税理士試験 簿記論 講師日記

税理士試験 簿記論、財務諸表論、簿記検定の問題、学習方法等をアドバイス。

外貨建取引

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<テキスト記事一覧>
貨幣・非貨幣法
外貨建社債の換算
前渡金・前受金と経過勘定項目の換算
外貨建有価証券
外貨建有価証券の換算と償却原価法
為替予約
独立処理
振当処理
在外支店の財務諸表項目の換算
在外支店の財務諸表項目の換算手順

<軽めの記事一覧>
外貨建債券の償却原価法
前渡金・前受金の換算


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外貨建債券の償却原価法

満期保有目的の償却原価法で知っておきたいのは、次の2点です。

(1)貸借対照表価額は、ドル建の償却原価×決算時の為替相場

(2)償却額は、平均相場(AR)で換算


この2点を把握していれば、いけるのではないでしょうか。

貸借対照表価額は、ドル建の償却原価を決算時の為替相場で換算した金額です。
「帳簿価額」と「貸借対照表価額」との差額が、損益です。

この損益のうち償却額は、利息です。
期中にだんたんと生じていますので、平均相場で換算するのが合理的です。
外貨建の償却額を平均相場で換算した金額は、有価証券利息で処理し、残額を為替差損益とします。
なお、期中平均相場としては、月や半期単位の平均相場が用いられることもあります。

ぜひ標準的な問題(関連記事に簡単な事例があります)で、具体的な数字を追いつつ、ごく簡単にでもいいですので、ご自分の言葉でも整理しておかれるとよいでしょう。


【関連記事】
外貨建有価証券の換算と償却原価法


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前渡金・前受金の換算

前渡金と前受金は、非貨幣項目ですから、取得時の為替相場で換算されます(「貨幣・非貨幣法」参照)。
ちょっと違和感が残るのが、前渡金でいえば、仕入の金額でしょうか。

(前渡時:1ドル、為替相場100円)
(借)前 渡 金100 (貸)現金預金100

(仕入時:2ドル、為替相場110円)
(借)仕  入210 (貸)前 渡 金100
              買 掛 金110

仕入の金額が単独では出てきませんので、注意しましょう。

貸方の買掛金が決算まで残っていれば、決算時の為替相場で換算されることになります。

(関連記事)
前渡金・前受金と経過勘定項目の換算


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在外支店の財務諸表項目の換算手順

【換算手順】
(1)各項目の換算
在外支店の決算整理後残高試算表項目のすべてを、各換算レートに従って円換算を行います。
ただし、照合勘定である本店勘定は、本店における支店勘定と相殺する必要があるため、個々の本支店間取引について取引発生時のレートで円換算した金額(=本店における支店勘定の金額)を付します。

(2)為替差損益の算定
円換算後の決算整理後残高試算表において、為替差損益を貸借差額で算定します。
当期純利益を算出する場合(解答要求が貸借対照表と損益計算書の場合等)は、当期純利益は、貸借対照表上で算出することになります。
解答要求が財務諸表である場合には、貸借対照表→損益計算書の順に作成するとよいでしょう。

なお、すべての財務諸表項目を決算時の為替相場(CR)で換算することができる特例があります。
この場合にも、本店勘定は、常にHR換算を行う(照合勘定のため)。


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在外支店の財務諸表項目の換算

【基本的な考え方】
在外支店(外国にある支店)では、通常、外貨(例えばドル)で記帳を行っています。
この場合、在外支店の資産・負債・収益・費用および本店勘定を円換算しないと、本店の帳簿上で純損益を算定することができません。
また本支店合併財務諸表も作成できません。
そこで、本店では、在外支店の資産・負債・収益・費用および本店勘定を、外貨建取引等会計処理基準に基づき円換算することになります。


【具体的換算レート】
基本的には、貨幣・非貨幣法により換算を行うといってよいでしょう。

貨幣項目(現金、金銭債権・債務→貸倒引当金等)……決算時の為替相場
非貨幣項目(有形固定資産→減価償却費等)……………取得・発生時の為替相場

「本店勘定」は、支店勘定との照合の必要から、常に「発生時の為替相場」で換算する必要があります。

「収益・費用項目」は、「発生時の為替相場」により換算するのを原則とすますが、便宜上、「平均相場」によることもできます(出題としては、むしろ平均相場が多いかもしれません)。

「商品」は、原価法採用時は、外貨建原価を発生時の為替相場で換算します。
低価法採用時は、「外貨建原価を発生時の為替相場で円換算した金額」と「外貨建時価を決算時の為替相場で円換算した金額」とのいずれか低い金額で評価することになります(商品評価損)。


【まとめ】
(1)基本的には、本店の換算方法と同じ(貨幣項目→CR、非貨幣項目→HR)
(2)費用・項目については、ARで換算できる(実務上は、こちらが原則)
ただし、費用性資産の費用化額(減価償却費等)・収益性負債の収益化額は、HRのみ
(3)本店勘定については、もう一方の照合勘定(本店の支店勘定)にあわせる


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外貨建有価証券の換算と償却原価法

【外貨建有価証券の換算の考え方】
外貨建有価証券の換算については、
?貸借対照表価額を決める。
?貸借対照表価額と帳簿価額との差額を処理する
というステップを踏むといいのではないでしょうかか。

この場合、その差額は、金融商品会計基準による時価評価を行う場合は、その評価の科目(有価証券評価損益、その他有価証券評価差額金)、時価評価を行わず、換算のみを行う場合は、為替差損益で処理することになります。


【償却原価法の考え方】
外貨建有価証券に償却原価法を適用する場合も、基本的には、上記と変わりません。
ただし、当期の償却額は、これを換算差額から区別し、有価証券利息勘定で処理します。
償却額の計算は、外貨建償却額を「期中平均レート」で換算します。
償却額は、基本的には、利息を期間配分したものに他ならないので、そのレートも平均レートによります。
貸借対照表価額と償却原価との差額が、換算差額(満期→為替差損益、その他→その他有価証券評価差額金)です。


【外貨建有価証券の償却原価法の具体例】
(事例)
満期保有目的の債券(期首に発行と同時に取得)、取得原価27,000円(270ドル)、
額面300ドル、満期3年、決算時相場(CR)110円、期中平均相場(AR)105円

(手順)
?外貨建償却額の算出………(300ドル−270ドル)×12/36=10ドル
?外貨建償却額の換算………(期中)10ドル×105円(期中)=1,050円
?仕訳処理
 投資有価証券3,800 為替差損益 2,750 ← 差額(最後)
             有価証券利息1,050 ← ?の金額
 ↑貸借対照表価額280×110−帳簿価額(取得価額)27,000

【関連記事】
外貨建有価証券
償却原価法


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独立処理

【独立処理とは】

「独立処理」とは、外貨建債権債務(売掛金等)と為替予約を別々に換算する方法をいいます。

考え方はいくつかありますが、ややわかりにくい箇所でもあり、とりあえず処理からでもこなして欲しいと思います(考え方は、本ブログで、デリバティブを取り扱ってからにします)。



【独立処理−事例】

処理そのものは、外貨建金銭債権債務(売掛金等)は、その時の相場(直物相場)で通常どおりに換算し、為替予約を先物相場で換算すればよいことになります。

今、(1)取引→(2)予約→(3)決算→(4)決済という流れを想定しましょう。

それぞれの相場が、次のように推移したものとします。
        (直物相場) (先物相場)
(1)取引時 100    95
(2)予約時 102    98
(3)決算時 105    103
(4)決済時 110   (110)

1ドルの輸入取引(仕入)が掛けで行われた場合の独立処理による会計処理を考えてみましょう。



【独立処理−外貨建金銭債権債務】

まずは、買掛金です。

買掛金(外貨建金銭債務)は、為替予約がなかった場合と同様に処理します。

つまり、その時々の相場(現物相場)で換算すればよい訳です。

(1)取引時
(借)仕  入100 (貸)買掛金100

(2)予約時
仕訳なし

(3)決算時
(借)為替差損益5 (貸)買掛金5

(4)決済時
(借)買 掛 金105 現金預金110
   為替差損益  5



【独立処理−為替予約】

次に為替予約です。

最初のうちは、為替差損益が買掛金(外貨建金銭債務)と逆側に出るとでも考えてみてはどうでしょうか。

もともと為替予約は外貨建債務の為替リスクを回避するために行われる事が多く、元の外貨建金銭債権債務とは、逆側に損益(為替差損益)が出るのが通常だからです。

(1)取引時
仕訳なし

(2)予約時
仕訳なし

(3)決算時
(借)為替予約5 (貸)為替差損益5 ←予約時98から決算時103の先物相場の変動

(4)決済時
(借)現金預金12 (貸)為替予約5
        為替差損益7 ←決算時103から決済時110の先物相場の変動

最後は、次の仕訳でもよい(私は、こっちのがわかりやすいです)。
(借)為替予約 7 (貸)為替差損益 7
   現金預金12    為替予約 12



【まとめ】
★独立処理は、「外貨建債権債務は現物相場」、「為替予約は先物相場」で換算。
★外貨建債権債務と為替予約では、為替差損益が逆にでる。



【関連記事】
為替予約
振当処理



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振当処理

【振当処理とは】

「振当処理」は、振替割当処理とも呼ばれ、「予約時の直物相場での換算額」と「予約相場での換算額」との差額を期間配分する処理方法です。



【振当処理の具体例】

(事例)
輸入取引1ドル
2月1日 取引 直物相場100円
3月1日 予約 直物相場103円 先物(2か月)相場105円
3月31日 決算
4月30日 決済


(会計処理)
2月1日 取引 (借)仕 入100 (貸)買掛金100
3月1日 予約 (借)為替差損益3 (貸)買掛金  5
           前払費用 2
3月31日 決算 (借)為替差損益  1 (貸)前払費用  1
4月30日 決済 (借)買掛金  105 (貸)現金預金105
             為替差損益  1    前払費用  1


ちょっと長くなりますが、仕訳処理を一つずつみていくことにしましょう。

2月1日 取引 (借)仕 入100 (貸)買掛金100

取引時点では、為替予約は付されていません。

ので、通常どおり、直物為替相場(その時の為替相場)で換算します(1ドル×100円)。


3月1日 予約 (借)為替差損益3 (貸)買掛金  5
           前払費用 2

予約時点の直物相場は、103円に動いています。

この直物相場の推移(取引時100円→予約時103)を単純に換算したのが、上段の「為替差損益3 買掛金3」の仕訳です。

為替予約で、決済額が固まったのを機会に、これまでの直物相場の変動を一回精算しておこうという感じでしょうか。

この3円は、「取引時点の直物為替相場」と「予約時点の直物為替相場」の差額であり、「直直差額」などとよばれます。

直直差額は、「当期の損益」として処理される訳です。

下段の「前払費用2 買掛金2」がわかりにくいかもしれません。

その日の直物為替相場は103円なので、予約相場105円との差は、2円です。

予約相場で決済が行われるのは、2月先なので、これを2月の間に期間配分するのが振当処理です。

この2円は、「予約時の直物相場」と「予約相場(先物相場)」との差額なので、「直先差額」などと呼ばれます。

直先差額は、期間配分されることになります(メインは、為替差損益が、期間に応じて計上されることです)。


この仕訳の「前払費用」を、期間配分(月割計算)するのは、経過勘定項目と同様です。

ただし、本来的には、経過勘定項目とはやや異なるというべきかもしれませんが、この科目が一般化しています。

本当は新たな科目を設けたいくらいですが、もちろん、それはそれで混乱の原因になるので、回避すべきなのでしょう。

3月31日 決算 (借)為替差損益  1 (貸)前払費用  1

直先差額(予約時の直物相場と先物相場との差額)は期間配分されます。

具体的な会計処理は、予約時点では、いったん前払費用(または前受収益)に計上し、期間の経過(3月1日から3月31日)にみあう部分を、為替差損益にする場合が多いうようです。


※次の処理でもかまいません。
3月1日 (借)為替差損益5 (貸)買掛金5
3月31日 (借)前払費用1 (貸)為替差損益1 ←この1円は4月1日から4月30日の分

両処理で、決算整理後の試算表の数字が変らないことを確認してみてください。

4月30日 決済 (借)買掛金  105 (貸)現金預金105
           為替差損益  1    前払費用  1

決済は、予約相場で行われるので上段の仕訳はいいでしょう。

下段の処理を期首に行う例もあるようですが、この場合の前払費用が必ずしも経過勘定項目とはいえないので、この処理を行う例が多いようです。



【ポイント】
★使う相場は3つのみ(取引時の直物相場、予約時の直物相場・先物相場)
★直直差額は、当期の損益(為替差損益)
★直先差額は、期間配分(前払・前受で受けて、為替差損益)




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為替予約

【為替予約の意義】

為替予約とは、外貨建金銭債権債務の決済時の為替相場を前もって決めておくことをいいます。

決済相場の予約が為替予約です。

たとえば、

4月1日仕入(1ドル)、
4月30日決済の輸入取引について、
4月1日に、105円で為替予約を行うことは、

4月1日現在で、4月30日の支払い(ドル)の換算相場を固めることを意味します。

この場合、4月30日の決済は、1ドル×105円=105円になります。

現実の為替相場(直物相場)の変動は、関係しません。


まずは、取引と相場を整理しておきましょう。

輸入のケースであれば、「仕入(輸入)決済、為替予約」があります。

レートには、「取得時レート(HR)、決算時レート(CR)、予約レート(FR)」があります。



【為替予約の会計処理】

為替予約の会計処理には、「独立処理」(債権債務と為替予約を別個に換算)と「振当処理」(債権債務を予約相場で換算)の二方法があります。

「独立処理」が原則的処理方法です。



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外貨建有価証券

【外貨建有価証券の評価】

外貨建有価証券の換算の前に、もう一度、有価証券の評価に目を通しておきましょう。

有価証券の評価自体がしっかりしていれば、外貨建有価証券の換算はそれほど難しくありません(有価証券の数が多いと混乱しがちですが)。

まずは、基本的な貸借対照表価額(期末評価額)をみてみましょう。

(1)売 買  時価(CC)×決算時(CR)
(2)満 期  原価(HC)×決算時(CR)
(3)子会社  原価(HC)×取得時(HR)
(3)その他  時価(CC)×決算時(CR)


ちなみにCCは、カレントコスト、HCは、ヒストリカルコスト、CRは、カレントレート、HRはヒストリカルレートで、スペルは各自確認してみてください(←しなくてもいいですが)。

カレントは、「今の」、ヒストリカルは、「歴史的な」(過去の)といった意味です。



【外貨建有価証券の換算】

評価がしっかりしていれば、レートだけをおさえればよいです。

レートは、子会社等が取得時(HR)で、その他が決算時(CR)です。

あるいは、左右を見比べて、「C」と「R」がずれている満期保有目的の債券に注目してもよいでしょう。

次に換算差額の処理科目ですが、基本的には、時価評価をしたもの(売買、その他)については、評価と同じ科目(有価証券評価損益等)を使用します。

そもそも評価と換算は、その区分が微妙な面があり、思い切って一緒にしたという感じでしょうか。

子会社は換算しないので、満期保有目的の債券だけに、為替差損益が登場します。



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前渡金・前受金と経過勘定項目の換算

【前渡金・前受金の換算】

前渡金と前受金は、「非貨幣項目」であり、換算は行われません。

前渡金のケースで一連の処理をみておきましょう。

(前渡時)1ドル、1ドル=100円

(借)前 渡 金100 (貸)現金預金100

(仕入=輸入時)2ドル、1ドル=110円
仕入210 前渡金 100
      現金預金110

仕入時に仕入の金額が、2ドル×110円=220円にならない点に注意しましょう。



【経過勘定項目の換算】
経過勘定項目のうち繰延項目(前払費用・前受収益)は、発生時の為替相場により換算します。

見越項目(未払費用・未収収益)は、決算時の為替相場で換算します。

換算差額(為替差損益)が生じません。

なお、経過勘定項目は、再振替仕訳が行われますが、これを加味しなければ、「貨幣・非貨幣法」の考え方がそのままあてはまります。



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外貨建社債の換算

【外貨建社債の換算】

貨幣・非貨幣法によれば、期末外貨建項目の換算について、貨幣項目は、決算時の為替相場、非貨幣項目は、取得(発生)時の為替相場により換算されます。

自社発行の社債は事実上、(長期)借入金と同様に貨幣項目であり、決算時の為替相場で換算します。


(以下は旧商法下での取扱いで、現在とは異なります)
転換社債型の新株予約権付社債は、資本金等に振替えることが予定されており、非貨幣項目です。

ので、発行時の為替相場で換算します。

発行時:(借)現金預金    ××× (貸)新株予約権付社債×××

転換時:(貸)新株予約権付社債××× (貸)資本金     ×××

また、転換社債型の新株予約権付社債であっても転換請求の可能性がない場合は、ただの社債と同様に貨幣項目であり、決算時の為替相場で換算します。



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貨幣・非貨幣法

【貨幣・非貨幣法とは】

期末外貨建債権債務の為替相場の選択に関する基本的な考え方が、「貨幣・非貨幣法」です。

「貨幣・非貨幣法」とは、貨幣項目は、決算時の為替相場、非貨幣項目は、取得(発生)時の為替で換算する方法です。

貨幣項目 → 決算時の為替相場
非貨幣項目→ 取得(発生時)の為替相場




【貨幣項目の考え方】
「貨幣項目」とは、最終的に現金化するか、現金での支払いが予定される項目です。

非貨幣項目項目は、それ以外の項目です。

仕訳で考えると、次のとおりです。

発生時:(借)売 掛 金××× (貸)売  上×××
回収時:(借)現金預金××× (貸)売 掛 金×××

売掛金の位置が現金預金に置換わっているので、売掛金は貨幣項目です。



【非貨幣項目の考え方】

固定資産(備品等)の場合はどうでしょうか。

購入時:(借)備   品××× (貸)現金預金×××
決算時:(借)減価償却費××× (貸)備  品×××

備品は現金に置換わらず、費用(減価償却費)になります。

このような項目が非貨幣項目です。

土地は、上記のような仕訳では、説明できませんが、そもそも貨幣に換えることを目的としていませんので、非貨幣項目です。


【外貨建項目の換算】
貨幣・非貨幣法によれば、貨幣項目は、決算時の為替相場で換算します。

たとえば1ドルが100円のときに発生した売掛金1ドルは、帳簿上は100円と記録されています。

決算時の為替相場が1ドル110円だとすると差額の10を増やす必要があります。

その相手科目が、「為替差損益」です。

(借)売 掛 金10 (貸)為替差損益10



【勘定科目について】

一般的には、仕訳に用いる勘定科目は、「為替差損益」です。

ただし、簿記論(検定)でも、「為替差益」、「為替差損」を別々に用いる場合もあります。

正式な損益計算書の表示(表示科目)は、純額で「為替差益」又は「為替差損」のみを表示します。



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