税理士試験 簿記論 講師日記

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新株予約権・付社債

新株予約権・新株予約権付社債

<テキスト記事一覧>
新株予約権
発行者側の会計処理
取得者側の会計処理
ストック・オプション

新株予約権付社債
新株予約権付社債の種類と会計処理
転換社債型以外の新株予約権付社債
転換社債型新株予約権付社債
取得者側の会計処理


税理士試験 簿記論 講師日記 全テキスト記事一覧

取得者側の会計処理

【払込方法と処理方法の選択】
(1)代用払込が認められる新株予約権付社債 → 区分法
(2)代用払込の請求があったとみなす新株予約権付社債
1.従来の転換社債 → 一括法
2.その他     → 区分法

社債と予約権が分離する可能性のあるもの(分離型)は、区分法で、分離する可能性のないもの(非分離型)は、一括法で処理することとされています。


【区分法】
(取得時)
(借)投資有価証券等(社 債)××× (貸)現金預金×××
   投資有価証券等(予約権)×××

※かっこ内は、便宜上のものです。
※社債部分については、償却原価法の適用があります。
※勘定科目は、所有目的に従います。

(権利行使時・現金払込)
(借)投資有価証券等(株式)××× (貸)現金預金        ×××
                     投資有価証券等(予約権)×××

(権利行使時・代用払込)
(借)投資有価証券等(株式)××× (貸)投資有価証券等(社 債)×××
                     投資有価証券等(予約権)×××


【一括法】
(取得時)
(借)投資有価証券等(社債)××× (貸)現金預金×××

(権利行使時)
(借)投資有価証券(株式)××× (貸)投資有価証券等(株式)×××

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転換社債型新株予約権付社債

転換社債型新株予約権付社債については、区分法と一括法が認められています。
仕訳処理を示しておきましょう。


【区分法】
(新株予約権付社債の発行時)
(借)現金預金  ××× (貸)社   債×××
   現金預金  ××× 新株予約権×××

(新株予約権付社債の権利行使時)
(借)社    債××× (貸)資本金等  ×××
   新株予約権 ×××

社債………………額面金額(償却原価法適用時は償却原価)
新株予約権………発行価額
資本金等…………差額(2分の1もこの金額で考える)


【一括法】
(新株予約権付社債の発行時)
(借)現金預金  ××× (貸)新株予約権付社債×××

(新株予約権付社債の権利行使時)
(借)新株予約権付社債××× (貸)資本金等×××


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転換社債型以外の新株予約権付社債

【区分法の会計処理】
転換社債型以外の新株予約権付社債には、区分法が適用されます。
以下に、区分法による会計処理を示しましょう。

(1)発行時
(借)現金預金  ××× (貸)社   債×××
   現金預金  ××× 新株予約権×××

社債…………社債の発行価額
新株予約権…新株予約権の発行価額

(2)権利行使時
(ア)現金払込の場合
(借)現金預金 ××× (貸)資本金等×××
   新株予約権×××
 
基本的には、新株予約権の単独発行の場合と同様です。
貸方項目は、借方合計を基礎に資本金組入額を考えることになります。

(イ)代用払込の場合
(借)社   債××× (貸)資本金等×××
   新株予約権×××

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新株予約権付社債の種類と会計処理

【新株予約件付社債の会計処理】
新株予約権付社債の会計処理には、区分法と一括法とがあります。
区分法は、「予約権部分」と「社債部分」を区別して処理する方法で、一括法は両者を区別しない方法です。
予約権と社債とでは、性格が異なり、区分法が理論的には正しいといえるでしょう。
しかし、なんか面倒です。
そこで、予約権部分と社債部分とが事実上、分離しないもの(一体型)については、一括法の適用も認められています。


【区分法と一括法の選択】
具体的には、「転換社債型以外の新株予約権付社債」、すなわち、権利の行使時に、現金での払込ができる新株予約権付社債には、区分法しか認められていません。
現金での払込を認めるということは、新株予約権が消滅しても、社債部分は存続することになります。
つまり、事実上、予約権と社債が分離しているのです。
分離してしまう以上、会計処理としても一括法を認める余地はありません。

逆に、権利行使の際に、「転換社債型新株予約権付社債」には、区分法以外に一括法の適用も認められています。
権利行使時に予約権は消滅します。
それと同時に、社債も代用払込により消滅する。
両者が同時に消滅する、つまり、命運をともにするケースでは、一括法の適用も認めようという感じだろうか。

(参考)
余談ですが、新株予約権ができる以前の制度について触れておきましょう。
従来の新株引受権付社債に相当する新株予約権付社債は、区分法による必要があります。
また、従来の転換社債に相当する新株予約権については、区分法と一括法の選択になります。
なお、現在でも転換社債という言葉は、完全には消えておらず、従来の転換社債に相当する新株予約権付社債は、「転換社債型新株予約権付社債」と呼ばれています(名前、長すぎ)。


【まとめ】
転換社債型以外の新株予約権付社債……区分法
転換社債型新株予約権付社債……………区分法、一括法

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新株予約権付社債

【新株予約権付社債の意義】
「新株予約権付社債」は、新株予約権が付された社債です。
つまりは、「新株予約権+社債」が、新株予約権です。


【権利行使時の払込方法】
新株予約権付社債については、「新株予約権の権利行使時に行使価額を現金で払込む場合」(現金払込)と「現金に代えて社債部分をもって払込みに充当する場合」(代用払込・社債払込)とがあります。

今、極めてシンプルな会計処理を考えておきましょう。
(1)社債払込
発行時:(借)現金預金    ××× (貸)新株予約権付社債×××

行使時:(借)新株予約権付社債××× (貸)資本金     ×××

社債部分が、消滅することに留意しましょう。

(2)現金払込
発行時:(借)現金預金    ××× (貸)新株予約権付社債×××

行使時:(借)現金預金    ××× (貸)資本金     ×××

社債部分が、消滅せず、存続することに留意しましょう。


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ストック・オプション

【ストック・オプションの意味】
ストックは、「株式」を意味します。
オプションは、取得者側では「取得する権利」、発行者側では「交付する義務」を意味します。

「ストック・オプション等に関する会計基準」では、ストック・オプションは、報酬(労働等の対価)として従業員等に付与するものをいいます。
「ストック・オプション」は、「従業員等の報酬としての新株予約権等」といえます。

労働の対価として新株予約権を付与するのですから、借方は費用(株式交付費)で処理し、貸方に新株予約権を計上します。


【ストック・オプションの会計処理】
(1)権利確定日以前の会計処理(権利付与時)
(借)株式報酬費用××× (貸)新株予約権×××

※ストックオプションの公正な評価額×対象勤務期間のうち当期の月数÷対象勤務期間


(2)権利確定日以後の会計処理(権利行使時)
(借)新株予約権 ××× (貸)資本金等 ×××
   現金預金  ×××


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取得者側の会計処理

新株予約権は、取得者側では、有価証券として処理します。
実際に権利を行使した場合には、株式(有価証券)に振替えます。

【新株予約権の取得時】
(借)投資有価証券(新株予約権)××× (貸)現金預金×××
※かっこ内は、参考です。

新株予約権は株を取得(新株の引受・代用自己株式の移転)する権利ですが、実際に株式を取得した場合は、保有目的に応じて投資有価証券勘定等で処理します。
有価証券としての取扱いは、一般の有価証券と変りません。
その他有価証券に区分されるのが一般的です。


【新株予約権の権利行使時】
(借)投資有価証券(株式)××× (貸)投資有価証券(予約権)×××
                     現金預金        ×××


【権利行使期限の経過時】
(借)新株予約権未行使損××× (貸)投資有価証券(予約権)×××

借方は、他の同様の意味をあらわす科目、例えば、新株予約権未行使損失、新株予約権消滅損等であればよいでしょう。


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ストック・オプション

発行者側の会計処理

【新株予約権の発行時の会計処理】

(借)現金預金××× (貸)新株予約権×××

新株予約権の発行時には、その対価(発行価額)を新株予約権(純資産)に計上します。
新株予約権は、新株を発行する義務です。


【新株予約権の行使時の会計処理】
(1)新株を発行する場合
(借)現金預金 ××× (貸)資 本 金×××
   新株予約権×××    資本準備金×××
 
借方の現金預金は、新株予約権の行使価額、同じく、借方の新株予約権は、新株予約権の発行価額です。
貸方は、原則(指示がなければ)は、全額が資本金です。
ただし、2分の1以上の金額を資本金としない(資本準備金とする)ことができます。
2分の1の判断は、「現金預金+新株予約権」、つまりは、借方合計で考えることに留意しましょう。

(2)自己株式を移転する場合
(借)現金預金 ××× (貸)自己株式    ×××
   新株予約権×××    自己株式処分差益×××

借方の考え方は、(1)新株を発行する場合と同様です。
貸方の減額する自己株式は、自己株式の帳簿価額です。
借方の総額(行使価格と新株予約権の発行価額)の合計を処分対価(売値)として、その差額は、自己株式処分差益として処理することになります。


【新株予約権の行使期限到来時の会計処理】

(借)新株予約権××× (貸)新株予約権戻入益×××

新株予約権が行使されずに行使期限が到来した場合には、新株予約権を発行価額で、新株予約権戻入益(特別利益)に振替えます。


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新株予約権

【新株予約権とは】
新株予約権とは、ややラフにいうと、「新株を買う権利」です。
ただ、株の場合は、発行会社から株を「買う」のではなく、「引受ける」ことになるので、「新株を引受けることができる権利」という方が正確でしょうか。
また、会社は、新しい株の発行ではなく、保有する自己株式を交付することもできます。
「新株を引受けるか、自己株式の移転を受けることができる権利」が新株予約権です。

新株予約権を発行した会社は、ちょうどその逆で、新株予約権者が新株予約権の権利を使うと、新株を発行するか、自己株式を移転する義務を負うことになります。

新株予約権を発行した会社は、その対価として、新株予約権を取得した者から現金等を取得します。
取得者側からいえば、現金等を支払うことによって、新株予約権を取得する訳です。

新株予約権の行使時には、発行会社は、さらなる対価を取得し、株式を発行するか、自己株式を移転することになります。
取得者側からいえば、対価を支払って、新株の発行を受けるか、自己株式の移転を受ける訳です。
まずは、簡単な仕組みをおさておきましょう。


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