税理士試験 簿記論 講師日記

税理士試験 簿記論、財務諸表論、簿記検定の問題、学習方法等をアドバイス。

出題傾向と対策

的中!!

的中!!

って、やるの忘れてました。

当ブログでは、ちょうど3年間、財務諸表論の理論の予想問題を2題ずつお届けしています。

過去3年間の出題と予想問題を並べてみました。

これはかなりイイ線いってると思いますが、ぜひ実際の過去3年の出題と見比べてみてください。

来年の出題が見えてきます。
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簿記論 平成21年(第三問)の出題

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この問題に関する感想等のコメントをいただければ、幸いです。

簿記論 平成21年(第二問 問5)の出題

外貨建の請負工事に関する出題でした。

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簿記論 平成21年(第二問 問4)の出題

現金預金に関する出題でした。

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簿記論 平成21年(第二問 問3)の出題

割賦販売に関する出題でした。

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簿記論 平成21年(第二問 問2)の出題

特殊仕訳帳に関する出題でした。

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簿記論 平成21年(第二問 問1)の出題

企業結合に関する出題でした。

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簿記論 平成21年(第一問 問2)の出題

様々な社債に関する出題でした。

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簿記論 平成21年(第一問 問1)の出題

リース取引の貸手の処理の出題でした。

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財務諸表論 平成21年の出題(第三問)

会社法及び会社計算規則に基づく貸借対照表及び損益計算書の作成に関する出題でした。

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財務諸表論 平成21年の出題(第二問)

棚卸資産の評価に関する会計基準からの出題でした。
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財務諸表論 平成21年の出題(第一問)

キャッシュ・フロー計算書に関する出題でした。
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簿記論 平成20年の出題(第三問)

【資料】
(1)決算整理前残高試算表
(2)決算資料
1.現金預金
2.受取手形
3.売掛金の残高確認
4.商品
5.買掛金
6.仮払金
7.有形固定資産
8.投資有価証券
9.繰延税金資産
10.支払手形
11.未払金
12.貸倒引当金
13.賞与引当金
14.退職給付引当金
15.経費
(3)貸借対照表と損益計算書

【解答要求】
A商品の月次総平均法により計算した帳簿単価
貸借対照表と損益計算書

【特徴】
個々の処理そのものは難易度が高い訳ではありませんが、資料がバラついており、解きにくいです。
資料自体は、平成19年の残高の明細を資料にそのまま織り込んだ感じです。
特に商品関連と買掛金については特に言うことはありません。


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来年度以後に受験なさる方の参考にもなると思いますので、この問題に関する感想等のコメントをいただければ、幸いです。

簿記論 平成20年の出題(第二問 問2)

【資料】
(1)剰余金の処分
(2)自己株式取引
(3)その他有価証券取引
(4)新株予約権取引

【解答要求】
株主資本等変動計算書の作成

【特徴】
自己株式、その他有価証券、新株予約権を中心とした純資産関連の資料から株主資本等変動計算書の作成を問う出題です。
株主資本等変動計算書の出題は簿記論でははじめてです。

【コメントの募集】
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簿記論 平成20年の出題(第二問 問1)

【資料】
決算整理前残高試算表

【解答要求】
(1)当期の割賦販売契約高
(2)前期の割賦販売の原価率
(3)当期の一般売上高
(4)割賦販売取引に関して当期末に必要な仕訳
(5)当期の損益計算書の売上原価

【特徴】
割賦販売(対照勘定法・回収期限到来基準)の出題です。

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簿記論 平成20年の出題(第一問)

【資料及び解答要求】
問1 損益計算書の空欄(1箇所)
(1)関東交易株式会社の貸借対照表と損益計算書
問2 貸借対照表と損益計算書の空欄(5箇所)
(2)関東交易株式会社の減損処理
問3 連結貸借対照表と連結損益計算書の空欄(6箇所)
(3)中部交易株式会社の残高試算表と決算整理事項、連結貸借対照表と連結損益計算書

【特徴】
個別財務諸表等と決算整理事項等から連結財務諸表を作成する出題です。
難易度はやや易といったところでしょうか。

個別の決算整理事項としては平易なものが多く、それなりの計算を要する処理は、固定資産の減損くらいです。
連結についても難易度が高い項目はありませんでした。
ただ、30分問題で頁数が7頁あり、連結ということでぱっと見の印象のギャップをぬぐいしっかりと取り組めたかが大きかったのではないかと思います。
連結の出題ではありながらも連結の知識がなくても撃沈にならない出題となっています。

【コメントの募集】
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簿記論 平成20年度の出題(全般)

問題のページ数が24ページとすごいことになっていました。
財務諸表の記載でページをくった面もあるので単純に多いとはいえませんが、多いです(←多いんかい)。

第一問で連結の出題がありました。
平成18年にキャッシュ、平成19年に持分法、平成20年に連結とおそらくは異なる出題者のもとでの出題ですので、今後の学習の方向性に留意する必要はあるかもしれません。

(第一問)総合問題
連結財務諸表の出題です。
ただ、連結には難しい論点は出題されていた訳ではありません。
個別の決算整理事項もそれほど難易度は高くありませんでした。
もっともページ数が8ページと史上最大規模ですので連結とあいまって面食らった方も少なくないでしょう。

(第二問)個別2題
問1
対照勘定法(回収期限到来基準)に基づく割賦販売の問題です。
問2
株主資本等変動計算書

(第三問)総合問題
決算整理型の総合問題でした。
昨年同様(以上)に資料のバラバラ感があり、個々の処理の難易度として高いものは少ないものの「解きにくい問題」という印象です。
消費税、税効果があるのは、前年と同様です。
もっとも特徴があったのが商品関係です。
昨年は当座照合に大きな特徴がありましたが、ことしは商品関連と仕入先元帳と請求書の資料が与えられており、他項目をみても実務経験のある方の方が若干有利な傾向は続いているといえるでしょう。

財務諸表論 平成20年の出題(第三問)

【解答要求】
(1)会社法、会社計算規則に基づく貸借対照表、損益計算書
(2)剰余金の分配可能額
(3)退職慰労引当金に関する会計方針の変更の注記
(4)将来減算一時差異の具体例(2つ)と基準の穴埋め(2つ)

【資料等】
(1)平成20年3月31日現在の甲商事株式会社の決算整理前残高試算表
(2)決算整理の未済事項及び参考事項
1.現金預金に関する事項
2.受取手形及び売掛金に関する事項
3.貸倒引当金に関する会計方針
4.有価証券に関する事項
5.棚卸資産に関する事項
6.ソフトウェアに関する事項
7.有形固定資産に関する事項
8.借入金に関する事項
8.社債に関する事項
9.退職給付引当金に関する事項
10.役員退職慰労引当金に関する事項
11.従業員賞与に関する事項
12.諸税金に関する事項
13.剰余金の処分に関する事項
14.税効果会計に関する事項
15.その他

【特徴】
財務諸表の作成以外の出題が復活しました。
具体的には、税効果会計基準に関する穴埋問題(具体例の指摘)と注記(会計方針の変更)、分配可能額の計算です。
今後、また出題される傾向に戻るのでしょうか。
第3問は難化しました。

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財務諸表論 平成20年の出題(第二問)

【会計基準等】
金融商品に関する会計基準
ストック・オプションに関する会計基準

【出題内容】

(1)新株予約権付社債とストック・オプションの共通する性質
(2)新株予約権を行使して新株を手に入れるのに必要な金額

(1)ストック・オプション基準の穴埋め(5つ)
(2)ストック・オプションが費用認識される理論的な根拠
(3)費用認識されていなかった理論的な根拠
(4)新株予約権の戻入の会計処理の理論的な根拠

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以下は私の感想です。

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財務諸表論 平成20年の出題(第一問)

【会計基準等】
企業結合に係る会計基準
企業会計原則 貸借対照原則 第三・五

【出題内容】

企業結合に係る会計基準の穴埋め(4つ)

投資の継続又は清算・再投資という観点からの2つの会計処理の説明

投資原価の回収計算という損益計算の観点からみた2つの会計処理の利益の額の違い

パーチェス法での取得原価の算定方法

(1)費用配分の原則に基づくのれんの償却方法の根拠
(2)負ののれんの規則的償却以外の会計処理

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以下は私の感想です。

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簿記論 平成19年の出題(第三問)

【資料等】
(1)平成19年4月31日現在の決算整理前残高試算表
(2)修正及び決算整理事項
1.当座預金関係
2.商品
3.貸倒引当金
4.投資有価証券
5.賞与引当金
6.退職給付引当金
7.社債の発行
8.修繕費
9.税効果会計
(3)決算整理前残高試算表の勘定科目の内訳

【解答要求】
貸借対照表
損益計算書

【特徴】
決算整理前残高試算表から決算整理事項をもとに貸借対照表と損益計算書を作成する問題です。
当座関係に当座勘定照合表が資料だったのが特徴的でしょうか。
例年はT字が計算用紙でしたが、計算用紙として精算表が用意されていました。
決算整理事項の難易度は高くありませんでした。

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簿記論 平成19年の出題(第二問)

【資料等】
問1
(1)決算整理前の東京支店及び大阪支店の残高試算表
(2)東京支店の決算整理事項
(3)大阪支店の決算整理事項
(4)大阪支店の損益計算書
問2
(5)決算日における未達事項
問4
問5
【解答要求】
問1 大阪支店損益計算書(2ヶ所)
問2 未達事項の仕訳
問3 本支店合併精算表
問4 期別後入先出採用時の内部利益控除の金額
問5 正誤の組み合わせ

【特徴】
このところ出題間隔があいていた本支店会計の出題です。
解答要求が細分化され、別紙の計算用紙として精算表が用意されるなど、出題形式に工夫のみられた出題でした。
本年2年度目の松本先生の出題と思われます。
来年度(3年度目)は出題内容についてキバツなものは想定しにくいでしょう。
しかし、出題形式に工夫がみられることは間違いないでしょう。
そのための方策をゆるやかに考えておく必要はあるかもしれません。

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簿記論 平成19年の出題(第一問)

【資料等】
(1)修正前・決算整理前残高試算表
(2)剰余金の配当等
(3)修正及び決算整理事項等
1.商品販売
2.債権及び貸倒引当金
3.有価証券の保有目的変更
4.固定資産の減損処理
5.新株予約権付社債
(4)当期の損益勘定
(5)当期末の残高勘定
(6)関係会社株式に対する持分法の適用

【解答要求】
原価率(1ヶ所)
当期の損益勘定(5ヶ所)
当期末の残高勘定(5ヶ所)
他(1ヶ所)

【特徴】
基本的には、一般的な決算整理型の総合問題です。
難易度はやや易・量は並といったところでしょうか。

主な出題項目は、外貨建取引の振当処理、有価証券の保有目的の変更(売買→その他)、減損処理、新株引受権付社債です。
持分法の出題がありました。
翌年以後の連結の出題が気になるところです。

【コメントの募集】
来年度以後に受験なさる方の参考にもなると思いますので、この問題に関する感想等のコメントをいただければ、幸いです。

簿記論 平成19年度の出題(全般)

単純な個別問題の出題がなく、一般的な総合問題と本支店会計の出題でした。
第一問の総合問題の中に持分法の出題があり、翌年以後の連結の出題が気になります。
また、計算用紙としてこれまでのT字ではなく、精算表(第二問と第三問)が用意されていた点が目をひきました。

(第一問)総合問題
一般的な決算整理型の総合問題です。
税理士試験では初となる持分法の出題がありました。
解答には一ヶ所しか影響しませんが、翌年以後の出題が気になるところです。

(第二問)本支店会計
本支店会計の出題ですが、やや個別的出題の要素を含んだ出題でした。
支店独自の損益計算書→未達取引→合併精算表という形式での本支店会計の出題が柱です。
これに期別後入先出法と組み合わせによる正誤問題の出題がありました。
とてもバラエティに富んだ出題形式でした。

(第三問)総合問題
決算整理型の総合問題でした。
消費税、税効果があるのは、前年と同様です。
もっとも特徴があったのが当座関係です。
当座照合が当座照合表で出題されており、この点、実務経験のある方の方が若干有利かもしれません。

財務諸表論 平成19年の出題(第三問)

【資料等】
(1)平成19年3月31日現在の日本商事株式会社の決算整理前残高試算表
(2)決算整理の未済事項及び参考事項
1.現金預金に関する事項
2.受取手形及び売掛金に関する事項
3.貸倒引当金に関する会計方針
4.有価証券に関する事項
5.棚卸資産に関する事項
6.有形固定資産に関する事項
7.借入金に関する事項
8.社債に関する事項
9.増資に関する事項
10.従業員賞与に関する事項
11.役員賞与に関する事項
12.諸税金に関する事項
13.利益処分に関する事項
14.税効果会計に関する事項

【解答要求】
損益計算書
貸借対照表

【特徴】
穴埋問題や注記がなく、量も多くなく、比較的平易な出題でした。

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財務諸表論 平成19年の出題(第二問)

【会計基準等】
研究開発費基準

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財務諸表論 平成19年の出題(第一問)

【会計基準等】
純資産基準
株主資本等変動計算書基準
会社計算規則
資本と利益区別の原則

【出題内容】

(1)純資産基準の穴埋め(6ケ所)
(2)個別貸借対照表上の株主資本以外の各項目とその区分表示理由
(3)連結貸借対照表上の区分項目とその区分表示理由

(1)株主資本等変動計算書の目的
(2)株主資本等変動計算書が必要になった理由(2点)

(1)その他剰余金の指摘(2つ)
(2)その他資本剰余金の配当可能性の是非とその理由

(1)資本と利益の区別の原則の前段での資本とは何か
(2)仝綯覆隆囘世鉢△修両豺腓了駛椶箸浪燭

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平成18年の出題(第三問)

【資料等】
(1)製造に関する資料
(2)平成18年3月中の取引
(3)修正及び決算整理事項
1.修正事項
2.銀行勘定の調整に関する事項
3.期末棚卸等に関する事項
4.社債発行差金に関する事項
5.投資有価証券に関する事項(外貨建有価証券、償却原価法・利息法あり)
6.貸倒引当金に関する事項
7.賞与引当金に関する事項
8.減価償却に関する事項
9.未払税金に関する事項


【解答要求】
損益計算書(12箇所)
貸借対照表(9箇所)
製造原価報告書(4箇所)


【特徴】
単一製品の製造・販売業の損益計算書、貸借対照表、製造原価報告書を作成する出題でした。
昨年度の出題がソフトウェア製造業ということで、商的工業簿記に目がいっていないときつかったかもしれません。
再三の指摘になりますが、前年(ないしは2年連続)で出題されているから出題がないということは、最近の税理士試験の簿記論ではまったくありません。

解答要求が財務諸表でしたが、これは他の論点とは異なり、製造業の場合には、むしろ財務諸表の方が解きやすい面があるのではないかと思っています。

問題構造は、3月中の取引あり、消費税、税効果ありという出題で、これは3年連続になります。
出題項目から難易度の高い項目は減っているといってよいでしょう。
振込手数料の取扱い、売掛金の残高確認、償却可能限度額とやや実務的な出題はありましたが、問題をよく読めば対応は充分可能ではないかと思います。
ただ、償却可能限度額の考え方などは、一般的な簿記書に記載される事は少ないと思います。
第二問では、逆に税務とは異なる会計上の考え方が優先した出題がなされています。
簿記論の第三問がどこへいくのか、また、どこへいくべきなのかを考えさせられます。


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平成18年の出題(第二問 問2)

【資料等】
甲商品の受払記録(原価による受入、値入れ・値下げ、売価による払出、売価による残高)


【解答要求】
(1)売価還元平均原価法による期末商品棚卸高、売価還元低価法による期末商品棚卸単価
(2)売価還元低価法による損益計算書の棚卸減耗費、売上総利益
(3)原価時価比較低価法による売上総利益


【特徴】
連続意見書方式による売価還元法をテーマにした出題です。
また、売価還元法だけでなく、通常の低価法(原価時価比較低価法)も問う出題でした。

明確に連続意見書方式であることをうたっている点が大きな特徴でしょうか。
昨年の第1問で売価還元低価法が出題されていたため、意外との感は正直あります。
しかし、どんな項目でも昨年出題されたから今年はナシというのは、全く通用しない事が実感できる出題ではあります。

必要な資料が表形式の受払記録にまとめられていました。
この資料から必要な情報をきちんと読み取ることができたかが大きなポイントでしょう。

売価として「正常売価」や「期末実勢売価」という見慣れぬ言葉があがっています。
問題の指示どおりに解答すればよいのですが、現実的には、かなり厳しいのではないかと思います(←それアナタ)。


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平成18年の出題(第二問 問1)

【資料等】
(1)工事の明細
(2)決算整理事項


【解答要求】
貸借対照(3箇所)
損益計算書(4箇所)


【特徴】
建設業会計の出題でした。
工事完成基準適用物件が2つ(工事中と完成引渡済)と工事進行基準適用物件が一つという割とシンプルな出題です。
ただし、工事進行基準適用物件について損失が生じており、また、翌期以降の損失に対して、工事損失引当金を設定するというのが大きな特徴です。
損失が生ずる見込みのある物件に対して、税務上、工事進行基準は適用されないため、この適用を誤ってしまった方も少なくないのではないでしょうか。
その際の連動(前年の第1問を思い出します)については、やや釈然としない思いがあります。


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平成18年の出題(第一問)

【資料等】
(1)比較貸借対照表(一部推定あり)
(2)利益処分
(3)損益計算書(一部推定あり)
(4)キャッシュ・フロー計算書(直接法、一部推定あり)
(5)期中取引及び決算整理に関する留意事項
1.現金預金
2.商品販売
3.債権債務(為替予約の振当処理あり)
4.有価証券(償却原価法あり)
5.有形固定資産(所有権移転外ファイナンス・リースあり)
6.経過勘定等


【解答要求】
比較貸借対照表(4箇所)
損益計算書(3箇所)
キャッシュ・フロー計算書(4箇所)
期中取引及び決算整理に関する留意事項(1箇所)


【特徴】
直接法によるキャッシュ・フロー計算書の作成を中心とする出題です。
キャッシュ・フロー計算書は、税理士試験では未出題であり、対策が充分でなかった方もいらっしゃるでしょう。
しかし、間接法ではなく、直接法によるキャッシュ・フロー計算書の出題です。
キャッシュ・フロー計算書が未学習であったとしても解答可能な箇所は少なくありません。
昨年の出題と比較すると決算整理事項がしっかりしており、ボリュームのある出題でした。
例年からすると解答要求との関連では、標準的な難易度・量といってよいかもしれません。


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平成18年度の出題(全般)

第1問にこれまで税理士試験で未出題のキャッシュ・フロー計算書が出題されていたものの第2問の量が少なく、第3問も(昨年の出題を事前に解いていれば)てがけやすかったのではないでしょうか。

(第1問)総合問題
比較貸借対照表、利益処分、損益計算書、キャッシュ・フロー計算書、期中・決算整理事項からそろぞれの空欄を解答する出題です。
税理士試験・簿記論でははじめてのキャッシュ・フロー計算書の出題でした。
直接法によるキャッシュ・フロー計算書の出題であり、キャッシュ・フロー計算書の出題という要素以上に勘定推定を問う出題であったといってよいでしょう。

(第2問)個別問題4題
問1 建設業会計(工事進行基準と工事完成基準)
問2 連続意見書方式による売価還元原価法および売価還元低価法

(第3問)総合問題
製造業を対象とし、月中取引、決算整理事項から損益計算書、貸借対照表、製造原価報告書を作成する問題。
月中取引、消費税、税効果があるのは、前年と同様ですが、解答形式がこのところみられなかった財務諸表になっています。
相変わらず量は少なくはありませんが、難易度はやや低めといったところかもしれません。

平成17年の出題(第三問)

【資料等】
(1)2月末残高試算表
(2)3月中の取引
(3)修正及び決算整理事項
(4)仕訳帳


【解答要求】
決算整理後残高試算表


【特徴】
ソフトウェア製造業を対象とした出題でした。
多くの受験生は、ソフトウェア製造業の問題を総合問題形式で解く機会はおそらくなかったでしょう。
また、昨年、個別問題としてソフトウェアが出題されたこともあって面食らった方も多かったのではないかと思います。
ちなみに総まとめの最後(表示上は最初)にソフトウェアがあったのですが、これはただの偶然です(いやー、第3問で出るっていってたらかっこよかったんですが。←ムリ)。

資料が月中取引と決算整理事項と平成16年の第三問と同様であり、平成16年の出題を手がけていた方は、難しいなりにもそれなりの対処ができたのではないでしょうか。
消費税が税抜方式で、また、税効果もあったので、その量から考えても、すべてを解答するということは、もちろんできないでしょう。

今回の特徴としては、この他、やや実務的な出題が目立った点があげられます。
個人名義での借入、事務所の賃借時の敷金等の処理等は、通常の学習簿記ではあまりお目にかからない項目でした。
また、当座預金勘定関連の資料についても実務上、頻度の多い項目があげられていたことを考えると、実務上、頻度の多い処理を中心とした出題がなされているといってよいでしょう。


【コメントの募集】
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平成17年の出題(第二問 問3−2)

【資料等】
(1)・(2)外貨建満期保有目的債券の取得等の状況
(3)為替レートの推移


【解答要求】
(1)平均為替レート
(2)為替差損


【特徴】
外貨建満期保有目的の債券の期末評価を中心とした出題でした。
償却原価法(定額法)、換算、有価証券利息についての正確な知識を持った上で、有価証券利息からの逆算等が必要という推定的要素を含む出題でした。
社債の発行日が示されておらず、また、償却原価法適用時の平均為替相場が、債券の保有期間に応じたものである等、普段とやや異なる設定もあり、苦労した方が多かったのではないでしょうか。


【コメントの募集】
来年度以後に受験なさる方の参考にもなると思いますので、この問題に関する感想等のコメントをいただければ、幸いです。

平成17年の出題(第二問 問3−1)

【資料等】
二期にまたがる機械輸入の資料
予約相場(予約時)、直物相場(決算時、輸入時、決済時)


【解答要求】
繰延ヘッジ損益、輸入機械の減価償却費


【特徴】
予定取引(実行が確実な将来の取引)に係るヘッジ会計(繰延ヘッジ)の出題でした。
小野試験委員のご専門に外貨建取引があがっていたので、対策をとられていた方もいらっしゃると思います。
しかし、ここまでの対策をとっていた方は少なかったのではないでしょうか。
二期にまたがる出題で、一期のみを考えた会計処理を行うことができず、混乱した方も多かったと思います。
対策をとっていなかった方は、速攻でとばすか、何となく(時間をかけずに)やっておくという感じでよかったのではないかと思います。


【コメントの募集】
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平成17年の出題(第二問 問2)

【資料等】
(1)決算整理前残高試算表(一部推定あり)
(2)減価償却についての留意事項
(3)各資産についての留意事項


【解答要求】
建物は改修、
備品は定額法から定率法への変更、
車両は買い換えがある場合の
それぞれの決算整理前残高試算表の建物、備品、車両運搬具の各勘定残高及び車両運搬具売却損の金額


【特徴】
第二問の中では、もっとも解答しやすかったのではないかと思います。
その分、特に慎重に解答する必要があったといえるでしょう。
問題を読んでいて、へえっと思ったのが、車両売却損(d)を、決算整理前試算表ではなく、あえて、別の箇所に表示している点です。
これは、期中で固定資産を売却等した場合の減価償却について、いくつかの考え方があり、特定の考え方で解答が異ならない(複数解答がでない)ための配慮といってよいでしょう。
(減価償却の考え方については、上級問題集1の解説参照)


【コメントの募集】
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平成17年の出題(第二問 問1)

【資料等】
(1)前期末残高試算表(一部推定あり)
(2)期中取引及び修正事項


【解答要求】
受取手形による回収額
決算整理後残高試算表(受取手形、売掛金、貸付金)


【特徴】
勘定分析を行い、個々の処理を正確に積上げた上で、貸倒引当金繰入額からの逆算を要する出題でした。
必ずしも難易度が高い項目が含まれている訳ではありませんが、なかなか簡単に正答という訳にはいかなかったのではないでしょうか。
一つでも処理を間違えてしまうと貸付金以外の3箇所が連動するため、貸付金のみの正答というケースは少なくないと思います。
逆にいうと貸付金は落としてはならない箇所になると思います。


【コメントの募集】
来年度以後に受験なさる方の参考にもなると思いますので、この問題に関する感想等のコメントをいただければ、幸いです。

平成17年の出題(第一問)

【資料等】
(1)期首残高(一部推定あり)
(2)特殊仕訳帳(現金出納帳、当座預金出納帳、仕入帳、売上帳、受取手形記入帳、支払手形記入帳)
(3)利益処分
(4)決算整理事項(貸倒引当金、減価償却、売価還元低価法、経過勘定、売買目的有価証券、その他有価証券)


【解答要求】
期首残高(2箇所)、決算整理後残高(7箇所)、当期純利益(当期純損失)


【特徴】
特殊仕訳帳の出題ですが、特殊仕訳帳であることをほとんど意識しないで解答できるのではないかと思います。
各所の推定事項、利益処分、決算整理にも驚くほど難易度の高い項目は含まれていません。
唯一、それなりの難易度をもっているのが、決算整理事項の商品に関する事項(売価還元低価法)です。

たった一つの資料をきちんと読めないだけで、最終値を含めて10箇所中の5箇所!がアウトの可能性があり、ちと、意味がわかりません。
なぜ、この項目だけに連動性を持たせるのか。
売価還元低価法がそれほどの重要性を持つのか。
謎です。


【コメントの募集】
来年度以後に受験なさる方の参考にもなると思いますので、この問題に関する感想等のコメントをいただければ、幸いです。

平成17年度の出題(全般)

第1問の難易度が低かったものの総じて例年並の難易度、量の出題だったといってよいでしょう。

(第1問)総合問題
期首残高、期中の特殊仕訳帳(現金出納帳、当座預金出納帳、仕入帳、売上帳、受取手形記入帳)、決算整理事項を元に、主として決算整理後残高(期首残高を含む)を算出する問題です。
帳簿の関係は、特殊仕訳帳であり、一部推定事項を含むものの難易度はさほど高くないといってよいでしょう。
売価還元低価法の適用があり、ここが他の解答箇所に連動するため、ここを外すと点数の伸びを欠く結果となってしまったかもしれません。
逆にいえば、ここをクリアしていれば、高得点が見込めます。

(第2問)個別問題4題
問1 一部推定を含む貸倒引当金絡みの出題
問2 有形固定資産を中心とした出題(資本的支出、定額法から定率法への変更、買換え)
問3−1 予定取引(輸入取引)に対する繰延ヘッジ会計
問3−2 外貨建満期保有目的の債券
一見、一般的な出題にみえますが、一箇所のミスが他の箇所に連動するケースが多く、見かけよりも正答が得にくい出題でした。

(第3問)総合問題
ソフトウェアの企画・開発・販売業を対象し、月中取引、決算整理事項から決算整理後残高試算表を作成する問題。
消費税、税効果があり、実務的な項目(個人名義での借入、敷金の取扱い等)もあり、ソフトウェアの出題を総合問題形式で解く機会はなかったでしょうから、とにかく解きにくかったと思います。
最後まであきらめず、それ以外の項目をどれだけじっくりと解答できたかが勝負になると思います。

過去問のすすめ

全国規模の模試を普段とは違う学校で受けた方もいらっしゃるでしょう。
その時に、普段とは何か様子が違うなと感じなかったでしょうか。
様子といってももちろん学校の様子といった話ではなく、問題そのものです。
やや解きにくいと感じたのではないでしょうか。
全体の順位も普段受講なさっている学校よりも低かったりする場合は少なくないと思います。

これには理由があります。
同じような内容、難易度の問題でも、出題者が異なることで、出題に対する基本的な考え方、資料の出し方、勘定科目の使い方等さまざまな要素が微妙に異なっているためではないでしょうか。
これは違う出版社の問題集なんてのにもあてはまるかと思います。

今年は、過去2年の作問をされた2名の試験委員の方が、重任なさっています。
へんてこりんな直前模試を解くくらいなら今年の出題を行う試験委員の出題した問題(過去2年分)を解く方がよほど効果は高い筈です。
とにかく1回目は、時間を図って、第1問・第2問(各25〜30分)、第3問(50〜60分)を解く(バラバラでも構いません)。
そして、その過程を振返ってください。
解くべき(とれる)箇所はきちんと解けているか。
難解な箇所(苦手な項目とは違います)に手をつけすぎていないか。

その際に、過去の合格者の省察を参照することは大変有益だと思います。
以下の記事をぜひ参照してみて、自分の解答過程と比較してみてください。
模範答案や解答解説をみるより有益だと思います。


「第53回 税理士試験簿記論 私はこう解いた」

「第54回 税理士試験簿記論 私はこう解いた」


そして、やや、日にちを置いてもう一度、解き直す価値はあります。
これは必ずやってください。
よろしくお願いいたします(←こっちが1回目)。
よろしくお願いいたします(←こっちが解き直し)。

平成16年 第2問 問2の印象(法定実効税率 その2)

平成16年 第2問 問2 で衝撃的なのは、その端数処理です。

(1)端数処理の指示なし → 端数なし
(2)端数処理の指示あり → 端数あり

この二つは、割と自然です。
指示どおりに端数が出たり、出なかったりする訳ですから。

(3)端数処理の指示あり → 端数なし

これは、割と多いのではないかと思います。
端数が出ない(通常は、端数処理の指示なし)ということですと、端数処理の指示をする必要もないんですが、あえて指示を置く場合です。
まあ、ちといやらしいですが、セーフじゃないでしょうか。

(4)端数処理の指示なし → 端数処理あり

これは、実際のところは、作問ミスのケースも多いのではないかと思います。
つまり、端数がでないつもりでつくったけれども、実際には端数が出てしまうケースです。
作問ミスであれば、端数処理の差異(金額であれば1円)は、許容範囲(正答)ということになると思います。
あまり好ましいことではないと思いますが、もちろん誰にでも間違いはありますし、やむを得ない面はあると思います。

(5)そして、今回の出題は、いわばとい離潺奪スです。
端数処理の指示は、未払事業税にあります。
しかし、事業税額について端数はでません。
しかし、法定実効税率は割り切れません。

(3)がギリギリセーフ、(4)がやむを得ずセーフとするなら、(5)は、アウト?

アウト?

アウトですか。

アウトなんですか。

アウトなんでしょうか(くどいって)。

つづく

平成16年 第2問 問2の印象(法定実効税率 その1)

もう後の祭りという気もしますので、軽く流していただきたいですが、法定実効税率の話です。

法定実効税率は、次のように計算されます。
{法人税率×(1+住民税率)+事業税率}/(1+事業税率)

平成16年の出題での税率は、次のとおりです。
法人税率30%
住民税率4.5%(30%×15%)
事業税率10%

上記、式にあてはめますと、
{30%×(1+15%)+10%}/(1+10%)=
(34.5%+10%)/110%=40.4545………

循環します。
うーん。
問題は、法定実効税率についての端数処理の指示がないことです。
模範解答も、ここで端数処理(例えば40%)をしているものと、端数処理をせず、分数のままで計算するものとに分かれているようです。

そして、実際の出題で端数処理の指示があるのが、「未払事業税」です。
うーん。
まるで謎解きです。
どうする簿記論。
謎はまるで解けない。

平成16年 第2問 問2の印象(課税所得の算出)

「平成16年の第2問 問2」の出題で課税所得が回答要求にあった点に面くらった方も多かったのではないでしょうか。
まあ、ほんとに面くらったのは、指導している側かもしれません。

法人税を学習したことがある方ならなんの問題もないんですが、税効果会計の学習で、はじめにあまり課税所得と利益の計算をやりすぎるとかえって混乱するという面がない訳ではありません。
そのせいか、どうしても、

将来減算一時差異 → 繰延税金資産××× 法人税等調整額×××

に早くいこうとします(私だけか?)。

ただ、冷静に考えると、将来減算一時差異には、これがある。
それで、それに法定実効税率をかけて、上記の仕訳。
確かにこれでいいんですが、本当に仕訳の意味もわからずに、仕訳がきれるだけでいいのかといわれるとこれもまた違うような気もします。
少なくとも、柴先生は、出題を通じて、それでは、ダメだとおっしゃっているのでしょう。

で、ある程度会計処理をこなせるようになった段階でもいいので、はじめ(課税所得と利益計算)にもどればいいのですが、逆に問題がこなせるようになるとわかったような気になって、戻りにくいかもしれません。
そこをうまいことつかれたかなあという気はしています。

ただ、法人税の学習経験者とそうでない方とで条件に差がつくのは、好ましいことではないのではないかとも同時に思っています。
この問題に関する賛否はあっていいかと思いますが、少なくともこのような出題があったことは、記憶にとどめておくべきでしょう。

平成17年もそのような出題(ただ処理ができるだけではなくて本当にわかっているのかを問うような出題)があるのではないかと思いますが、このような出題に対する具体的な内容での対処は、極めて難しいです。
このような内容の出題を新基準ではなく、既存の論点でやってくるのか、考えだすと恐ろしいので考えないことにしています。
ふーっ。

平成16年 第2問 問2 の印象(全体)

昨日、平成16年 第2問 問2 をご紹介しました。
この問題、受験機関などにも大変、不評です。
いい評判は聞いたことがありません。
市販の過去問集などをご覧いただくとわかると思いますが、怒っているところもあります。
ただ、じゃあ、検討しなくてよいのかというとそんなことはありません。
むしろ、柴先生の出題に対する考え方がおもいっきり反映されていると考えるべきでしょう。
税効果会計は、税理士試験では、出題頻度も多いですから、この問題を検討する価値は十分にあると考えます。

ちなみに、解答箇所は6箇所(そのうちゼロが2箇所)で、2〜3箇所の正答で勝負になったと思われます。
以前にも何度か書いていますが、このゼロ解答2個は、本当に衝撃的でした。
そして、つづく問3にもゼロ解答がありますので、かなり意図的であることもわかると思います。

将来加算一時差異がない。
繰延税金負債もない。
そのことを自信をもって解答できるかは、事後に振返るよりも必ずしも容易なことではありません。
解答要求に「課税所得」があったためか問題全体に、こりゃダメだという印象を持つとスルーしてしまう可能性のある出題といってよいかもしれません。
一見できそうもない出題でもできる箇所はある筈ということは、充分記憶にとどめておく必要はあるといったところでしょうか。

次回以降、この問題の特徴的な部分を掘り下げて考えてみたいと思います。

おおざっぱな出題傾向

ここ数年(2年)の極めておおざっぱな出題の傾向を確認しておきたいと思います。

第1問では、総合問題が出題されています。
難易度は、必ずしも高くはなく、量も極めて多いという感じではありません。
オーソドックな出題といってよいでしょう。

第2問では、個別問題が出題されています。
難易度は、高めといってよいでしょう。
量は必ずしも多いという感じではありません。
新基準や商法改正等の絡んだ、日商一級でいうと、商業簿記というより、会計学の計算に近いような内容の出題が目立ちます。

第3問では、総合問題が出題されています。
難易度は、必ずしも高いとはいえませんが、量が多いのは、いつものことといってよいでしょう。
このところはおとなしい感がありますが、やや実務チックな出題がある可能性があります。

さて、なぜこのような確認をするのかというと、これらに共通する事項をまずは、固めて、その後にそれに応じた対応をするのが、効率的だと思うからです。
これまで、このブログでは、第1問から第3問に共通すること(それは、基礎といいかえてもよいですが)と第2問(新基準や商法等)に重点を置いてきました。

今後、第3問も視野に入れることになりますが、この第3問の存在が税理士試験の簿記論を難しくしているといってもよいと思います。
そして、そもそも完璧な対策は、不可能といってよいでしょう。
もちろんそれなりの対策は必要です。
でも、それ以前に固めなければならないのは、第1問から第3問を通して、共通して出題の可能性のある内容・難易度・量を想定した対策です。

それをしなければならない(もっともふさわしい)時期は、今です。
通学されておられる方は、今後、学者・実務家対策等と銘うった講義、直前の答練と続いていくと思いますが、たぶん、新規の項目が途切れることは、試験の直前までありません。
そこからの総復習は、時間的にいって、たぶん無理でしょう。
特に初受験の方は、直前の新規項目には、追われる感じになると思います。
でも、大事なのは、くどいですが、基礎で、それを固める時期は、今です。
新規項目に追われ、第3問の難易度に目を奪われる前に、まず、足元を固めることが本当に大事だと思います。

今後、このブログでも、もちろん第3問対策的なことは取り上げていくつもりでいます。
ただ、その前に、これまでやってきたことを「全面的に」復習する機会を積極的に持つような工夫・努力が必要ではないかと思います。

ということで、4月は、「総復習の月」ということで、よろしくお願いいたします(←あいかわらず意味不明ですな)。

簿記教育における実験的アプローチの有効性

なんだかすごいタイトルですが、これは、日本簿記学会の簿記研究部会というところが行った研究です。

研究目的は、
簿記で実験をする。
その結果、問題点を明らかにする。
問題解決の手法を研究する。
その成果を盛り込んだ教材を開発する。
そんな感じです(でいいのかな)。

そんでもって、そのメンバー11名のトップ(部会長)が、柴健次先生です。
うーん。

そんでもって、その時期が、試験委員就任ちょっと前あたりです。
うーん。

そんでもって、あの出題です。
うーん。

そんでもって、(←あんた、やめとき)。

この研究成果は、ホームページ上で公開されています。
うーん。

この話は、もうつづきません(たぶん)。

おしまい。

過去問分析(7)(実務指針との関係その3)

過去2年の簿記論第2問の出題と実務指針との違いがもっともよくあらわれていたのが、平成15年の第2問 問2でした。

問題を実際に解いていただくのがてっとり早いですが、簡単にご紹介しておきましょう。

初見で出題を解きたいと思う方は、読み飛ばしてください。

ただ、過去の出題は、テキスト、問題集等にかなりの程度に反映される傾向がありますので(その意味で初見ではありえない)、むしろ、過去の出題(特に、残留されている試験委員の出題)をじっくりと検討する方がいいというのが、私の考えではあります。


通常、償却原価法の処理は、次のように説明されることが多いと思います。

(定額法)
利払時:現金預金  200 有価証券利息200
決算時:投資有価証券 80 有価証券利息 80

(利息法)
利払時:現金預金  200 有価証券利息300
    投資有価証券100

このような処理のいわばネタ元が「実務指針」といってよいですが、この仕訳は、教える側にとっても都合がいい面があります。

それは、説明がしやすいんです。

(利息法)
利払時:現金預金  200 有価証券利息300 ←この金額が簿価×実効利子率
    投資有価証券100

とやっておくと、実効利子率は、所与でしょうから、案外といけていまいます。

実際の出題では、「国債の評価に係る決算整理の仕訳」が単独で要求されました(解答要求は、金額のみ)。

投資有価証券(   ) ○○○(   )

仕訳としては、投資有価証券100 有価証券利息100 です。

これは、上記のような教え方(解き方)だと、決算日と利払日が同じケースでは、出てこない仕訳ということになります。

という訳で、実際に問題を解いた方は、かなり面くらったのではないでしょうか。


考えてもみれば、利息法と定額法との違いは、計算方法にあります。

違うのは、金額の計算方法なんです。

利息法が原則的方法で、定額法は、あくまでも簡便法であって、本来は、仕訳をいつ行うのか(期中で行うのか、決算整理で行うのか)に違いがある訳ではないでしょう。

しかし、利息法の計算方法からいえば、利払日に一緒にやってしまった方が便利ともいえて、事実、実務指針や通常のテキストでも、そのような処理が紹介されていた訳です。


柴先生の出題は、実務指針や通常のテキスト等でも見過ごされがちであった点をきれいに拾っているというのが過去二年の出題に対する私の印象です。

ただし、解答の箇所は、最後の方なので、この箇所が解答できなくても、十分に合格点はとれるつくりになっています。

このように最後の一線に近いところではありながらも、実務指針よりも本来の簿記処理を問うという点が柴先生の出題の大きな特徴になっているといってよいのではないでしょうか。

これに対するとりあえずの対処は、そのような出題があることを知っておくこと。

これは、ビックリしないで済みます。

そして、より基礎を固めることに尽きるといってよさそうです。


とりあえずの過去問分析は、このくらいにしておきます。

後日、実際の出題を元に、解説もかねて行いたいと思っています。

うまくできるかどうかは、自信がありませんが。

過去問分析(6)(実務指針との関係−その2)

会計基準は、会計の「基準」で、その実施細目が「実務指針」です。

もし、理論と実践という区分けをするなら、会計基準は、理論に近く(純粋な理論と同じではありませんが)、実務指針には、実践的な要素が反映されています。


ちょっと、次の例で考えてみましょう。

売買目的有価証券の処理方法には、洗替方式と切放方式があります。

簿記論の出題としては問題の指示がある筈ということでいいと思います。


税理士試験の簿記論の対処としては、これで十分なのですが、少し考えてみると洗替方式というのは、ちと奇妙です。

売買目的有価証券を時価で評価して、その差額を損益としたなら、別に洗替える必要などないともいえるのではないでしょうか(この点は、低価法採用の場合や資本直入法採用の場合と事情は異なるといえそうです)。

つまり、会計の立場で純粋に理論的に考えれば、別に洗替方式による必要などないのではないかと思えるのです。

しかし、いくつかの理由(配当可能限度額計算との関連、実務上の便、税法が洗替方式を採用している)から洗替方式を採用している訳で、これらの理由は、商法や実務上の理由にすぎず、会計理論を反映したものとは言い難い面があります。


では、実際の規定はどうなっているでしょうか?

ここの考え方(規定の仕方)が、会計基準と実務指針とでは、若干異なっています。

会計基準では、両方式をただあげているだけです。

つまり、両方式に対する原則、例外の違いはありません。

これに対して、実務指針は、洗替方式を原則的方法としてあげています。

実務指針が文字どおり、実務に重きを置いていることは明らかでしょう。


会計基準と実務指針とでは、このような違いがまま見受けられます。

また、実務指針は、財務諸表の監査を前提にしている面がありますので、仕訳処理についても、簿記の理論的な処理を前提にしているとは限りません。


さてさて、このような会計基準と実務指針の違いについて、柴先生はどのような意識をもっておられたのでしょうか。

そして、それは、実際の出題にどのように反映されたでしょうか。

そして、私は(←私かい)それに、どのように対処すればよいのでしょうか。


なぞは深まるばかりです。


つづく(←やめれっちゅうの)。

過去問分析(5)(実務指針との関係−その1)

会計基準には、必ずしも仕訳等の会計処理がでている訳ではありません。

仕訳等の会計処理は、実務指針というのにでています。


(内容)
会計基準……文章だけで、基本的な事が書かれている

実務指針……設例も豊富で細かい事も書かれている

(作成者)
会計基準……今まで→企業会計審議会、今後→企業会計基準委員会

実務指針……今まで→公認会計士協会(実務指針)、今後→企業会計基準委員会(適用指針)


試験的にいうと会計基準は、「基準」というくらいですから、きっと必要です(←安易な)。

試験委員の方も間違いなくみている筈です。

では、実務指針はどうでしょうか?

これは、非常に有益な部分もあるのですが、一言でいうと細かいです。

とっても細かいんで、だいたいイヤになります(←それ、あんた)。

細かくて、自分もイヤになってしまうのに、なぜ、ここでとりあげるのかというと、過去2年の出題は、明らかに実務指針をみてつくられたと思われる部分があるからです。

じゃあ実務指針を見た方がいいんじゃないのかというと、結論は必ずしもそうではありません。


過去の出題でいえば、平成16年の第2問の問1は、実務指針の設例の資料の整理の仕方とほぼ同様です(結果論としては、これはみておいた方がよかったことにはなりますが)。

また、柴先生の著作には、実務指針に相当する書き物についての詳細な分析があるものがあります(←半端じゃありません)。

つまり、出題にあたって実務指針を徹底的に検討しているらしいことは明らかなのです。

それでは、それが実際の出題にどのように反映しているのか。

実務指針と同じ部分、また、違う部分を検討することで、それは見えてくる筈です。

そして違う部分にこそ柴出題の最大のポイントがあるといってよいのではないでしょうか。


つづく(←ちと、卑怯じゃないのかあ)。

過去問分析(4)(会計基準との関係)

過去2年の簿記論第2問は、ほぼ、いわゆる新会計基準から出題されています。

(1)キャッシュ・フロー見積法(金融商品会計基準)
(2)償却原価法(金融商品会計基準)
(3)販売目的のソフトウェアの償却(研究開発費等会計基準)
(4)税効果会計(税効果会計基準)
(5)資本会計(自己株式等会計基準)

この流れからいえば、3年目に個別問題を出題するとすると会計基準からの出題の可能性は極めて高いといってよいでしょう。

退職給付会計基準、外貨建取引等会計処理基準、リース会計基準等は、要チェックです。

ちなみに、外貨や退職給付は、昨年も要チェックでしたが、外貨が、第1問の総合問題で出題されています。


会計基準は、いずれも企業会計審議会というところがつくっています。

いや、自己株式等会計基準は、企業会計基準委員会というところがつくっています。

これらの会計基準は、簿記論のみの受験の方は、目をとおさなくても合格することはもちろんできるのですが、財務諸表論との連動等を考慮するとぜひ目をとおしていただきたいと思います。

活字が苦手という方には、ハードルは高いかもしれませんが、計算と関連のあるところの拾い読みでも十分な効果はあると思います。


会計基準は、受験生にもぜひ読んでいただきたいのですが、受験生には、目を通す必要はないけど、実際の出題とは大きなかかわりがあったと思えるものに実務指針(適用指針)というのがあります。

会計基準は、文字どおり、会計の基準ではあるのですが、実際の具体的な仕訳処理等がでている訳ではありません。

会計基準を実務(特に監査を受けるような大きな会社の実務です)に適用する際のもう少し細かいルールが実務指針(適用指針)です。


過去問分析の総論編(そ、総論編って)もいよいよ佳境に入ってまいりました。

次回は、この実務指針と過去出題の関係について考えたいと思います。
オススメ
       <管理人の記事掲載号>  会計人コース2011年9月号-                  会計人コース2008年02月号                  会計人コース2008年01月号                  会計人コース2007年09月号 <管理人の本>
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