税理士試験 簿記論 講師日記

税理士試験 簿記論、財務諸表論、簿記検定の問題、学習方法等をアドバイス。

消費税

税理士試験 簿記論 実務家対策問題2(有形固定資産の買換)

(問題)
平成17 年9月10日に1,890千円(税込み)の車両を購入した。
その際、旧車両を315 千円(税込み)で下取りしてもらい、差引き1,575千円を小切手で支払った。
なお、旧車両の期首帳簿価額は440千円であった。
車両売却時に行うべき仕訳を示しなさい(車両売却時に期中の減価償却費の計上も同時に行うこと)。

(留意事項)
(1)当社の会計期間は、平成17年4月1日から平成18年3月31日までの1年間である。
(2)車両の減価償却方法には定率法(耐用年数6年、償却率0.319)を採用している。減価償却額の計算は月割り(1か月未満の端数切上げ)で行うこと。
(3)消費税の会計処理は税抜方式を採用している。
(4)計算の途中で千円未満の端数が出た場合、その都度四捨五入すること。

(解答)【単位:千円】
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消費税の会計処理(固定資産の買換え)

消費税の会計処理でもやっかいなのが、固定資産の買換えでしょう。
買換えは、売却と購入の複合した取引ですので、ゆっくりとやれば、難しい筈はないんですが、難しいです。

【例】車両(簿価120)を税込対価105で下取りに出し、新車両200を購入した。
下取価格を差し引いた新車購入代金は、現金で支払っている。

(借)車  両 200 現  金 105
   仮払消費税 10 車  両 120
   車両売却損 20 仮受消費税  5

それぞれの金額の算出を考えてみましょう。

借方の車両200と仮払消費税10はよいでしょう。
ここは、消費税の関係がみえますので、わかりやすいです。

貸方の減少する車両120は、売却車両の帳簿価額です。
借方の車両売却損は、税抜対価100−売却車両の簿価(←もとが税抜)120です。

税抜の金額同士で計算するのがポイントでしょうか。

仮受消費税は、例の文章から5と算出できますが、仕訳上からは痕跡がなくなっています。

取得価額(税込)210から売却価額(税込)105を引いた金額が、貸方の現金105です。
こっちは、税込同士の計算になります。


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消費税の会計処理(固定資産の売却)

消費税の経理方式には、税込経理方式と税抜経理方式があります。
税込経理方式は、消費税の金額をそのまま代金に含めてしまう方法ですので、それほど問題はないでしょう。
問題は、税抜経理方式です。

売上や仕入、経費の支払い、資産の購入あたりはよいのですが、資産の売却、買換えあたりになるとかなり雲行きが怪しくなってきます。
わかりにくさの原因は、消費税の元になる金額が仕訳からは見えにくくなることにあるのかもしれません。

簡単な例をあげましょう。

【例1】商品販売(税込105)

(借)現  金105 (貸)売   上100
              仮受消費税  5

出題のされかた(税抜100、税込105等)に注意すれば、それほど問題はないでしょう。

【例2】備品売却(簿価120 税込売価105)

(借)現   金105 (貸)備   品120
   備品売却損 20    仮受消費税  5

仮受消費税は、税込売価105円×5/105=5 で算出できます。
ただ、仕訳上の金額からこの金額がややわかりにくくなっています。
先ほどの商品販売の例では、貸方の売上100×5%=仮受消費税5 という関係が成り立っています。
これがみえない分、ややわかりにくいのではないでしょうか。

備品売却損の金額は、税抜対価100−備品帳簿価額120=△20 です。
もともと備品を購入した場合には、税抜で処理されていますので、備品の帳簿価額も税抜です。
備品売却損益は、「税抜」の金額から「税抜」の金額を出しています。

総合問題での出題への対処のためにも、まずは、仕訳を確実にこなせるようにしましょう。

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【消費税の課税される取引】
簿記論は、消費税法の試験ではないので、消費税の課税・非課税の判断は必要ありません。
実際の問題では、何らかの形で、消費税を区別できる筈ですが、簡単に知っておくとよいでしょう。

(1)消費税の課税される取引
課税資産の譲渡・貸付、役務提供 → 対価のある場合

(2)消費税の課税されない取引
土地・債権(売掛金等)・有価証券の譲渡、税金・利息・配当金の受払い等


【会計処理】
※数字は、単なる例示です

(1)税込経理方式………損金となる租税と同様に取り扱う
 (売  上  時)現金預金 210 売  上 210

 (仕  入  時)仕  入 105 現金預金 105

 (資産購入時)固定資産 105 現金預金 105

 (貸  倒  時)貸倒損失等105 売掛金  105

 (中間納付時)租税公課 100 現金預金 100

 (決  算  時)租税公課  50 未払消費税 50

 (納  付  時)未払消費税 50 現金預金  50

(2)税抜経理方式………預り金として処理する
 (売  上  時)現金預金 210 売  上 200
                     仮受消費税 10

 (仕  入  時)仕  入 100 現金預金 105
         仮払消費税  5

 (資産購入時)固定資産 100 現金預金 105
         仮払消費税  5

 (貸  倒  時)貸倒損失等100 売 掛 金 105
         仮受消費税  5

 (中間納付時)仮払消費税100 現金預金 100

 (決  算  時)仮受消費税100 仮払消費税 50
                     未払消費税 50

 (納  付  時)未払消費税 50 現金預金  50

※仮払消費税は、仮払消費税等と「等」をつけることもあります。
仮払消費税等の「等」は、特別地方消費税を指しています。


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