税理士試験 簿記論 講師日記

税理士試験 簿記論、財務諸表論、簿記検定の問題、学習方法等をアドバイス。

勉強方法

問題の解き方(総合問題が解けない?その2)

簿記の問題、解いてますか?

総合問題が解けない原因と対策を考えています。

個別問題は解けるのに総合問題は解けない原因としては次のような点があげられるでしょう。

(1)個別問題が本当は解けていない

(2)簿記の基本的な仕組みの理解不足

(3)総合問題の解答方法(要領)がわからない

(4)演習不足


今回は、(2)の簿記の基本的な仕組みの話です。

ここ数年の簿記論の出題では、会計基準等の新しい部分と簿記の基本的な部分とが実にうまく出題されていると思います。

第一問では、簿記一巡の構造を問う出題が多いです。

平成18年には、キャッシュ・フロー計算書の出題がありました。

しかし、直接法での出題でもあり、試験委員の意図は、キャッシュ・フロー計算書そのものよりもむしろ簿記一巡にあったといえるのかもしれません。

試験委員間の明確な役割分担があるかはわかりませんが、出題に明らかにこのような傾向があります。

期首の手続きを含む簿記一巡の理解がないと手がけにくい出題が学者担当の総合問題で出題される傾向にあります。

で、必要なことは、簿記一巡の理解以外にないかもしれません。

第三問では、期中取引を含んだ出題が続いています。

期首→期中→決算という簿記一巡の手続きを視野に入れた出題が続いている以上、簿記一巡の理解は欠かせません。



で、対策です。

演習量が不足している場合は別として、いくらやっても点数が伸びないというケースです。

いったん問題を離れて、簿記一巡の手続きが本当に理解できているのかをテキストや単純な仕訳レベルで確認する。

そこをちゃんとやっておかないと簿記一巡を視野に入れた出題には対処できないと思います。

簿記一巡を視野に入れた総合問題をパターン化して解けるようにする、ではダメです。

本試験の出題は、圧倒的にオリジナルです。

ここが検定試験とは明らかに異なります。

この辺は、試験委員の周期(3年と短い)との関係もあるでしょう。

基本的に簿記一巡の理解を問うオリジナリティの高い出題を試験委員が明らかに行っています。

必要なのは、簿記一巡の「ある特定の問題を解けるようにすること」ではなく、簿記一巡の理解です。

簿記検定(日商一級も)はそこを回避して合格が可能です。

税理士試験の簿記論との大きな違いと認識しておくとよいでしょう。

また、その延長にある帳簿組織は、総合問題だけをいくら解いても身につかないと思います(これは私がそうでしたが)。

簿記一巡の手続き、それぞれの段階における試算表の意味等。

簿記の基本ともいえる部分ですが、残念ながら欠落している方は多いと思います。



やさしめの本なら1日あれば読めます。

もちろんテキストの該当箇所でかまいません。

弱いと思ったら潔く3級だろうが、入門だろうが、そこまで戻れるか。

戻るつもりがあるか。

まずはそこを皆さんに私からお聞きしたいと思います(聞くだけですが)。



そうだ、問題を解こう!!(簿記一巡は大事です。そして戻る勇気も持ちましょう)

問題の解き方(総合問題が解けない?その1)

簿記の問題、解いてますか?

個別問題は解けるのに総合問題は解けない。

この声はものすごく多いです。

誰にでも通じる答えは残念ながらないと思います。

ちょっと原因別に対策を考えてみました。


原因としては次のような点があげられるでしょうか。

(1)個別問題が本当は解けていない

(2)簿記の基本的な仕組みの理解不足

(3)総合問題の解答方法(要領)がわからない

(4)演習不足



(1)の個別問題が本当は解けていないケースは少なくないと思います。

個別問題が単に数字あわせになってしまっているケースです。

特定の個別問題集(自分のやった問題)は解けるけど、同レベルの別の問題集の問題は解けない、そんな経験はないでしょうか?

このケースは、基礎知識の不足の可能性が高いです。

同分野の他の個別問題を抜き出して、いくつか解いてみると罠に陥っていないかはある程度わかるのではないかと思います。

自分の解いている問題集はバリバリに解けるけど、別の問題集はまるで解けないという場合には、ちょっと注意が必要かもしれません。

ただ、問題のレベル自体の問題や日本語の読解力(国語力)の問題もあって、一概にはいえない面もありますが。


もっともやや矛盾するようですが、問題集をあちこち解き散らかすのは感心しません。

問題はしぼって、そしてその確認をテキストレベルでしっかりと行う。

そんな接し方の方がよいようには思います。

知識が足りないのなら補う以外にないでしょう。

その場合にその問題用の解説ではない解説(要はテキスト等)を読んで問題を解ける状態にしておく。

そうすれば、ちょっと違う他の問題に対処しやすくなるハズです。

ごく一般論としても問題のみを解くタイプの方の合格に必要な問題量とじっくり取り組む方の必要な問題量はそもそも違います。

そんな違いを無視してどれだけ問題を解くべきか等を語っても意味は少ないでしょう。

そしてその違いは、基礎期の取組み方の違いに原因があるといえそうです。

しかし、実際に点数等に違いがあらわれるのは、基礎期ではありません。

実際に点数等に違いがあらわれるのは、直前期や本試験です。

それが状況を見えにくくし、対策を打ちにくくしているかもしれません。



そうだ、問題を解こう!!(総合問題が解けない方は、まず、なぜ解けないのかを考えてみてください)

簿記論の歩き方(なぜテキストを読まないのか?)

簿記の問題、解いてますか?(←定着させる狙いでしょうが、まあ、安直ですな)

問題は解くんだけど、テキストをあまり読まないという方が少なからずいらっしゃいます。

かくいう私の受験時代もその傾向はありました。

ただ、自分の受験時代を考えて幸いだったなあと思うのは、財務諸表論を同時学習しており、財務諸表論の本を普通に読んでいたことです。

それが知識を平板にさせずに済んだかなあと思います。


このブログや実際でも勉強方法に関して聞かれる事は多いです。

その時でもだいたいは、テキスト読んで、問題解いて的な話をする事が多いです。

で、その人が問題を解く事を中心にしているなあと思うと、テキストを読むことを勧めたりします。

その人がテキストを読んで考え込むタイプだと思うと、問題を解くことを勧めたりします。

そんな事が多いように思います。


つまりは、ある程度のバランスが必要なのではないかと思うのです。

そして、そのバランスが問題を解く方に偏っている場合が多くなっているのでは?という気がします。

もちろんこれは印象に過ぎません。

ある程度の基礎力(←これが何を言ってるのか難しいですが)がある。

問題を解いていけば、自己解決するのであれば、死ぬほど問題を解けばよいです。

しかし、簿記の力がないのに問題を解く事やその直接的な解答だけをみてよしとしているだけでは、力はつきません。


問題を解いて答えあわせをする。

そこまででは、現状確認に過ぎません。

今、できていることとできていないことを確認しただけです。

もちろんまるっきしムダとまでは言いませんが、それで力がつくとは思えません。

ではどうすればよいのか。

これはさかのぼってテキストレベルで確認したり、例題に近いような個別問題をしっかりと解く以外にないと思います。

たくさんの総合問題を解かなきゃいけないのに、そんなことやってられないよ。

そんな声も聞こえてきそうです。

しかし、例えば総合問題を2題を解いて→解答・解説みておわりなら、1題をきっちりとやるべきです。

例えば、現金の範囲を間違えたならその間違えた項目だけでなく、現金の範囲自体を確認しておく。

間違えた箇所の回りや手前を確認しておくべきです。

そんな地味な作業は、急には成果があらわれません。

とてつもなく地味です。

しかし、それ以外にある程度の難易度のある試験での対策は思いつきません。


テクニックが不要な訳ではありません。

しかし、ごく基本的、基礎的な知識に欠落があるまま、問題の解き方を丸呑みにしても効果は低いです。

まずは、テキストをしっかり読む癖をつけることが大事ではないかと思います(このブログでもいいです)。

そして、自分で消化する。

問題をガツガツ解くことは結局は必要です。

しかし、何らかの形で基本的知識を補充するスタイルがとれていないと問題を解くことが力につながらない場合があることは踏まえていただきたいと思います。


そうだ、問題を解こう!!(問題とテキストの往復を意識しましょう)

簿記論の歩き方

えーっと、最近は会計基準の話ばかりでしたので、簿記論企画を考えています。

問題の解き方・接し方等の学習方法についてです。

って、「会計基準を読もう!!」のノリですが。

これまで簿記論の問題の解き方や学習法について、それほど具体的には書いていません。

その一番大きな理由は、すべての人むけの具体的な方法がないと思うからです。

そんな状態である具体的な方法を示すことは、ある人にとってはとても役立つかもしれません。

しかし、ある人にとってはマイナスになる場合もあると思います。

あまりプラスにならないではなく、マイナスです。

ある具体的な方法がある人にとってはとても役に立つ。

しかし、逆にやればやるほど合格の可能性を下げている場合もあると思います。

そんな弊害を回避するには、次のような選択肢しかないと思っています。


(1)ぼやっとしたことしか言わない。

(2)その意図も含めて細かく言う。


これだけ情報が豊富な時代でも、誰にとっても絶対的な勉強方法などありません。

それは方法が具体的になればなるほど言えることです。

形式(具体的な方法)だけを横すべりさせた瞬間、質が変ってしまうと思えることもあります。

短期的にみて効果のある方法でも、長期的にみて効果が高いとは限りません。

そのことは充分に踏まえておいていただきたいと思います。

絶対的な勉強法や問題の解き方などありません。

それは他人の勉強法や問題の解き方を参考にしつつも、やはりつくりあげていく以外にないのではないかと思っています。


でも、絶対はないですが、参考はあっていい。

そう思うようにもなりました。

ある程度の準備をして、テーマごとに書こうかなとも思いました。

ただ、準備に時間がかかりそうです。

で、今年の受験生の方の参考にもなるようにランダムに記事にしていきたいと思っています。

たぶん、くどめになりますが、おつきあいの程、よろしくお願いいたします(明日以降に不定期ではじめる予定です)。

個別問題をしっかり解いてみませんか?

小さな問題をしっかりと解くことは重要だと思います。
小さな問題の習熟度が低いまま大きな問題を解き出すと余りいいことはありません。
大きな問題が解けない原因が大きな問題を解く事の不足による場合ももちろんあります。
この場合にはもちろん大きな問題を解く必要があるでしょう。
普段の学習がしっかりしていれば(←これが難しい)、総合問題をバリバリ解けばよいと思います。
ただ、その場合には、一定の感触(いける!!等)も伴っている筈です。

しかし、基礎力の不足(小さな問題をしっかり解けていない等)に原因がある場合に大きな問題を解きつづけても、効果は低いでしょう。
効果は低いですが、同じ大きな問題を解くことで「その」問題は解けるようになります。
しかし、異なる問題が解けるかというと必ずしもそうとは限りません。
実際に点数の上であらわれる成果と実際の効果は必ずしも一致するとは限らないのです。

それでは、基礎力をつけるためにどうすればよいのでしょうか。
そのための方策を少し考えてみたいと思います。
方策というよりも「限定された提案」といった方がよいかもしれません。

あくまでも一つの「限定的な提案」に過ぎませんが、それは、問題を解いた後に解説をみないことです。
問題についての解説は、その問題用であることが少なくありません。
その問題用の解説ではなく、自力で、また、一般的なテキスト等での確認を行うようにこころがけるのです。

もちろん、未学習やそれに近い問題に出くわしたときに、解説をみるなということではありません。
安易に解説という他人のたどった道筋をなぞることで納得したつもりになることを防ぐためといった感じかもしれません。
あるいは、すべての問題について解説をみないというのではなく、この問題は、本来は自分でできる筈の問題だと感じた場合だけでもよいと思います。

総合問題で伸び悩みを感じている方、個別問題をしっかり解いてみませんか?

小さな問題と大きな問題

総合問題が解けないという声はよく耳にします。
原因は一つとは限りませんが、大きな問題を解く以前の小さな問題の解き方に問題がある場合は少なくないように思います。
小さな問題では、資料も少なく、解答を導くための根拠となる数字も少ししかでていません。
それだけでも解きやすいと思います。
ところが問題が大きくなればなるほど、それが余計な資料という訳ではないにしろ、今、手がけようとしていることにとってのジャマな資料が増えます。

小さな問題を単に数字あわせではなく、しっかりと解くことが大きな問題への対策につながるのではないかと思います。

この「しっかり」が難しいですが。

ほとんどの小さな問題は必ずしもその問題を解けるようにするために用意されているのではありません。
理解・知識の確認のためにあります。
その確認がなされているか否かのハードルの高さのような問題はあるかもしれません。

例えば、○×問題で、解答のみを覚えても何も意味はないでしょう。
そこまで極端ではないにしろ単に解答手順を覚えこんでしまうことは有効な場合もありますが、○×問題の解答を覚える程度の意味しかない場合も少なくないように思います。

答えを覚えた。単に解答手順を覚えた。
それだけではとどまらない学習が要求される場合は少なくないでしょう。

そのためにはどうすればよいのか。
一緒に考えましょう!!(って、一緒にですか?)

まとめ学習のすすめ

「簿記論の歩き方」などというブログをたちあげた関係もありますが、学習方法的なことについてもできるだけ書きたいと思っています。
ただ、やはり限定的にならざるを得ないとも思っています。
それは何故かといえば、やはり「実際に」個々に異なると思うからです。
それまでの学習経験、学習環境(学習にさける時間、通学・通信等)、能力(特に国語能力)等の様々な要因があり、ある人にとって理想的な学習方法が他の人にとって理想的な学習方法であるとは限らないのです。

それでもおおらかな指針としては、春先あたりまでに学習する個別項目(構造論点も含みますが)の精度をあげることに全力をそそぐべきではないかと思っています。
簿記論は、幸いにもある程度の学習進度を数字(問題)で確認することが可能です。

効率という観点から考えれば、特定の項目をまとめて学習するのが効果的です。
総合問題を解く事はもちろん必要ですが、必ずしも効率的ではありません。
小さな問題でも構わないので、ある程度のブロックごとに復習を繰り返すことが効果的だと思います。

その際に注意したいのは、確認作業の段階で、できるだけ「直接的な解説」ではなく、使用しているテキスト等の一般的な記述等に戻ることではないかと思います。
財表を並行学習している方は、基準や意見書等も効果的でしょう。
直接的な解説を追うのではなく、一般的な解説(テキスト等)から解答を導くことができるならば、他のやや異なる問題にも対応できる筈だと思うからです。

学習期間が長期にわたる試験に極めて短期的にメキメキと効果をあらわす学習法はないと思います。

おいおい学習方法についてもまたくどくどと書いてみたいと思います。
ただ、結論的な事は、あまり変らないような気もしますが。
ええ、書きますよ。
書きますってば(←誰にいってんだか)。

これからすべきこと(案)

試験まであと3週間、いままでの模試の結果に応じた方策を考えてみたいと思います。
もちろんあくまでも一つの考え方に過ぎませんが。
(1)模試での結果が、ほぼ平均を上回り、指定される合格ラインを超えている方
(2)模試での結果が、平均点前後という方
(3)模試での結果が、平均点を大きく下回る方

共通する点は、できようができまいが、とにかく残された模試は受けてください。
そして、その中で最大の点数を取る努力をしてください。
そして、それが実行できているかどうかを確認してください。
自分のとれるべき箇所を落としていないか。
自分の実力では解けない箇所に必要以上に時間をかけていないか。
2時間という時間内にどれだけの点数をもぎ取ることができるのかに専念すべきだと思います。

(1)合格ラインを超えている方
油断せず、模試で間違えた項目の復習を心がけましょう。
これからの2週間でまだまだ逆転もありえますので、油断は禁物です。
模試の解きなおし、個別項目の補強に努めてください。

(2)平均点前後の方
直前の難易度の高い模試での難易度の高い項目はさほど気にせず、むしろ少し前段階の模試や総合問題の精度を高める(解きなおし)が効果的かもしれません。
その際にもある程度のまとまりのある模試のシリーズや総合問題を利用するといいかもしれません。
30分から1時間の問題で30〜40問程度で充分ではないかと思います。
あまりに適当に抜粋するのでは、触れない項目も出てきてしまいます。
直前でないシリーズものの模試や全範囲を網羅した総合問題集を使うとよろしいのではないかと思います。
とにかく力をつけるためには、問題を最後まで(最終値まで)解かないと効果は薄いです。
模試で最大の得点を取るには、どうしても苦手な論点は飛ばしがちで、それをいくら繰り返しても、苦手が克服できる筈はありません。
また、明らかに苦手と思える論点については、いさぎよく個別問題に戻りましょう。

(3)平均点を下回る方
基本的な論点の確認が不可欠だと思います。
ただし、今からですと個別問題だけではやはり不十分でしょうから、難易度がやや低くても構いませんので、ある程度範囲を含んだ総合問題を2〜30題程度選んで、本試験までに数回(最終値まで)解きなおしを行うことに専念してみてください(市販のものでも構わないと思います)。
この時期に模試よりも難易度の低い問題に戻るのは、勇気のいることかもしれませんが、難易度の低い問題を確実に解くことができないのに、そもそも模試の問題を中途半端に解きなおしても効果は薄い筈です。
最終値があった段階で打ち止めで構いませんが、20日ほどでも充分効果はあります。
ただ、仮に30題を3回ずつ解くとすると90÷20で、一日4〜5題は解く必要があることになりますが、短期であればあるほど、逆に効果も高いです。
直前の模試の解きなおしよりも、こちらをおすすめします。


あと三週間を悔いのないように過ごしましょう!!

個別のすすめ

総合問題を解けないという声は本当に多いです。
でも、そういう相談を受けながら個別問題を解く事をすすめていたりします。
話、聞いてんのかっちゅう噂もありますが。
さらに、自分の受験時代は、総合問題ばかり解いていたというから始末におえません。
でも、やっぱりすすめます。個別。

しかも、ぐっと範囲をしぼる方がいいです。
例えば、今年の両学者試験委員の得意分野である外貨でいうなら、外貨全部は広すぎます。
外貨一般、有価証券、為替予約、在外支店(ありゃ、やってないな)くらいにわけて、それぞれ、「テキスト」→「今までの範囲の個別(1)」→「このブログ」→「個別(1)」で間違えたものという具合に集中して、一日でやる方が効果は高いと思います。

税効果であれば、税効果一般、有価証券、圧縮記帳くらいの感じで、あまり手を広げずに、その範囲の個別を集中して解いて、テキスト等の確認をすることをじっくりとやっておくのがよいのではないでしょうか。

苦手意識のある項目に関しては、今のうちに一度、つぶしておくことがとても重要だと思います。
個別項目をそこまでやって、総合がてんでダメという人は、ぜひコメントください。
よろしくお願い致します。

総合問題を解く事は、内容の確認になっているか?

近年の簿記論の出題は、総合問題が2題と個別問題が1題(2〜3問)という構成になっています。
その事を考えれば、当然に総合問題対策は必要です。
しかし、注意しなければならないのは、総合問題を解いて、簡単な確認をする事は、内容的な復習にはあまり役立っていないという点です。
これが言い過ぎなら、総合問題を解いて、復習の役に立てるというのは、極めて非効率的だということは、知っておくべきではないかと思います。

特にこの時期からは、総合問題の難易度もあがってくるために、総合問題を解くこととその確認に追われがちですが、個別項目の学習が不十分な段階で、難解な総合問題に取り組んでも、効果は低い筈です。
やはり、個別項目の学習を優先させるべきだとも思いますが、総合問題に取り組む際にも、次のような点を意識するとよいのではないでしょうか。
(1)確認作業を今解いた問題だけでなく、テキストレベルで行う。
(2)総合問題は、解き直すべき問題については、きちんと最終値をあわせられるまで解き直す。

ある特定の問題に対する対処法を身につけることは、それほど難しいことではありませんが、どのような問題にも対処できる力をつけることは、なかなか難しいことです。
そのための特効薬は、おそらくなくて、地味にやっていくしかないのかもしれません。

どこまでをやるのか?

この間、有価証券の保有目的区分の変更があった場合の取扱いを書きました。
「えーっ。そんなのやってないよ。」
という方もいらっしゃると思います。
正直、やや細かいのではないかいう気がしなくもありません。
このようなちょっと細かい項目(これからたくさん登場すると思います)にどう対処すればよいのでしょうか。

こういう場合の私自身のやるか、やらないかの一つ(あくまでも一つです)の判断基準は、筋を通して追えるか否かにあります。
筋を通して追えるものは、忘れにくいですし、それほど学習上の負担も大きくない筈です。
もちろん重要性が高い項目については、筋が通せなくても、おさえる以外にありません(そのような項目は、それほど多いとは思いませんが)。
保有目的区分の変更について、記事を書いたのは、それほど負担にならないのではないかという判断です(ただ、変更の仕訳の組み合わせを覚えるという感じになってしまっては、きついと思いますが)。

それでもきついなあという方は、現実的にも想定しやすいものをおさえておくというのも一つの判断ではないかと思います。
昨日まで、「売買目的」だったものが、今日から「子会社」(あるいは、その逆)というのは、もちろんなくはありませんが、やや不自然です。
それよりも、株式を追加取得して、「その他」だったものが、「子会社」になる(あるいはその逆)という方が、現実的にも想定しやすいです。
ちと、きついなあという方は、ここだけでも意識しておくとよいのではないかと思います(意識していても総合問題にさりげなく入っていると、初見ではほとんどやられると思いますが………)。

この時期にすべきこと

本試験まであと4月あまりになりましたが、この時期、一体、何をやってよいのかわからなくなっている方もいらっしゃるのではないでしょうか。
もちろんご自分で何をなすべきかがわかっている方は、安易に他人の言に左右される必要はないと思います。
一番まずいのは、中途半端なままで直前期をむかえ、直前の難解な項目・出題に振り回されることです。
これは本当にまずいです。
どのくらいまずいのかというと勉強をすればするほど合格の可能性を下げているのではないかとすら思える場合があるくらいです(これは嘘ではありません)。

今、何をすべきかといえば徹底的な基礎項目の復習でしょう。
過去数年間の税理士試験の出題を検証すればわかりますが、合否は、難解な項目の出来・不出来できまる訳ではありません。
いわゆる個別的な基礎項目で決まります。
もちろん、個別問題や第三問での難解な出題の可能性は低くありません。
というか出題されるでしょう。
それに対する対策もある程度は必要でしょう。
しかし、それでも合否を決めるのは、期中〜決算整理を中心とした個別項目の力にあるといって間違いありません。
基礎の理解なくして、いくら難解な総合問題を解いても、それが力に転化することもないのです。
この1〜2か月で、基礎項目を固め直して、直前期をむかえることができるかは極めて重要といってよいのではないかと思います。

そのための簡単な確認作業は、今までに解いた事のある個別問題を無作為に10題ほど拾ってみるとよいのではないでしょうか。
「ケアレスミスも含めて」、間違いが許容されるのは、せいぜい1〜2題です。
そのくらいの精度のある方は、新規の個別問題や総合問題に取り組むのもよいでしょう。
その間で間違えた項目については、テキストレベルに戻って確認作業をきっちりと行うことが重要です。
それ以下の精度で、他の難解な新規の出題を解くというのは、かえって混乱の原因になる可能性も高いと思います。
もう一度、今まで解いてきた問題を解きなおすのがよいのではないでしょうか。
この場合には、無作為というよりも、やや、ブロックごとに解くのがよいと思います。
そして間違えた項目は、同様の出題や時には「全く同じ問題」を解くことも必要でしょう。
そして基礎項目(今まで学習した項目)での苦手項目をつぶしておく必要があります。
これを徹底してやっておくことが肝心です。
それなして、基礎項目の理解なくして、直前期のいわゆる答練の出題を何度も解きなおしても、簿記の力がつくことはないでしょうし、残念ながら合格の可能性が高まることはないと思います。
ゴールデンウィーク前あたりまでに、これを計画的に(今までの問題を期間で割って)できるか否かはとても重要ではないかと思います。

ペース配分

税理士試験は、年に1度実施されます。
学習期間も長期にわたるのが通常です。
短期間ならいざしらず、学習期間が長期にわたる場合は、そのペース配分が重要になるでしょう。
間違えても、ブログ開設当初から三連投を続けるヒマな税理士試験の簿記講師をやっている税理士の愚を繰り返してはなりません(ほへ)。

もちろん、調子にのったときに学習を止める必要はないが、過剰なノルマを課して、急減速するよりは、ゆっくりと入って、徐々にペースを上げていく方が、よい結果につながることは多いのではないかと思います。
もちろん、何事にも、絶対はないでしょう。
ただ、その事を意識して、管理できる方が、合格には近いといえそうです。

独学か、通信・通学か

税理士試験における「一般論」としては、簿記論・財務諸表論での独学は可能で、税法科目での独学は厳しいといったところでしょうか(あくまでも一般論です)。

一番大きな理由は、適当なテキストがないという点かもしれません。
試験向きのテキストがない場合、あまりにも学習上のムダが多い気がします。
この意味では、通信にも意味はあるでしょう。
もっとも私の場合には、「通信」と名のつくものは、続いたためしがありません(残念)。

どちらがよりベストかという判断は可能性とは別に考えるべきでしょう。
通学のメリットは、なんといってもモチベーションの維持にあると思います。

独学が可能であるかの一つの基準は、それなりの方法論をもっていることではないかと思います。
独学で補正がきかないのは、「知識」ではなく、むしろ「方法」ではないでしょうか。
通学では、講師の話を聞き、周囲の受験生の学習のスタイル等をみることができます。
これも通学での大きなメリットでしょう。
しっかりとした知識を身につける「方法」があるか、または、その「方法」を模索することをいとわないのでなければ、独学は恐ろしい程の遠回りになる可能性があると思います。

独学でいくにしろ、通信・通学を選択するにしろ、最初のスタイルを貫くというのもいいのかもしれませんが、ダメなら変えてみるって感じでもよいのではないかと思います。

理解か、記憶か

税理士試験に限らず、「理解」が重要か、「記憶」が重要かの議論がなされることがあります。

極端な議論はおそらく成り立たないでしょう。
どちらか一方ということは有り得ず、どちらも必要なのです。
しかし、どちらに重点をおくべきかといえば、やはり理解ではないでしょうか。
特に、基礎・応用期の学習を進めていく上で、7〜8割程度は、理解に重点を置くべきではないかと思います。
しかし、あくまでも重点を置くべきなのであって、記憶が必要ない訳ではありません。

経験的には、理解を重視すべきだと考える人は、もう少し記憶した方が効率がよいのではないかと思える場合が多いようです。
逆に、理解を疎んじる人は、長い目で見た場合の効率を損なっていることが多いように思います。

いずれにせよ、直前期でのスタンスの変更はききません。
見直すべきは、まだ試験までに時間のある段階で、そして結果が出ない、あるいは出なくなる予感があれば、今までのスタンスを変える必要はあるのかもしれません。
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