税理士試験 簿記論 講師日記

税理士試験 簿記論、財務諸表論、簿記検定の問題、学習方法等をアドバイス。

商品販売

商品販売

<テキスト記事一覧>
原価率・利益率、付加率
ボックス図の意味
棚卸減耗損と商品評価損
他勘定振替高
払出単価の決定方法
売価還元法
売価還元法における値上と値下
仕入諸掛

<軽めの記事一覧>
仕入時の送料の取扱い
売上時の送料の取扱い
売上原価だ
原価率算定上の売上値引・割戻
期末商品棚卸高
後入先出法
売価還元法の式を覚えてますか?
税法方式の売価還元法
「返品、値引・割戻」と「値上と値下」
売価還元低価法
仕入諸掛の問題の手掛けかた


税理士試験 簿記論 講師日記 全テキスト記事一覧

仕入諸掛の問題の手掛け方

仕入れに係る付随費用を「仕入諸掛」といいます。

仕入諸掛には、商品の引取運賃や仲介手数料があります。
輸入取引の場合では、荷役費、保険料、関税などもあります。

仕入諸掛の原則的な取扱いは、「仕入」勘定に含める処理ですが、「仕入諸掛費」勘定を設けて別個に処理する場合があります。
なお、「仕入諸掛費」勘定を設けても、損益計算書の表示は、基本的には、設けない場合と同じです。

「仕入諸掛費」勘定を用いている出題の際には、「ボックス図」を最大限に活用しましょう。
ボックス図の内側に対価(諸掛抜き)を書いて、外側に仕入諸掛を書くと、とても整理しやすいです。
条件が複雑な場合には、なかなか電卓だけで整理するのは、厳しいので、簡単なボックス図でいきましょう!!

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仕入諸掛

売価還元低価法

売価還元低価法は、売価還元原価法の原価率の式の分母から値下額(と値下取消額)を取り除いた原価率を用いる方法です。
簡単な例で考えてみましょう。

期首商品 なし
当期仕入 @80×2個=160円
当初売価 @100×2個=200円
当期売上 @90(10円の値下)×1個
期末商品 売価@90(10円の値下) 原価80円

売価還元原価法の原価率 160円÷(200円−20円)=8/9
売価還元原価法の評価額 90円×8/9=80円
売価還元低価法の原価率 160円÷200円=80%
売価還元低価法の評価額 90円×80%=72円

売価還元法を用いないケースでは、どうでしょうか。
原価法の評価額は、@80円です。
売価還元原価法と同じです。

低価法は、どうでしょうか。
売価は@100円から@90円に下がっているので、期末の商品の買値もいくらか下がっているのが自然です。
仮に同率で@80円から@72円に下がっているとすれば、通常の低価法の評価額は@72円で、売価還元低価法と同じです。

売値の下落率と買値の下落率にある程度の相関関係はあるでしょうが、まったく比例するとは限りません.
したがって、売価還元低価法と通常の低価法の評価額とがまったく同じになるとは限りませんが、売価還元低法のそれなりの合理性が理解できると思います。


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二種の売価還元法


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「返品、値引・割戻」と「値上・値下」

売価還元原価法で登場する「値上」と「値下」。
「返品、値引・割戻」とは、きちんと区別しておきましょう。

「値上と値下」は、値札の訂正・付替えという形で行われます。
いったん、陳列した商品の値札ラベルを¥10,000→¥8,000なんて具合に訂正するのが、「値下」です。
もう、この値段じゃ売れないから、売値を下げるのが、「値下」です。

「値上」は、この逆です。
ただ、値札の訂正をそのまま行うことはできないでしょうから、この場合には、値札そのものを付け替えることになるでしょう。

これに対して、返品、値引・割戻は、いったん、商品の引渡しが行われた後に行われる行為です。
「値上等」が、販売(引渡)以前に行われるのに対して、「値引」等が、販売(引渡)後に行われる点にあります。

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売価還元法における値上と値下

税法方式の売価還元法

「税法方式の売価還元法」は、

(期首商品原価+当期仕入原価)÷(当期売上+期末売価)

で原価率を算出します。

要は、商品(仕入)勘定の「借方・原価÷貸方・売価」という方法です。
ただ、貸方の棚卸減耗を加味していませんので、理論的には、必ずしも合理的な方法ではありません。
これは極めて極端な例で考えるとわかりやすいでしょう。

期首商品 なし
当期仕入 原価@80円×2個=160円
当初売価 売価@100円×2固=200円
当期売上 売価@100円×1個=100円
期末商品 なし
棚卸減耗 1個

連続意見書方式の売価還元原価法での原価率は、次のように計算されます。
160円÷200円=80%

税法方式の売価還元法での原価率は、次のように計算されます。
160÷100=160%(?)

つまり、減耗が僅少である場合に、それなりの合理性を持つというのが、税法方式の売価還元法で、理論的な厳密性はありません。
そのせいか検定試験などで出題されていない(たぶん)ですが、税理士試験の簿記論では、税理士試験だけにおさえておいた方がよいといったところでしょうか。

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売価還元法の式を覚えてますか?

だらだらと長い売価還元法の式。
皆さんは、覚えていますでしょうか。
私は覚えていません(←おいおい)。

でも、計算にはまったく支障はありませんし、ゆっくりであれば、口頭でいうこともできます。
それは、基本的な考え方をおさえているからです。
連続意見書方式の売価還元法は、商品(仕入)勘定の借方に着目して、その借方の商品全部が売れてしまったとした場合の原価率を算出しています。
その事を把握していれば、式を覚えていなくても、「借方全体の原価÷借方全体の売価」これでいけます。
いける筈です。
いけます………よね?

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二種の売価還元法

後入先出法

※後入先出法は廃止されています。
以下の記事は参考まで。

「先入先出法」は、先に仕入れたものから順番に出て行くと考える方法です。
「後入先出法」は、後に仕入れたものから順番に出て行くと考える方法です。
仮定そのものに違いがありますが、それ以外でも先入先出法と後入先出法とで大きく異なる点があります。

それは、期間のとり方で結果に違いがあるか否か、です。
どこからどこまでで先入先出や後入先出を考えるかで、(端数処理を除いて)結果が同じか、異なるかの違いがあります。

先入先出法は、端数の関係を除くと、期間のとり方で、結果に違いはありません。
しかし、後入先出法は、会計期間でみるのか(期別)、月単位でみるのか(月別)、払出ごとにみるのか(その都度)で結果が異なります。

ちょっとの違いで結果が異なるというのは、出題者側の立場でみると出し頃といってよいでしょう。
後入先出法の違い(期別、月別、その都度)には充分注意したいところです。

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払出単価の決定方法

期末商品棚卸高

期末商品帳簿棚卸高は、補助簿である「商品有高帳」における残高です。
簿記論では、商品有高帳の記入と仕訳とが違っている(どちらかが間違えている)出題がありますので、明確に意識しておきたいところです。

例えば、
期末商品帳簿棚卸高100円
期末商品実地棚卸高100円
という場合でも商品有高帳の記録(+10円)が一部行われていなければ、棚卸減耗損は、(100円+10円)−100円=10円ということになります。

特に、仕訳処理に訂正が必要な場合には、その仕訳の間違いを訂正することのみでホッとしてしまう事はありがちですので、充分注意しましょう。

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棚卸減耗費(損)と商品評価損

原価率算定上の売上値引・割戻

簿記論では、原価率を算出させる場合が少なくありません。
この場合の原価率は、財務諸表の数値したものではありません。
販売の時点で想定される原価率、いわば予定原価率を意味しています。
当初、企業が予定した原価率です。

例えば、企業が原価率80%と想定しているなら、80円で仕入れた商品は、100円で販売することになります。
ただ、商品にキズがあったりすれば、5円値引くということもあるでしょう。
これが、売上値引です。

一連の処理を仕訳で示すと次のようになります。

(借)売 掛 金100 (貸)売  上100
   売  上  5    売 掛 金  5

この時点で、試算表を作成すれば、売上勘定は、95円になります。
この95円の売上と80円の仕入(売上原価)から「当初の」原価率80%を算出するとするなら次のようになるでしょう。

売上原価80÷(売上95+売上値引5)=80%

当初の原価率の算定上、売上値引・割戻を控除しないのは、このような理由からです。
「当初の」原価率の算出の際の売上値引・割戻の取扱いには、充分注意しましょう。

(関連記事)
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売上原価だ

本当に大事な売上原価。
売上原価は、「売れて無くなってしまった商品の仕入原価」です。
具体的な計算は、次のとおりです。

期首商品棚卸高10+当期商品仕入高80−期末商品棚卸高20=売上原価70

一連の会計処理は次のとおりです。

期首:(借)繰越商品10
期中:(借)仕  入80 (貸)現  金80
期末:(借)仕  入10 (貸)繰越商品10
      繰越商品20    仕  入20

決算整理後の仕入勘定の残高は、80+10−20=70となっており、これが売上原価の金額です。

これを仕入勘定であらわすと、

仕 入
現金80 期末10
期首20 損益70

損益勘定に振替えられるのが売上原価の金額です。

いわゆるボックス図では、次のように示されることが多いです。

仕  入
期首10 売上原価70
当期80 期  末20

算式、仕訳、勘定記入、ボックス図といずれも、しっかりと納得して、使いこなせるようにしておかれるとよいのではないでしょうか。
特殊商品販売にもつながる商品販売のネックは、売上原価の理解にあるのではないかと思います。


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売上原価の意味

売上時の送料の取り扱い

仕入時の送料(引取運賃)は、仕入勘定に含めます。
売上時の送料(発送運賃)は、自己負担であれば、発送費等の費用勘定で処理し、先方負担であれば、資産処理(売掛金又は立替金)することになります。

売上時の送料(発送運賃)は、売上先の負担すべき送料を立替えている訳ですから簿記的にいえば立替金といえるでしょう。

ただし、売掛先であれば、売掛金勘定で処理する場合が多いようです(日商での出題はこれが中心です)。
その相手に他に請求すべき代金(売掛金)があるなら、請求や帳簿の関係も売掛金に含めてしまった方が便利といったところでしょうか。

仕入時の送料の取り扱い

商品の「送料」の取り扱いが案外と面倒です。
仕入時の送料(引取運賃)は、仕入勘定に含めます(仕入諸掛勘定で処理する場合もあります)。
売上時の送料(発送運賃)は、自己負担であれば、発送費等の費用勘定で処理し、先方負担であれば、資産処理(売掛金又は立替金)します。

購入代価100円の商品を購入し、引取運賃が10円というケースで、翌期に150円で販売したとしましょう。
この場合の損益計算(もうけの計算)はどのように行われるべきでしょうか。

当期 10円の損
翌期 50円の益

ではおかしいのではないか。

当期 損益なし
翌期 40円の益

こうしたい。

このような合理的な損益計算を行うためには、引取運賃を仕入に含め、未売却の場合には、資産勘定(繰越商品勘定)で翌期に繰越す必要があります。

そのための決算整理仕訳が、「(借)繰越商品×××(貸)仕  入×××」です。

なお、このような考え方は、商品だけでなく、固定資産や有価証券についてもまったく同じです(自己株式だけ営業外費用です)。

仕入諸掛

【仕入諸掛】
商品を取得するために要した付随費用(仕入諸掛)は、通常、仕入に加算されます。

商品そのものの値段(購入代価)に仕入諸掛を加えたものが当期の仕入高です。

仕入諸掛には、引取運賃、支払手数料の他に、荷役費、保険料、関税等があります(後の三者は、通常、輸入取引の場合に生じます)。



【仕入諸掛の会計処理】
仕入諸掛は、仕入に加算するのが一般的です。

が、これを別途、「仕入諸掛費」(費用)という勘定を設けて処理することがあります。

仕入諸掛費勘定を用いた場合には、期末商品に対応する仕入諸掛は、「繰延仕入諸掛」(資産)として繰越さなければなりません。

なお、いずれの方法をとっても損益計算書の表示が変る訳ではありません。

損益計算書は、同じです。

仕入諸掛を別途処理する場合には、ボックスに購入代価(内側)と仕入諸掛(外側)と別個に書いて整理するとわかりやすいでしょう。



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売価還元原価法における値下と値上

【売価還元原価法の適用業種】

連続意見書方式による売価還元原価法の原価率は、借方・原価/借方売価です。

分子の借方・原価はいいとしても、分母の借方・売価が、式にすると長いです。

でも、実はそれほど難しい話ではありません。

売価還元法は、典型的には、デパートやスーパーなどの小売業や卸売業に対して適用される方法です。

その前提には、商品の種類や数が多くて、原価での棚卸が面倒ということがあります。



【値下と値上】

連続意見書方式で算出している原価率は、いわば想定される平均原価率です。

通常、単に原価率といえば、当期の売上と売上原価の比率を意味します。

売価還元原価法における原価率は、いわば当期に仕入れた商品が全部売れたものと仮定した場合に想定される原価率である点が異なります。


借方(インプット側)から売価を把握するときには、値入(どれだけ利益をオンしたか)の把握ができていなければなりません。

ある仕入商品が100円で、その種類の商品の値入率(付加率)が50%だとすれば、値入額は、50円になります。

当初の値札には、150円と表示されます。

もしこれで売れなければ、これを赤い線で消したりして、120円で売ろうとしたりします。

この場合の30円が値下額です。

逆に当初設定した売価を上げた場合の金額が値上額です。

値上というのは、値下に対して少ないでしょう。

また、その場合は、値札そのものを取り替えることになるでしょう(赤字で値上された商品を買う気にはなれません)。



【値引との違い】

売価還元原価法の原価率算出時の「値下」や「値上」は、実際に商品を販売する以前の話です。

この点が、商品を販売した以後の話である「値引」や「割戻」とは異なります。

つまり、商品販売以前の値段の引下げ(引上げ)が、「値下」や「値上」であり、商品販売後の値段の引下げが、「値引」や「割戻」になります。



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売価還元法

【売価還元法の意義と種類】

「売価還元法」とは、期末棚卸を商品の売価で行い、これに原価率を乗じて期末棚卸高を算出する方法です。

期末商品棚卸高(原価)=期末商品棚卸高(売価)×原価率

この場合の原価率の算出方法には、二つの種類があります。

一つが、「連続意見書方式」または「インプット法」と呼ばれる方法で、もう一つが
「税法方式」または「アウトプット法」と呼ばれる方法です。

(1)連続意見書方式(インプット方式)

(2)税法方式(アウトプット方式)



【原価率の算出】

連続意見書方式では、帳簿棚卸売価を算定できます。

したがって、棚卸減耗を把握できます。

もっとも、きちんとした値入(原価にいくら利益を加算するか)の管理をしていないと連続意見書方式は採用できません。

いずれの方法でも、期末棚卸売価×原価率=期末原価 ですが、この原価率の算出方法が違います。

(1)連続意見書方式

分子 → 期首商品原価+当期仕入商品原価
分母 → 期首商品売価+当期仕入商品原価+原始値入額+値上額−値上取消額−値下額+値下取消額


(2)税法方式

分子 → 期首商品原価 + 当期仕入商品原価
分母 → 当期純売上高 + 期末商品売価

「ボックス図」を思い出しましょう。

連続意見書方式では、商品(仕入)の借方・原価/借方・売価という計算をし、税法方式では、商品(仕入)の借方・原価/貸方・売価という計算をしているだけです。

できるだけ式は覚えない方がよいと思います。

これは売価還元法に限ったことではありませんが、単に覚えただけの式は、実践ではあまり使えません。

「覚えてはいないが、解ける」がベストに近いのではないでしょうか。



【売価還元低価法】

連続意見書方式における原価率の分母の値下額を取り除いたものが、売価還元低価法の原価率になります。



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払出単価の決定方法

【払出単価の決定方法】

期末商品の評価方法(払出単価の決定方法)には、個別法、先入先出法、移動平均法、総平均法等があります。

注意したいのは、後入先出法です。

後入先出法には、その計算単位の取り方によって、その都度法、月別法、期別法があります。

同様に後入先出法といってもその計算結果は異なりますので、問題をよく読んで慎重に対処しましょう。



【種類】

(1)個別法
(2)先入先出法
(3)移動平均法
(4)総平均法
※後入先出法は廃止されています。



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他勘定振替高

【他勘定振替高の意味】

自家消費(自分で使ってしまう場合)、火災、盗難、見本品の提供等の販売以外の事由で商品が減少する事があります。

この時に用いられるのが、他勘定振替高です。

例えば、火災により商品が燃えてなくなったとしましょう。

仕訳は、次のとおりです。

(借)火災損失100(貸)仕  入100

当期商品仕入高が1,000円で、期首商品棚卸高、期末商品棚卸高がゼロだとすると、仕入勘定の残高は、900円です。

これを損益計算書にそのまま表示すると、次のようになります。

売上原価
 期首商品棚卸高  0
 当期商品仕入高900
      計 900
 期末商品棚卸高  0  900

売上原価は、900円でいいでしょう。

売上原価は、売れてなくなってしまった商品を買った値段なので900円のままでいいです。

しかし、当期の純粋な仕入高は900ではなく、1,000円のハズです。

このままでは、当期の純仕入高は、その企業が実際にどれだけ仕入活動を行ったかを示していません。

このような不合理を解消するのに用いられるのが、他勘定振替高です。

売上原価
 期首商品棚卸高    0
 当期商品仕入高1,000
      計 1,000
 他勘定振替高   100
 期末商品棚卸高    0  900

こうすることで損益計算書上の当期商品仕入高は、当期の純仕入高を示すことができます。

損益計算書上の当期商品仕入高(純仕入高)を100円増やし、他勘定振替高も100円増やします。

算式で示すと次のとおりです。

売上原価900=期首0+当期900−期末0

売上原価900=期首0+当期1,000−(他勘定振替高100+期末0)

他勘定振替高の分(100円)売上原価の計算要素の足す部分(当期)が増えて、引く部分(他勘定振替高)も同額が増えていることを確認してください。

他勘定振替高は、あくまでも損益計算書の表示上の問題です。

仕訳処理には影響しません。



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棚卸減耗(損(費)と商品評価損

棚卸減耗損(費)は、無くなってしまった部分、商品評価損は、時価の下落部分です。



【棚卸減耗費(損)】

例えば、1個10円の商品が、帳簿(商品有高帳)上は10個ある筈なのに、実際には(実地棚卸高)9個しかなかったとします。

1個×10円=10円 が棚卸減耗損になります。

勘定科目としては、原価性の有無等により、「棚卸減耗費」と「棚卸減耗損」を使い分ける場合もあります。

簿記論での出題は、表示をさほど意識しなくてよいので、どちらかを一括で使う場合が多いでしょう。



【商品評価損】

上記の続きで、その商品の時価が9円であった場合は、商品評価損は、9個×(10円−9円)=9円と計算されます。

実際に存在しない商品に、時価の下落は関係ないので、実地棚卸高に下落した時価をかけるのがポイントです。

勘定科目は、実に様々ですが、意味が通じさえすればよいです。



【商品評価損の表示】

商品評価損については、その原因の違いは考慮しません。

商品評価損は、原則として売上原価とします。

ただし、臨時、かつ、多額な場合(災害等)は、特別損失です。



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ボックス図の意味

【ボックス図の意味】

ボックス図といっても、特別な作成の決まりはありません。

要は勘定形式を借りて商品等の動き(増減)を表したものです。

原価率の算定をはじめ、推定がからむときに利用すると効果大です。

三分法による仕入(商品)勘定の動きを模したものもありますが、

(借方)期首 (貸方)売上原価
    当期     期末

の方が一般的でしょう。

このボクッス図は、商品の増減を原価ベースで表したものです。

同様に、仕掛品、製品、材料なども同じ形で図に表すことができます。

結局は、いずれも資産で、最初にこんだけあって(期首)、こんだけ増えて(当期)、こんだけ残ってたら(期末)、これだけ無くなっている筈(売上原価等)ということを原価ベースで図にしたに過ぎません。

売価で統一して書くことも可能です。

シンプルだからこそ利用価値は高いでしょう。



【ボックス図の利用方法】

基本的な利用方法は、

(1)期首 (3)売原
(2)当期 (4)期末

(1)から(4)のうちのいずれか一個が不明であっても、貸借合計は一致します。

この関係を利用して、差額で不明箇所を算出します。

最初は、やや戸惑うかもしれませんが、似たタイプの問題を立て続けに解くことで慣れると思います。


問題は、原価率が絡む場合です。

(1)期首 (3)売原 ← <(5)原価率> → (6)売上
(2)当期 (4)期末

「売上高×原価率=売上原価」の関係を利用して、差額で不明箇所を算出する場合が多いです。

この辺は、いったんボックス図の意味、原価率の意味を把握したあとは、ひたすら問題を解く必要があるでしょう。

原価率絡みは、非常に奥が深い分野です。

精進あるのみですね。



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利益率・原価率、付加率

【利益率・原価率、付加率】

利益率・原価率と付加率(利益加算率・値入率)の算出方法は、次のとおりです。

「利益率」 = 利益/売価

「付加率(利益加算率・値入率)」 = 利益/原価


利益率に対応するのが「原価率」で、原価/売価です。

例えば、売価100円、原価80円、利益20円のケースでは、

利益率20% 原価率80% 付加率25%です。

一般商品販売以外にも、特殊商品販売、本支店会計等でも必要な知識なので各率の意味をしっかり把握しておきましょう。



【原価率算定上の留意点】……「売上値引・割戻は控除前」

簿記論の出題では、特に原価率の算定が課題です。

もっとも難易度が高い総合問題では、なかなか算出が難しい場合も少なくありません。

相対的な話なので、難易度が低ければやはり合わせなければならないでしょう。

財務諸表の数値(結果としての数値)を利用した分析とは異なります。

簿記論の出題で算出しなければならない原価率は、「売価をつける段階で想定している原価率」、いわば「予定原価率」です。

要は、この位の原価率でいこうという意味での原価率です。

したがって、その後に値引や割戻し(売上値引や割戻)があってもこれは控除しない(控除後であれば加算する)ことになります。



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