税理士試験 簿記論 講師日記

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商的工業簿記

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商的工業簿記の意味
原価要素
完成度換算法の基本的考え方
平均法


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平均法

【完成度換算法(平均法)】

完成度換算法による期末仕掛品の評価では、期首仕掛品がないと、それほど問題はありません。

しかし、期首仕掛品がある場合には、評価方法(要は考え方、仮定の違いである)によって違いがでます。

まずは、平均法をみてみましょう。

加工進捗度は加味しない(あるいは加味した後として)ケースです。

期首仕掛品 2個 200円
当期投入分 4個 400円
当期完成分 5個
期末仕掛品 1個

平均法によれば、期首仕掛品と当期投入分とが平均的に完成品になると考える訳ですから、期末仕掛品を算出するには、いったん一個あたりの平均単価を算出し、これに期末仕掛品の数量をかければよいことになります。

(期首仕掛品原価200円+当期投入原価400円)÷6個=@100円
@100円×期末仕掛品数量1個=100円(期末仕掛品原価)

あるいは、次の考え方でも同様です。

平均法では、期首仕掛品と当期投入分が等しく完成品と期末仕掛品とになりますので、全体の原価を当期5個と期末1個の比率で按分すればよいでしょう。

(期首200円+当期400円)×期末1個/(完成5個+期末1個)=100円

とにかく、考え方をおさえて計算できるようにすることが大事だと思います。

式を無理やりに覚えても、やがては忘れてしまう可能性が高いでしょう。



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完成度換算法の基本的考え方

【完成度換算法】
商的工業簿記における期末仕掛品の評価方法の一つに完成度換算法があります。

基本的な考え方をみておきましょう。

まずは、大きな理解として仕掛品の話です。

仕掛品は、文字どおり、仕掛かっている(製造途中の)製品の原価です。

ボックス図で整理するなら、

         仕 掛 品
(1)期首仕掛品棚卸高 (4)当期製品製造原価
(2)当期総製造費用  (3)期末仕掛品棚卸高

という感じになります(って、図じゃないよな)。

この関係は、商品なんかと同じで、

(1)期首に仕掛かっていて、
(2)当期にこんだけ造りはじめて、
(3)期末がこんだけだったら、
(4)当期はこんだけできた

という関係を示しています。

(1)こんだけあって、(2)こんだけ増えて、(3)こんだけ残ってたら、(4)こんだけ減った(完成した)という関係です。

ってくどいですが(講師のサガです)、商品や製品、材料なんかでも同じです。

ポイントは、(1)期首と(2)当期のコストがでてるので、(3)期末をだせば、(4)完成品のコストがわかります(って、同じか)。



【完成度換算法の基本的な考え方】

基本的な考え方は、按分といってよいでしょう。

例えば当期の製造活動に600円のコストがかかった。

期首・期末の仕掛品がなく、6個の製品が完成した。

1個あたり100円の製品です。

600円/6個=100円
100円×6個=600円 が完成品です(って、あたりまえか)。

期末の仕掛品を加えましょう。

当期の製造活動に600円のコスト(便宜上加工費のみとする)がかかった。

期首仕掛品はなく、5個の製品が完成し、2個はつくりかけだった(仕掛品)。

加工進捗度(原価ベースでみた作業の進行割合)は、50%です。

このケースだと暗算でもいけるでしょう。

600円÷(5個+2個×50%)=100円(1個あたり)

100円×2個×50%=100円(期末仕掛品)

600円−100円=500円(完成品原価)

もちろん、

600円×(2個×50%)/(5個+2個×50%)=100(期末仕掛品)

でもよいです。

ここまでの理解があれば、評価方法(平均法、先入先出法等)もさほど遠くはないと思います。



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原価要素

【原価要素の種類】

原価要素は三種に区別されます。

材料費、労務費、(製造)経費です。

「製品の製造にかかったコスト」のうち、もの(材料費)、人(労務費)、その他(経費)と区分している訳です。

簿記論では、それほど細かい区分を要求される訳ではありませんが、一応の区分はおさえておきましょう。

材料費 → もの(物関連費、物件費)
労務費 → 人(人関連費、人件費)
経 費 → その他



【区分しにくいもの】
やや区分しにくいものとしては、工場消耗品費(材料費)、法定福利費(労務費)、福利施設負担額(経費)があります。

材料費は、ものの消費額をさしています。

工場消耗品費は、経費ではなく、(間接)材料費です。

法定福利費(健康保険料や厚生年金保険料等の社会保険料の企業負担額)は、労働の直接の対価とは言いがたいものの、おおむね労働の対価に比例して発生するため労務費に区分されます。

福利施設負担額は、典型的には、社員食堂等の赤字補てんであり、経費に分類されます。



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商的工業簿記の意味

【商的工業簿記の意味】

「商的工業簿記」は、きちんとした原価計算を行っていない製造業の簿記です。

原価計算を行っていないので、製造間接費の配賦も部門別の計算もありません。

標準原価計算や直接原価計算もありません。

原価計算表もつくりません。

おおむね、日商二級の工業簿記の範囲から標準原価計算と直接原価計算、製造間接費の配賦と原価計算表の作成を除いたあたりが税理士簿記論の工業簿記(商的工業簿記)の範囲といえます。

費目別の計算はありますし、基本的な勘定の流れも知っている必要があります。

総合原価計算における期末仕掛品の評価の考え方も必要です。

もっともイヤなのが(私が?)本社工場会計ですが、本支店会計と商的工業簿記がしっかりできていれば、それほど難しいものではないハズです(でも難しい)。



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