全く同じです。

(保有社債の場合)
投資有価証券(資産)と有価証券利息(収益)

(社債の場合)
社債(負債)と社債利息(費用)

考え方は全く逆で同じなんですが、………慣れは必要です。

私もゆっくりならいけます(って、ゆっくりなんでつか)。

(★)税理士試験 簿記論 三択問題25(社債)

(問題)
社債発行時に、計上される社債勘定の金額が社債額面金額よりも大きいのは、次のうちいずれの発行形態ですか。

(1)平価発行

(2)割引発行

(3)打歩発行

(解答)
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(★)社債の問題を解く際に重要な事

新基準以前の(従来的な)個別項目では、割賦販売と社債が難しいという印象がありました。
その一方の社債です。

社債の問題を解く上で必要なのは、償却にしても、社債利息の計算にしても、期間配分の考え方です。
それ以上でも、以下でもありません。
やっていることは、償却や社債利息をどの期間にもっていくかです。
そして、それがわかりにくいとすれば、行われている取引そのものが把握しにくい、または、把握できていないという事ではないでしょうか。

社債の問題を解くためには、いったい何が行われているのかをきちんと把握する事が大事です。
そのためには、次の点に留意するとよいでしょう。

(1)問題をよく読むこと。
(2)慣れるまでは、横線を引いて、いつ何が行われたかを整理すること。

この場合に大事なのは、解答・解説を読んで納得したつもりにならないことです。
自分できちんと問題を把握して、図解するなどして、状況を整理する必要があります。
その整理の仕方が正しかったのかを解答・解説で確認するのはよいでしょう。
ただ、単に解答・解説で計算過程を追うようになっていないでしょうか?
そんな時は、要注意です。
もう一度、問題文を読み返し、状況を「ご自分で」整理する必要があると思います。

これは、必ずしも社債に限った話ではありませんが、状況を自分で整理するように心がける。
これを個別問題レベルできちんと行う事が、総合問題や応用問題を解く上では不可欠といってよいでしょう。

(※)平成18年 簿記論講座 11月第1回(社債)

【要チェックポイント】
(1)社債の発行から一連の処理

(2)社債発行差金・社債発行費の償却

(3)買入償還


【社債会計】
(1)社債の発行形態
平価発行
割引発行(◎)
打歩発行(※貸方の社債発行差金

(2)一連の処理
(ア)発行日
(イ)利払日
(ウ)決算日
(借)社債発行差金償却××× (貸)社債発行差金××× →償還期限・月割
   社債発行費償却 ××× (貸)社債発行費 ××× →3年・期割
   社債利息     ××× (貸)未払社債利息××× →利払日(の翌日)から決算日
(エ)翌期首
(借)未払社債利息  ××× (貸)社債利息  ×××

(3)社債の償還
(ア)買入償還
(借) 社  債××× (貸)現金預金  ×××
               社債発行差金××× →買入償還時未償却残高
               社債償還益 ××× →差額
    社債利息×××  現金預金  ××× →未払時(の翌日)から償還日
(イ)定時分割償還
(借)社  債××× (貸)現金預金  ××× →額面金額
   社債利息×××   現金預金  ××× →利払分


【チェック問題】オススメ度(◎→○→△、※は参考)
基礎 細目編13(◎)
応用 上級編9(◎)
オススメ
       <管理人の記事掲載号>  会計人コース2011年9月号-                  会計人コース2008年02月号                  会計人コース2008年01月号                  会計人コース2007年09月号 <管理人の本>
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