税理士試験 簿記論 講師日記

税理士試験 簿記論、財務諸表論、簿記検定の問題、学習方法等をアドバイス。

年度別改正点

250%定率法

日商一級の問題を見ていたら250%定率法(償却法)が出題されていました。

まだ本格的に面倒な計算はでてこないでしょうが、基礎的なことを知っていないとやられてしまいます。

簡単なしくみを確認しておきましょう。
続きを読む

平成20年からの変更点(棚卸資産基準−トレーディング目的の棚卸資産)

平成20年4月以後開始事業年度から強制適用される「棚卸資産の評価に関する会計基準」のやや細かい点をみています。

今回はトレーディング目的の棚卸資産を考えてみました。

続きを読む

平成20年からの変更点(棚卸資産基準−これまでの他の評価との関係)

平成20年4月以後開始事業年度から強制適用される「棚卸資産の評価に関する会計基準」のやや細かい点をみています。

今回はこれまでの低価評価以外の評価との関係を考えてみました。

続きを読む

平成20年からの変更点(棚卸資産基準−翌期の処理)

平成20年4月以後開始事業年度から強制適用される「棚卸資産の評価に関する会計基準」のやや細かい点をみています。

今回は翌期の処理の話です。

続きを読む

平成20年からの変更点(棚卸資産基準−売価還元法との関係)

平成20年4月以後開始事業年度から強制適用される「棚卸資産の評価に関する会計基準」のやや細かい点をみています。

今回は売価還元法との関係です。

続きを読む

平成20年からの変更点(棚卸資産基準−適用の単位)

平成20年4月以後開始事業年度から強制適用される「棚卸資産の評価に関する会計基準」のやや細かい点をみておきましょう。

今回は適用の単位の話です。

続きを読む

平成20年からの変更点(棚卸資産基準−正味売却価額)

平成20年4月以後開始事業年度から「棚卸資産の評価に関する会計基準」が強制されます(試験的には従来の扱いも必要です)。

低価基準の強制がメインですが、原価と比較する時価(正味売却価額)をみておきましょう。

続きを読む

平成20年からの変更点(棚卸資産基準−低価基準の強制)

平成20年4月以後開始事業年度から「棚卸資産の評価に関する会計基準」が強制されます。

メインは、低価基準(低価法)の強制です。

続きを読む

平成20年からの変更点

平成20年度からの出題が予想されそうな改正点です。
※とりあえず棚卸資産基準とリース会計基準の概要のみです。
随時、補充していきます。

<棚卸資産基準の適用>
(1)適用時期
強制適用:平成20年4月以後開始事業年度より
早期適用:あり

(2)低価基準の強制
棚卸資産の評価に低価基準が強制
原価と時価(正味売却価額)の低い金額で評価

(3)評価損の表示
評価損は売上原価
臨時、かつ、多額な場合が特別損失

(4)試験への対応
事業年度のある出題では3月決算が多いので、旧制度での出題も考えられます。
今年は両にらみ(旧基準メイン?)という感じでしょうか。
財表の理論は要注意です。


<リース会計基準の改正>
(1)適用時期
強制適用:平成20年4月以後開始事業年度より
早期適用:あり

(2)所有権移転ファイナンス・リース取引の賃貸借処理の廃止
所有権移転ファイナンス・リース取引について賃貸借処理

(3)試験への対応
事業年度のある出題では3月決算が多いので、旧制度での出題も考えられます。
今年は両にらみ(旧基準メイン?)という感じでしょうか。
財表の理論は要注意です。

平成19年からの変更点(外貨建転換社債型新株予約権付社債の換算)

外貨建基準の一2(1)△燭世圭颪亮莪靴い任后

従来は、外貨建自社発行社債のうち転換請求期間満了前の転換社債(外貨建の転換社債型新株予約権付社債←長すぎ)について、発行時の為替相場で換算していました。

これが決算時の為替相場で換算することになりました。

かならずしも計算で頻繁にお目にかかる項目ではありませんが、おさえやすいのでおさえておきましょう。

結論的には、外貨建自社発行社債は、転換社債型の新株予約権付社債も含めて、すべて決算時の為替相場で換算することになります。



以下、余談です。

従来の考え方は、外貨建転換社債の発行を株式の早期発行に準じて考えていたようです。

資本金への振替えが予定されているなら外貨建転換社債は、非貨幣項目です。

取得時または発生時の為替相場、つまり発行時の為替相場で換算することとされていた訳です。

会社法では、転換社債型新株予約権付社債の株式への転換を現物出資と考えているようです。

まあ、現物出資が微妙ですが、いったん社債の関係を清算して、あらたに株式を取得する、そんなイメージでしょうか。

そう考えると転換までは、非貨幣項目ではなく、貨幣項目と考える方が近いことになります。

で、決算時の為替相場の換算となったようです。


なお、旧商法のもとで発行された外貨建転換社債については、転換の可能性がない場合以外には、発行時の為替相場で換算することになります。


これまでの年度別変更点の個別記事一覧は、こちらからどうぞ。
税理士試験 簿記論 年度別変更点

平成19年からの変更点(純資産関連の勘定科目の使い方)

平成19年からの簿記論での変更点は、純資産関連が多いです。

純資産関連の勘定科目の使い方をまとめてみました。

(1)資本準備金
資本準備金には、株式払込剰余金と合併差益等があります。

勘定科目は、企業の自由という側面があります。

ある程度、内訳をとるという考えもあるかもしれません。

ただ、実態のある資産、負債科目とは異なり、企業にとって会社法や会計基準で要求される以外の内部的な管理の必要はなく、その実益もないでしょう。

会社計算規則では内訳も想定していません(108条4項)。

また、その他資本剰余金から配当を行った場合には、資本準備金を積立てることになります。

この場合に、資本準備金の細目はありません。

この場合だけ資本準備金でそれ以外は、株式払込剰余金というのも不自然でしょう。

という訳で、株式払込剰余金等の勘定科目よりも、資本準備金という「勘定科目」が多くなっているようです。


(2)その他資本剰余金
その他資本剰余金には、自己株式処分差益と資本金及び資本準備金減少差益があります。

会社計算規則では、細分できるとされています(108条5項)。

しかし、資本準備金の場合と同じく、個別に管理する必要も実益もないと思います。

また、その他資本剰余金の残高よりも自己株式の消却額が多いときに、個別の勘定科目では、やや不自然です。

会計基準で、会計期間単位でのその他資本剰余金のマイナスを想定している以上、勘定科目としてもその他資本剰余金が自然でしょう。

この点、現状での会計処理はマチマチのようですが、その他資本剰余金という勘定科目の方が自己株式の処分・消却等も視野に入れると自然ではないかと思っています。


(3)繰越利益剰余金
その他利益剰余金には、繰越利益剰余金と任意積立金があります。

任意積立金(新築積立金等)の積立ては、株主のある種の意思表明です。

ので、これを繰越利益剰余金と区別することにそれなりの意味はあるでしょう。

で、こちらは、その他利益剰余金と一括せず、繰越利益剰余金、新築積立金等と区分するケースが多いようです。

で、やや気がかりなのが従来の二勘定制との関係です。

これは、繰越利益剰余金での一勘定制の定着を祈っています(←祈るのね)。

うーん、これは祈りがいがありそうです。

はい。

平成19年からの変更点(自己株式−消却)

自己株式の消却は、従来よりもシンプルになりました。
所有する自己株式は、取締役会の決議等により消却できます。
自己株式の消却が行われた場合は、その他資本剰余金から減額します(←この取扱いのみです)。

(1)自己株式の取得
(借)自己株式××× (貸)現金預金×××

(2)自己株式の消却
(借)その他資本金剰余金 ××× (貸)自己株式×××

(3)その他資本剰余金が会計期間末にマイナス(借方残)になる場合
(借)繰越利益剰余金××× (貸)その他資本剰余金×××

(2)の処理を行った結果その他資本剰余金がマイナス残(借方残)になる場合は、これを繰越利益剰余金から減額します。
この結果、繰越利益剰余金がマイナス(借方残)になっても、そのままです
で、この取扱いがあるので、その他資本剰余金は、個別に内訳(自己株式処分差益等)を示すよりも、勘定科目としても「その他資本剰余金」の方が好ましいと思います。
会社法の規定からは必ずしも明確という感じではありません。
しかし、会計基準では、「会計期間末において」その他資本剰余金をゼロにして、マイナスを繰越利益剰余金から減額することが明示されています(自己株式基準12項、45項等参照)。

自己株式の消却を行った段階でその他資本剰余金の残高が消却を行った自己株式の帳簿価額よりも少ない場合は、会計処理が微妙です。
というかできない?
普段は、自己株式処分差益等で、この場合だけ、その他資本剰余金というのも変です。
繰越利益剰余金から減らすのは、その後にその他資本剰余金が増える可能性があるので変です。
はじめから、自己株式処分差益等を使わず、単に「その他資本剰余金」にしておけば、期中はその他資本剰余金のマイナス残(借方残)になっているだけの話です。
で、期末に最終的にマイナスなら繰越利益剰余金から控除でいいです。
この方が会計処理としてもシンプルでわかりやすいと思います。

会計基準を素直に読む限り、このような会計処理を想定していると考えるのが自然でしょう。
この点、強く感じるのは、企業会計基準委員会からの会計基準等は、簿記処理も念頭に置いていてくれているらしい点です。
会社法施行以前にちょっと私的に???だった処理でシンプル、かつ、明確になったものがいくつかあります。
企業会計基準委員会の皆さん、どうもありがとうございます!!。

という訳で、「その他資本剰余金」という勘定科目が定着することを希望します(←希望なのね)。
というか「その他資本剰余金」ということでよろしくお願いいたします。
というか、私の都合もありますので(←あなたの都合なのね)。

最初の段階でその他資本剰余金に自己株式処分差益と資本金及び資本準備金減少差益がある。
でも勘定科目は、その他資本剰余金がベスト。
自己株式処分差益でも間違いじゃないけど、その他資本剰余金のがいい。
うん、これでいきましょう!!
約束だよ♪(←誰?)

これまでの年度別変更点の個別記事一覧は、こちらからどうぞ。
税理士試験 簿記論 年度別変更点

平成19年からの変更点(自己株式−処分)

自己株式の処分については、従来よりもシンプルになりました。
自己株式処分差益は、その他資本剰余金です。
自己株式処分差損は、その他資本剰余金から控除します。

会計処理そのものは、処分差益の場合も処分差損の場合も「その他資本剰余金」です。

(1)処分差益の場合
(借)現金預金    ××× (貸)自己株式    ×××
                  その他資本剰余金(自己株式処分差益)×××

(2)処分差損の場合
(借)現金預金    ××× (貸)自己株式    ×××
   その他資本剰余金(自己株式処分差損)×××

勘定科目としては、自己株式処分差益、自己株式処分差損よりも、その他資本剰余金という使い方が多くなるのではないかと予想しています。

自己株式処分差損をその他資本剰余金から控除した結果、その他資本剰余金がマイナス(借方残)になる場合には、会計期間末に繰越利益剰余金から控除します。

(借)繰越利益剰余金××× (貸)その他資本剰余金×××

繰越利益剰余金がマイナス(借方残)になってもそのままです。

自己株式の処分費用は、原則として営業外費用ですが、繰延資産(株式交付費)として計上することができます。
償却は、3年以内の定額法です。
総合問題などで繰延資産に関する指示が別途あるケースなどは、間違いやすいので注意しましょう。


これまでの年度別変更点の個別記事一覧は、こちらからどうぞ。
税理士試験 簿記論 年度別変更点

平成19年からの変更点(圧縮記帳−積立金方式のタイミング)

圧縮記帳には、直接減額方式(帳簿価額の直接減額)と積立金方式(剰余金の処分)とがあります。
基本的な考え方が変った訳ではありませんが、積立金方式(剰余金処分方式)による会計処理を行うタイミングが変っています。

以前は、対象期の翌期の定時株主総会での利益処分ということで、実際の経理処理は、「翌期」に行うことになっていました。
これが対象期の経理処理に変っています。
以前は、税効果がからむケースで税効果のみを先行して行うという恐ろしい話になってました。
今後は、圧縮記帳(剰余金の処分)と税効果の処理を行う会計期間が同じになりますので、以前よりは、ややてがけやすくなったのではないかと思います。

以下、参考までに、直接減額方式と積立金方式による圧縮記帳の会計処理です。
一番、最後の仕訳2行が、これまでは翌期(の株主総会時)に行われていました。
これからは、「当期」です。

(1)直接減額方式
(借)機械圧縮損100 (貸)機     械100
   減価償却費 40    減価償却累計額 40
  →圧縮後が基礎

(2)剰余金処分方式(積立金方式)
(借)減価償却費 60 (貸)減価償却累計額 60
  →圧縮前が基礎
(借)繰越利益剰余金100 (貸)国庫補助積立金100 → 積立
(借)国庫補助積立金 20 (貸)繰越利益剰余金 20 → 取崩
※取崩額は、直接減額方式による減価償却費との差額


これまでの年度別変更点の個別記事一覧は、こちらからどうぞ。
税理士試験 簿記論 年度別変更点

平成19年からの変更点(社債−その4:社債発行費等)

社債に関連した繰延資産としては、これまで社債発行差金と社債発行費がありました。
社債について、償却原価法が適用されることになり、社債発行差金はなくなりました。
また、社債発行費はそのまま残りますが、償却期間が異なりますので、注意しましょう。
これまでは3年(償還期間が短い時は、償還期間)でした。
今後は、償還期間になります。
繰延資産全般を通じて、会社法に規定はありません。
合理的な期間計算(通常は、月割計算)が行われることになります。

社債発行費の償却方法は、利息法が原則です(←かなり複雑です)。
これは、出題されないことを祈りましょう(←祈るのね)。
継続適用を条件に定額法も認められています。

また、新株予約権発行費用も社債発行費に準じて取り扱うこととされます。
この場合の償却期間は3年です。

この点、社債発行費等という整理の仕方が多くなるかと思います。
今のところ勘定科目としては、社債発行費と「等」をつけない方が多いようです。
勘定科目としては、いわばどちらでもよいです。
「等」がついた場合には、これは新株予約権発行費用を指しています。


これまでの年度別変更点の個別記事一覧は、こちらからどうぞ。
税理士試験 簿記論 年度別変更点

平成19年からの変更点(社債−その3:買入償還)

買入償還時の処理は、大きく変る訳ではありません。
定額法によった場合には、従来と社債償還損益の金額は全く同じです。

(例)額面100円 発行価額95円 5年償還
   3年経過後99円で償還 定額法

(今まで)
(借)社   債100 (貸)現金預金  99
   社債償還損  1    社債発行差金 2

(これから)
(借)社   債98 (貸)現金預金99
   社債償還損 1

これまでは、社債発行差金の金額を「買入償還時の未償却残額」として計算していました。
社債発行差金5円×未経過期間2年÷償還期間5年=2円

今後は、償還時に減る社債の金額(買入償還時の償却原価)を計算することになります。
従来のように社債発行差金があった場合の未償却残額を額面から引いてももちろん答えはでます。
結局は、合理的に計算できればよい訳ですから、あまりカチカチに計算パターンを固めると出題のされ方の変化に対応できなくなる可能性はあるかもしれません。
ざっくり言うと次のどっちかで計算する場合が多い気がします(気がするだけですが)。

(1)直前の簿価+直前から買入時までの償却額=買入償還時の償却原価

(2)発行価額+発行から買入時までの償却額=買入償還時の償却原価

いずれにせよかなり慣れが必要な部分になるのではないかと思います。


これまでの年度別変更点の個別記事一覧は、こちらからどうぞ。
税理士試験 簿記論 年度別変更点

平成19年からの変更点(社債−その2:償却)

社債は、これまで額面金額で計上していたのが、当初は発行価額で計上することになりました。
しかし、最後は、額面金額で償還されます。
で、額面金額と発行価額の差額については、償却原価法が適用されることになります。
負債を(割引発行だと)だんだんと持ち上げていくことになります。
原則は、利息法ですが、定額法も認められています。
負債についての償却原価法は余りなじみがないと思いますが、慣れればいけるのではないかと思います。

(例)額面100円 発行価額95円 5年償還
   2年経過後償還 定額法

(今まで)
(借)社債発行差金償却1 (貸)社債発行差金1

(これから)
(借)社債利息1 (貸)社  債1


これまでの年度別変更点の個別記事一覧は、こちらからどうぞ。
税理士試験 簿記論 年度別変更点

平成19年からの変更点(社債−その1:発行)

社債の計上額は、額面金額ではなく、実質価額(当初は発行価額)によることになりました。
取得した社債とは正反対の対照的な処理になります(買ったときは出金額で、発行時は入金額)。
計上が発行価額ですから、額面金額と発行価額との差額、つまり、これまでの繰延資産としての社債発行差金はなくなります。

(例)額面100円 発行価額95円

(今まで)
現金預金  95 社債100
社債発行差金 5

(これから)
現金預金95 社債95

これは、いいです。
慣れるとこっちのがいいハズです(たぶん)。


これまでの年度別変更点の個別記事一覧は、こちらからどうぞ。
税理士試験 簿記論 年度別変更点

平成19年からの変更点(任意積立金の積立と取崩)

会社法では、資本の部の計数は、期中に変更が比較的自由です。
この点、問題の指示次第では、任意積立金の積立てや取崩しを随時行うといったケースもあるかもしれません。
また、目的積立金(新築積立金等)の目的取崩しに関しては、株主総会の決議を経る必要はありません。
これも問題の指示によっては取崩しという感じでしょうか。
従来は、取崩しの決議機関で会計処理が異なっていましたが、そのような違いは全くなくなりました。
間接科目(任意積立金取崩額等)も使用しません。

積立:(←要は任意積立金のプラス)
(借)繰越利益剰余金××× (貸)任意積立金×××

取崩:(←要は任意積立金のマイナス)
(借)任意積立金××× (貸)繰越利益剰余金×××

これはかなりすっきりしたのではないかと思います。
一安心。

平成19年からの変更点(準備金の積立−その2)

準備金の積立に関して大きく変ったのが、資本剰余金(その他資本剰余金)からの配当を行った場合には、利益準備金ではなく、資本準備金を積立てる点です。

(1)配当額×1/10
(2)資本金×1/4−これまでの準備金(利益準備金+資本準備金)
(3)いずれか少ない金額

(借)その他資本剰余金××× (貸)未払配当金×××
                  資本準備金×××

やや、複雑なのが、両方(利益剰余金からの配当と資本剰余金からの配当)があるケースです。
準備金の積立限度額に達しない場合には、特に問題はありませんが、このケースでは、次のような手順で計算を行うとよいでしょう。
手順1:一度全体で準備金の積立額を出す(下記の3です)。
手順2:それを配当の比率で分ける。

計算パターンでいうと次のような感じでしょうか。
(1)配当額×1/10
(2)資本金×1/4−これまでの準備金(利益準備金+資本準備金)
(3)準備金積立額 いずれか少ない金額
(4)利益準備金積立額 (3)×利益剰余金配当割合(利益剰余金からの配当÷全体の配当)
(5)資本準備金積立額 (3)×資本剰余金配当割合(資本剰余金からの配当÷全体の配当)

(借)繰越利益剰余金 ×××(貸)未払配当金×××
                 利益準備金(4)
(借)その他資本剰余金×××(貸)未払配当金×××
                 資本準備金(5)


これまでの年度別変更点の個別記事一覧は、こちらからどうぞ。
税理士試験 簿記論 年度別変更点

平成19年からの変更点(準備金の積立−その1)

会社法関連では、勘定科目が変ったりは随分あります。
ただ、簿記処理的には、むしろかなりすっきりしたという印象があります(繰越利益剰余金の使い方等)。

簿記処理にやや複雑な方向でダイレクトに影響するのが、この準備金(資本準備金と利益準備金)の計上(従来は積立と表記されていました)でしょう。
大きな違いは、配当の財源(原資)によって計上する準備金が異なる点です。

利益剰余金(繰越利益剰余金) →利益準備金
資本剰余金(その他資本剰余金)→資本準備金

準備金の計上額は、配当額の10分の1を準備金が資本金の4分の1に達するまでというのは以前と同様です。
厳密には、確定配当の時の10分の1以上というのの「以上」がとれました。
ただ、これは計算に実質的な影響はないでしょう。

典型的な利益配当(繰越利益剰余金を財源とする配当)の場合は、従来と全く同様の計上額になります。

(1)配当額×1/10
(2)資本金×1/4−これまでの準備金(利益準備金+資本準備金)
(3)いずれか少ない金額

(借)繰越利益剰余金××× (貸)未払配当金×××
                 利益準備金(3)


これまでの年度別変更点の個別記事一覧は、こちらからどうぞ。
税理士試験 簿記論 年度別変更点

平成19年からの変更点(株主資本の計数の変動−その5:損失処理)

会社法上、純資産の部の株主資本間の項目の変動は比較的自由に認められています。
大きな制約は、資本と利益の区別です。
払込資本(資本金と資本剰余金)と留保利益(利益剰余金)をまたぐ変更は、認められていません。
しかし、それぞれの間における変動は比較的自由です。

資本と利益の区別の例外としては損失処理があげられるでしょう。
もっとも繰越利益剰余金は、マイナス(借方残)になっても通常は、そのままです。
以前のように未処分利益と未処理損失(繰越利益と繰越損失)といった使い分けはしません。
損失処理といっても繰越利益剰余金がマイナスのままだとみっともない。
そんでもって、これをその他資本剰余金で補てんしようというケースです。

その他資本剰余金→繰越利益剰余金
(借)その他資本剰余金××× (貸)繰越利益剰余金×××


その他資本剰余金が借方で減少というのは、よいとして、貸方の繰越利益剰余金が微妙かもしれません。
私は、すごく遠回りかもしれませんが、すごくゆっくりでも正確にだせるようにするには、次のような感じがよいのではないかと思っています。

(1)当期純利益が出た
(借)損  益××× (貸)繰越利益剰余金×××

(2)当期純損失が出た(上の逆)
(貸)繰越利益剰余金××× (貸)損  益×××

(3)損失処理(上の反対側)
(借)その他資本剰余金××× (貸)繰越利益剰余金×××

って、何だかなあと思う方は、流してください。

平成19年からの変更点(株主資本の計数の変動−その4:利益剰余金間での変動)

会社法では、払込資本(資本金・資本剰余金)間、留保利益(利益剰余金)間での変動は、比較的自由に認められています。
留保利益(利益剰余金)間での変動には、以下の組み合わせが考えられます。
仕訳処理としては、資本項目が貸方(増)、借方(減)であることを踏まえていれば、覚えるという感じにはならないでしょう。

利益準備金、その他利益剰余金(任意積立金、繰越利益剰余金)間の組み合わせです。
利益準備金とその他利益剰余金ということですと、1×2=2個です。
ただし、こちらは払込資本とは異なり、その他利益剰余金を任意積立金と繰越利益剰余金に分ける必要があるかもしれません。
ので、繰越利益剰余金→任意積立金(積立)と任意積立金→繰越利益剰余金(取崩)を加えておきました。
※会社法(会社計算規則)の規定の仕方とは異なります。

(1)利益準備金→その他利益剰余金(繰越利益剰余金)
(借)利益準備金××× (貸)繰越利益剰余金×××

(2)その他利益剰余金(繰越利益剰余金)→利益準備金
(借)繰越利益剰余金××× (貸)利益準備金×××

(3)その他利益剰余金(繰越利益剰余金)→その他利益剰余金(任意積立金)
(借)繰越利益剰余金××× (貸)任意積立金×××

(4)その他利益剰余金(任意積立金)→その他利益剰余金(繰越利益剰余金)
(借)任意積立金××× (貸)繰越利益剰余金×××

平成19年からの変更点(株主資本の計数の変動−その3:資本金・資本剰余金間での変動)

払込資本(資本金、資本準備金、その他資本剰余金)間での変動には、次の組み合わせが考えられます。
3×2=6個の組み合わせです。
ただの組み合わせに近いです。
もっとも仕訳処理は、資本項目が貸方(増)、借方(減)であることを踏まえていれば、覚えるという感じにはならないでしょうし、その必要もないと思います。
(1)と(2)が資本金の減少(減資)、(3)と(5)が資本金の増加(増資)で、純資産は増えませんので、いわゆる形式的減資、形式的増資ということになるでしょうか。
※実際の会社法(会社計算規則)の規定の仕方とは異なります。

(1)資本金→資本準備金
(借)資本金××× (貸)資本準備金×××

(2)資本金→その他資本剰余金(資本金及び資本準備金減少差益)
(借)資本金××× (貸)その他資本剰余金×××

(3)資本準備金→資本金
(借)資本準備金××× (貸)資本金×××

(4)資本準備金→その他資本剰余金(資本金及び資本準備金減少差益)
(借)資本準備金××× (貸)その他資本剰余金×××

(5)その他資本剰余金→資本金
(借)その他資本剰余金××× (貸)資本金×××

(6)その他資本剰余金→資本準備金
(借)その他資本剰余金××× (貸)資本準備金×××

平成19年からの変更点(株主資本の計数の変動−その2:柱立ての確認)

株主資本の計数の変動は、次の(1)と(2)をまたぐのはダメですが、それぞれの内部にでは、比較的自由に認められています。

(1)払込資本(資本金・資本剰余金)
(2)留保利益(利益剰余金)

これらの項目(結局は、純資産の部の株主資本)をしっかりとおさえておく必要があるでしょう。
株主資本の柱をしっかりとおさえておけば、後は会社の処理に忠実に従えばよいことになります。
えーっと、100%ということでよろしくお願いいたします(←うろ覚えでは、実践で支障があります)。

(1)払込資本
資本金
資本資本準備金(株式払込剰余金、合併差益等)
その他資本剰余金(自己株式処分差益、資本金及び資本準備金減少差益)

(2)利益剰余金
利益準備金
その他利益剰余金(任意積立金、繰越利益剰余金)

平成19年からの変更点(株主資本の計数の変動−その1:資本と利益の区別)

会社法では、純資産の部の株主資本の計数の変動がかなりの程度に可能になっています。
大した意味はないので、勝手に変えていいよといった感じでしょうか(←ホントか?)。

制約は、資本と利益の区別が厳格になっている点です。
会社法では、基本的に、払込資本(資本金・資本剰余金)と留保利益(利益剰余金)をまたぐ変更を認めていません。
払込資本(資本金・資本剰余金)間での変更、留保利益(利益剰余金)間での変更は、比較的自由になっています。
※払込資本・留保利益という呼称が会社法上、存在する訳ではありません。

(1)資本金・資本剰余金
(2)利益剰余金

会計処理としては、減った項目を借方、増えた項目を貸方という感じになります。

(1)払込資本(資本金・資本剰余金)
資本金
資本準備金
その他資本剰余金

(2)利益剰余金
利益準備金
その他利益剰余金

株主資本の柱立ては、ガチガチにおさえておく必要があります。

平成19年からの変更点(剰余金の配当)

これまでの「利益の配当」は、「剰余金の配当」に変っています。
仕訳処理は次のとおりです(未処分利益が繰越利益剰余金に変っただけです)。

(借)繰越利益剰余金××× (貸)未払配当金×××

簿記論と直接的な関連はありませんが、会社法の施行により株主総会の決議でいつでも配当を行うことができるようになりました。
一定の会社には、取締役会による中間配当の制度もあります。
問題文が微妙に変るという変化はあるかもしれませんが、中間配当についても大きな違いはありません(中間配当額といった間接的勘定を使用することはなくなりました)。

(借)繰越利益剰余金××× (貸)未払中間配当金×××

平成13年(だったかな)に資本準備金を取崩し、これを配当原資にできるようになりました。
それまでは、何らかの意味で「利益の配当」でよかった訳です。
しかし、資本金や資本準備金を取崩したもの(資本金及び資本準備金減少差益)は、いかなる意味においても利益ではありません。
これを「利益の配当」と言うのはまずいということでの「剰余金の配当」への変更といったところでしょうか。
この点に関しては、以前からまるで承服できていないのですが、私が承服するかどうかと会社法がどうなるかはまるで関係がないのが残念です。

平成19年からの変更点(準備金)

会社法では、資本準備金と利益準備金を「準備金」と呼んでいます。
これまでは、「法定準備金」という呼称が一般的でした。
これからは「準備金」です(勘定科目としては使用しません)。

以前も触れましたが、いずれも「勘定科目」としても「資本準備金」と「利益準備金」が一般化しそうです。

資本準備金の代表は、株式払込剰余金と合併差益になります。
勘定科目の使い方として、資本準備金が一般化するとすると、資本準備金に何が該当するのかも明確にしておかないと総合問題等がてがけにくくなります。
あわせてしっかりとおさえておきましょう。

平成19年からの変更点(資本金の額)

必ずしも大きな変更という訳ではありませんが、増資等があった場合の資本金の額は、これまでの株式の「発行価額」から「払込金額」に変更されました。
一般的には、増資等の手続きは、払込→株式の発行という手順を踏みます。
株を発行したけど、払い込まれない場合がないのが前提ということを考えますと、必ずしも実質的に大きな違いがある訳ではないようです。

なお、新株式申込証拠金を資本金に振替える日は(これは以前からですが)、「払込期日の翌日」ではなく、「払込期日」になっています。

資本金に計上しないことができるのが払込金額の2分の1以下であるのは、従来と同様です。
資本金に組入れなかった金額(増資等の場合は株式払込剰余金)は、資本準備金として計上します。

あと、勘定科目の話ですが、これまでは、株式払込剰余金の方が一般的でした。
ただ、資本剰余金から配当を行った場合に準備金として資本準備金を積立てます。
この積立てた金額は、資本準備金勘定で処理せざるを得ないでしょう。
ここだけ資本準備金で、あとは株式払込剰余金というのも不自然で、すべて資本準備金という「勘定科目」の使い方が一般化するのではないかと思っています。
というか、「資本準備金」ということでよろしくお願いいたします。


で、こちらもどうか一つよろしくお願いいたします。

「人気ブログランキング」


平成19年からの変更点(純資産の部ーその4:評価・換算差額等、新株予約権)

純資産の部の大きな柱は、次のとおりです。

機ヽ主資本
供”床繊Υ校産抗枦
掘/軍予約権

貸借対照表項目は、資産、負債、純資産(以前は、資本)です。

(以前の考え方)
資産 = 負債 − 資本

(新しい考え方)
資産 − 負債 = 純資産

式を組替えただけじゃないかと思われるかもしれません。
しかし、以前は、資本を独立して考えていました(負債もですが)。
新しい考え方では、純資産は、資産と負債の差額に過ぎません。
以前は、資産、負債、資本にそれぞれ独立した地位を与え、それぞれをある程度独立して考えていました。
ですので、負債か資本かが微妙な項目については、その都度、どっちにしようかを考えていた感じです。

しかし、新しい考え方のもとでは、資産と負債を明確にして、これから外れたものを純資産に収容しています。
そのため明確な株主資本は、別掲して、それ以外のものと区別している訳です。
まあ、何だかよくわからない項目(言い過ぎか)が、株主資本以外のものといえるかもしれません。

その何だかよくわからない項目に評価・換算差額等(その他有価証券評価差額金が代表です)と新株予約権があります。
何だかよくわからない項目なので、何だかよくわかりません(←それでいいのかあ?←まだ、いいでしょ)。

平成19年からの変更点(純資産の部ーその3:資本剰余金と利益剰余金)

資本剰余金と利益剰余金の柱は、次のとおりです。

3.資本剰余金
  (1)資本準備金(株式払込剰余金、合併差益等)
  (2)その他資本剰余金(資本金及び資本準備金減少差益、自己株式処分差益)
4.利益剰余金
  (1)利益準備金
  (2)その他利益剰余金(任意積立金、繰越利益剰余金)

資本剰余金を例にあげれば、会社法上の準備金(資本準備金)とそれ以外の資本剰余金(その他資本剰余金)に分かれます。
利益剰余金も同様に、会社法上の準備金(利益準備金)とそれ以外の利益剰余金(その他利益剰余金)に分かれます。

以前は、利益剰余金の方が対照的な分け方ではありませんでした(利益準備金、任意積立金、当期未処分利益でした)。
資本剰余金と利益剰余金の分け方が対照的な分、以前よりも覚えやすいのではないかと思います。

当期未処分利益(勘定科目としては、未処分利益)は、繰越利益剰余金に変っています。
これは勘定科目と表示科目が一致していますので、以前よりもわかりやすいでしょう。

いずれも簿記論のみの受験生でも必須だと思います(未学習項目もあると思いますが)。
純資産の部の貸借対照表の表示が求められないでも、勘定科目の使い方の問題があるからです。

例えば、自己株式処分差益が仕訳としてはきれていても、試算表に「その他資本剰余金」という科目があれば、その他資本剰余金で処理しなければなりません。
今後、簿記論でも資本準備金やその他資本剰余金という「勘定科目」の使い方が一般化するのではないかと思います。
その他利益剰余金の方は一般化しないと考えていますが、一部見かけることもありますので、対応できるようにする必要はあるかもしれません。

その他利益剰余金という「勘定科目」はできるだけ使用しないようによろしくお願いいたします(←って、誰にいってるんだか)。

平成19年からの変更点(純資産の部ーその2:株主資本の柱)

純資産の部の中心をなすのは、何といっても株主資本です。
株主資本の柱は次のとおりです。

1.資本金
2.新株式申込証拠金
3.資本剰余金
4.利益剰余金
5.自己株式
6.自己株式申込証拠金

資本金、資本剰余金、利益剰余金が中心です。
まずは、この並びを入れてしまうのが先でしょう。

その後に自己株式です。

資本金と自己株式の下にそれぞれ申込証拠金が入ってきます(細かい点ですが、従来は、自己株式と自己株式申込証拠金が逆でした)。

うーん。なんとかいけそうです(って、誰がだ)。

平成19年からの変更点(純資産の部ーその1:大きな柱)

これまでの「資本の部」が「純資産の部」に変更されています。
純資産の部の大きな柱は、次のとおりです(全体は、例えば、「純資産の部の表示」をご覧下さい)。

機ヽ主資本
供”床全校産抗枦
掘/軍予約権

大きな特徴は、「株主資本」と「その他の項目」(評価換算差額等、新株予約権)を区別した点にあります。
純資産は、「資産と負債の差額」に過ぎません。
そのうち、株主資本をきちんと他の項目と区別して表示するようにしている点が大きいです。

資産と負債をきっちりと決めて、残ったものが「純資産」になる。
この点、従来の資本とは言いにくい項目も純資産の部に収容されます。
まあ、言葉は悪いですが、若干ゴミ箱のような存在になったといえるかもしれません。

その代わりといっては何ですが、「株主資本」をきっちりと独立させています。
また、「株主資本」の期中変動については、その原因も含めて財務諸表(株主資本等変動計算書)に記載することになります。

平成19年からの変更点(社債発行費等)

社債発行費については、名称の変更はありません。
内容的には、資金調達目的の新株予約権発行費用が含まれるようになりました。
このことから内容紹介などの場合には、「社債発行費等」とされる場合が多くなるかもしれません。
勘定科目は、「社債発行費」で落ち着くのではないでしょうか。

償却期間は、従来の3年から合理的な社債の「償還期限」に変更されています。

償却方法は、利息法が原則的方法とされています。
しかし、これはちょっと説明するのがイヤになるくらい複雑です。
どの程度一般化するのかは様子を見ながらという感じになるかと思います(←アナタできないんでしょ←アンチョコみながらできますってば)。
定額法も許容されています。

直前期でどの程度の重要性を持つのか。
現在価値の考え方が重要性を高めつつある今、気になります。
ふーっ。

新株予約権の発行費用の償却期間は、3年になります。

平成19年からの変更点(株式交付費)

新株発行費は、株式交付費に衣替えしました。
内容的に大きいのは、自己株式の処分費用も含まれることでしょうか。
自己株式については、すでに存在するものであるため「発行」という語が使いにくいです。
そのためか「交付」という語で整理されています。

新株   → 「発行」
自己株式 → 「処分」
両方   → 「交付」

といった具体に言葉を使分けたという感じになるでしょうか。

償却期間は3年ですので、旧新株発行費と基本的には異なりません。

やや細かい点になりますが、繰延資産計上が可能なのは、資金調達目的の場合に限られます。
株式分割時にも株式を発行することになりますが、資金を調達する訳ではありません。
株式分割等の資金調達を目的としない株式発行費用は、繰延資産として計上することはできません。

平成19年からの変更点(社債の概要)

社債については、額面金額ではなく、実質価額(当初は発行価額)によることになりました。
取得した社債とちょうど正反対の処理になります。
これまでの繰延資産としての社債発行差金はなくなります。
簡単な例をご紹介しておきましょう。

額面100円 発行価額95円 5年償還
2年経過後償還

(今まで)
発行:
現金預金  95 社債100
社債発行差金 5

償却:
社債発行差金償却1 社債発行差金1

償還:
社   債100 現金預金  99
社債償還損  1 社債発行差金 2

(これから)
発行:
現金預金95 社債95

償却:
社債利息1 社債1

償還:
社   債98 現金預金99
社債償還損 1

定額法によった場合の償還損益の金額が変る訳ではありません。
もっとも保有社債の場合と同様に利息法が原則になりますので、かなり慣れが必要になるとは思います。

平成19年からの変更点(繰延資産の期間計算)

繰延資産の償却計算は、これまで商法上の「均等額以上償却」をうけて、基本的には、簿記論でも期割計算が主流でした。
しかし、今後は、合理的な期間計算(通常は月割計算)が行われることになります。
これで期間計算における「均等額以上償却」の考え方はすべて無くなったことになりますので、今後の期間計算は、すべて月割計算が主流になるでしょう。

もっとも有形固定資産についてもですが、日割等も考えられなくはありませんので、あくまでも「問題の指示」が最優先である点には、注意しておく必要があるでしょう。

平成19年度からの変更点(なくなった繰延資産)

繰延資産は、5つに整理されました。
株式交付費、社債発行費、創立費、開業費、開発費の5つです。

なくなった繰延資産は、試験研究費、建設利息、社債発行差金です。
試験研究費は、以前から費用処理(研究開発費)でした。
建設利息は、実際の需要もないため無くなったようです。
社債発行差金は、社債を額面ではなく、実質価額(当初は発行価額)で計上することが可能となったため、無くなりました。
社債の処理は、これまでいわば両建て(社債額面→社債と社債発行差金)で行っていた処理を純額で行うことになりました。
保有社債と考え方は全く同じです。

(保有社債の場合)
投資有価証券(資産)と有価証券利息(収益)

(社債の場合)
社債(負債)と社債利息(費用)

考え方は全く逆で同じなんですが、………慣れは必要です。

私もゆっくりならいけます(って、ゆっくりなんでつか)。

平成19年度からの変更点(のれん)

これまで営業権で処理してきた無形固定資産は、「のれん」とされます。
償却期間も5年から20年に変更されています。
特徴的なのは、マイナスが存在すること。
マイナスののれんを「負ののれん」と呼びます。

のれんは、会社法上は、その計上されるケースが限定されています。
買収や合併等によって営業を受入れ、その資産等に時価を付した場合(パーチェス法)の受入資産と交付資産等の差額がのれんです。

平成19年からの変更点(関係会社株式)

簿記論ではそれほど大きな影響はないかもしれませんが、会社法では、関係会社株式の考え方が導入されています。
これに伴って、勘定科目としても、これまでは、「子会社株式」がメジャーでしたが、「関係会社株式」の方が多くなるのではないかと思います。

関係会社株式は、親会社株式、子会社株式、関連会社株式、被関連会社株式をいいます。
「関連」と「関係」の違いに注意しましょう。

評価については、今までと変りません。
子会社株式及び関連会社株式が、原価評価(減損あり)です。

平成19年からの変更点(純資産直入法)

貸借対照表の資本の部が純資産の部に変更されています。
これに伴って、今までの資本直入法→純資産直入法と呼称が変ります。
全部純資産直入法、部分純資産直入法。
これは慣れればいけそうです(←誰がだ)。

会計処理についての変更はありません。
これまで簿記論では、その他有価証券評価差額金以外に、株式等評価差額金という勘定科目も用いられてきました。
会社計算規則では、その他有価証券評価差額金という名称を用いていますので、今後は、その他有価証券評価差額金に集約されていくのではないかと思います。
もっとも勘定科目は、必ずしもこれでなければいけないという訳ではありませんので、思い込みは禁物ですが。
これも勘定科目名だけの話になります。

簿記論の平成19年度からの変更点

とてもご要望の多い会社法による変更等の平成19年度からの変更点について、確定しているものを簡単にまとめてみました。
内容のご紹介というよりも、変る箇所のご紹介という程度のものです。
既にブログでご紹介しているものもありますが、その記事へのリンクや書き下ろしという形で内容の拡充もしていきたいと思います。
このブログ内の各記事の冒頭の(※)が改訂未了、(★)が改訂後を意味しています(改訂未了も気づいたものだけですが)。


【財務諸表】(平成18年5月1日以後終了事業年度より)
※表示が中心ですが、関連して処理(科目)が変る部分もあります。
(1)貸借対照表
「資本の部」の「純資産の部」への変更
※全部(部分)資本直入法→全部(部分)純資産直入法
※株式等評価差額金→その他有価証券評価差額金
※当期未処分利益→繰越利益剰余金

(2)損益計算書
当期純利益まで
区分名称の廃止

(3)株主資本等変動計算書の導入
利益処分計算書は廃止
※利益処分方式のタイミング


【繰延資産】(平成18年8月11日以後終了事業年度より)
(1)種類
1.株式交付費(新株発行費用・自己株式処分費用)
2.社債発行費
3.創立費
4.開業費
5.開発費

(2)会計処理
原則費用(営業外費用)処理で、従来的期間での繰延資産計上可

(3)その他
建設利息の廃止
社債発行差金は、社債額面から直接加減(原則・利息法による償却原価法適用。定額法許容)


【金融商品】(平成18年8月11日以後終了事業年度より)
債務(社債等)について償却原価法の適用


【企業結合・事業分離】(平成18年4月1以後開始事業年度)
営業権(5年)→のれん(20年、負ののれんあり)
※根本的に変る部分です

【その他】
資本関連は大きく変ります
利益処分の経理処理も変ります(繰越利益剰余金での一勘定、マイナスあり、かな)。
オススメ
       <管理人の記事掲載号>  会計人コース2011年9月号-                  会計人コース2008年02月号                  会計人コース2008年01月号                  会計人コース2007年09月号 <管理人の本>
カテゴリー
月別記事
プロフィール

暮木孝司

記事検索
携帯用バーコード
QRコード
リンク
     税理士試験 簿記論 講師日記は、Yahoo!JAPAN登録サイトです       bokironkousiをフォローしましょう         
スポンサード・リンク
bokironkousiをフォローしましょう