税理士試験 簿記論 講師日記

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純資産(資本)会計

資本(純資産)会計

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純資産の部の表示
資本とは何か
増資の会計処理
株式分割
引出金

<軽めの記事一覧>
純資産の部の表示を覚えていますか?
資本金増加の日と新株式申込証拠金
増資と減資
資本金及び資本準備金減少差益


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資本金及び資本準備金減少差益

なんとも長い名称で、いやけがさしてしまう「資本金及び資本準備金減少差益」。

これは、一つの「用語」です。

貸借対照表の表示科目ですが、仕訳の勘定科目としても用いられます。

従来、一般的に使用されていたのは、「減資差益」です。

この減資差益は、いわば「資本金減少差益」です。

「資本金及び資本準備金減少差益」ではなく、「資本金減少差益」というところがみそです。

ですから「資本金減少差益」を意味する場合には、減資差益という「勘定科目」を用いても間違いではありません。

ただし、資本金及び資本準備金減少差益には、この他に、「資本準備金減少差益」も含まれますので、注意が必要です。

従来の「減資差益」は、勘定科目の指示がなければ、「資本金及び資本準備金減少差益」、「資本金減少差益」、「減資差益」でもかまいません。

ただし、自己株式の消却との関連で、「その他資本剰余金」という勘定科目が多くなっているようです。

勘定科目については、決めつけず柔軟に対応しましょう。


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増資と減資

増資や減資は、会社法上の制度で、増えたり、減ったりするのは、あくまでも会社法上の「資本金」=簿記上の「資本金」です。

この点は、しっかり意識しましょう。

増資や減資に関連して「実質的」や「形式的」ということがいわれることがあります。

これは純財産の増減を伴うかどうかの違いです。

例えば、「実質的増資」といえば、純財産が増えて、資本金も増える増資をいいます。

(借)現金預金××× (貸)資本金×××

こんな仕訳をきるケースでは、現金預金が増えて、資本金が増えてますので、実質的増資です。

(借)資本準備金××× (貸)資本金×××

これは、資本準備金の資本(資本金)組入れの場合の仕訳ですが、資本項目(資本準備金)が減って、他の資本項目(資本金)が増えています。
このような増資が、「形式的増資」と呼ばれます。


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増資の会計処理


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資本金増加の日と新株式申込証拠金

「資本金」の増加の日は、「払込期日」です。

従来は、「払込期日の翌日」だったので、注意が必要です。

資本金になる日は、裏を返せば、出資者が「株主になる日」です。

この株主になる日が変ったので、資本金になる日も変りました。

出資者は、「株主になる日」以前に資金を出しますが、資金を出した時点では、予約金のようなものです。

この予約金は、実際に資本金になるまでは、新株式申込証拠金勘定で処理します。

この新株式申込証拠金は、申込期日までは、負債(預り金)で、申込期日を過ぎると株主資本になります。

貸借対照表の表示は、純資産の部の株主資本の資本金の次に表示します。


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純資産の部の表示


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純資産の部の表示を覚えてますか?

純資産の部は、コロコロ変る部分でもあり、力が入らないかもしれません。

しかし、本気でやらないと身につかないところでもあります。

大きな柱をまずはおさえておきましょう。


機〇駛楸
供〇駛楙衢抄
掘〕益剰余金


これは、覚えてください(えーっと。今、すぐにです)。


その後に「資本剰余金」と「利益剰余金」をおさえましょう。

資本剰余金
(1)資本準備金
(2)その他資本剰余金

その後が「資本準備金」と「その他資本剰余金」に何があるのかです。

資本準備金には、株式払込剰余金と合併差益等があります。

その他資本剰余金には、「資本金及び資本準備金減少差益」と「自己株式処分差益」があります。


コツといえるかはわかりませんが、純資産の部の表示を端からおさえるのは、あまりオススメではありません。

上記のように、「大分類→中分類→小分類」という形でおさえていくのがよいのではないかと思います。

このあたりがきちっと入っているかで、実際の問題の解答等にも影響があると思います。


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引出金

【引出金勘定】
個人企業の資本に属する勘定は、「資本金」勘定のみです。

ただし、期中の店主の持ち出しを把握するために、「引出金」勘定が用いられる場合があります。

店主の事業に関連しない生活費等を支出した場合に用いるのが引出金勘定です。

この場合の引出金勘定は、資本金のマイナス勘定の意味を持ちます。

もちろんダイレクトに借方・資本金とする方法もあります。


(引出時)引出金××× 現金預金×××


【決算時の処理】
注意したいのは、決算時の処理です。

引出金勘定は、暫定的な資本金のマイナス勘定に過ぎません。

ですので、決算で、ホントに資本金が減ったという処理(借方・資本金)を行います。

(決算時)資本金××× 引出金 ×××

この決算時の処理は、決算振替(資本振替)の一種です。

決算整理(減価償却費の計上等)の後に行います。


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株式分割


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株式分割

【株式分割の意義】
「株式分割」とは、会社の純資産額を変化させずに、発行済株式数を増加させることです。

いいかえれば、新株式を既存の株主に無償で交付することをいいます。

株式会社では、取締役会の決議により株式分割を行うことができます。

株式分割は、株式の流通性を高める場合に行われることが多いですが、株主に対する利益還元の一種です。


【株式分割の会計処理】
株式分割により発行済株式総数は増加するものの会社の資本構成は変化しませんので、簿記上の取引ではありません。

したがって、「仕訳不要」です。

なお、発行済株式総数は増えるので、発行済株式総数が基礎となる株式配当(中間配当)等が行われている場合には、分割の基準日に注意しましょう。


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増資の会計処理

【増資の意味】
「増資」や「減資」は会社法の制度です。

会社法の制度ですので、会社法に学ばなければなりません。

しかし、まあ、なかなかです(なんじゃそりゃ)。

ただ、少なくても増資で増えるのは、あくまでも「資本金」である事に注意しましょう。


【増加資本金】
増資の時に留意したいのが、資本金の計上額(または資本準備金の計上額)です。

基本的な考え方は次の2つです。

(1)原則

全部を資本金にする。


(2)例外(許容)

半分以上を資本金にして、残りを資本準備金(株式払込剰余金)にする。

払込金額の2分1以上を資本金にします。

「会社法上の最低限度額を資本に組入れる」場合は、払込金額の2分の1を資本金、残りの2分の1を資本準備金(株式払込剰余金)にします。

(会計処理)

(借)現金預金××× (貸)資本金   ×××
            資本準備金(株式払込剰余金)×××



【資本金増加の日と一連の会計処理】

資本金が増加するのは、「払込日」です。

申込証拠金の受入も加味した一連の仕訳は次のとおりです。

(1)申込証拠金の受入

(借)別段預金××× (貸)株式申込証拠金×××


(2)払込日

(借)当座預金等  ××× (貸)別段預金×××
   株式申込証拠金×××    資本金 ×××
                 資本準備金(株式払込剰余金)×××

(1)増資等のために受け入れた資金は、すぐに使ってはいけません。

そのため特別な拘束性の高い預金(別段預金)に預け入れます。

そのときの相手科目は、預り金に近いです(株式申込証拠金)。


(2)別段預金(資産)と株式申込証拠金のその先の処理です。

別段預金は、払込日に使えます。

そのときに当座預金等に預け替えるのです。

払込日には、お金を払い込んだ人は正式に株主になります。

株式申込証拠金も資本金等に振替えます。


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資本とは何か

【資本とは何か】
(1)資本とは

資本とは何かと問われると案外と返答に困ります。

簿記をかじった人なら、「資産−負債」と答えるでしょうか。

この場合の資本は、純資産、純財産などとも呼ばれます。

純粋にもっている財産といった感じでしょうか。



(2)2つの等式

これを式であらわすと、

資産−負債=資本(純資産)

ですが、この等式は、「資本等式」と呼ばれます。

同様の計算要素を利用した式に、

資産=負債+資本(純資産)

があります。

この式は「貸借対照表等式」と呼ばれます。

ここでの「資本」は、他人資本と呼ばれます。

式の左側が資本の運用形態を示し、右側がその調達源泉を示しています。



(3)個人企業と株式会社

個人企業における資本勘定は、基本的には資本金勘定のみです(引出金勘定が使用される場合もあります)。

株式会社企業の資本金は、会社法上のもので、株式会社における資本(純資産)は、個人企業の場合とは異なり、細分されています。

株式会社企業における資本(純資産)の諸勘定は、その内訳を示したものです。
実態はありません。

ただの内訳です。

資本金も、繰越利益剰余金も、任意積立金も、ただ金額だけがある「内訳」です。

この理解が極めて重要です。

株式会社企業の資本に属する勘定科目に「経済実質的な意味」はありません。

ただの内訳、ただの明細に過ぎないのです。


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純資産の部の表示

経験的にも純資産の理解には時間がかかります。

純資産の部の表示は、とりあえず覚えちゃいましょう(覚えておしまいということではなく)。


【純資産の部】
機ヽ主資本
 1.資 本 金
 2.資本剰余金
  (1)資本準備金
  (2)その他資本剰余金
 3.利益剰余金
  (1)利益準備金
  (2)その他利益剰余金
     イ 任意積立金
     ロ 繰越利益剰余金
供”床繊Υ校産抗枦
掘/軍予約権

細かいですが、その他資本剰余金は、「その他の資本剰余金」ではありません。

「その他の資本剰余金」ってのが、別個にある(あった)ので「の」が入るのはまずいです。


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