税理士試験 簿記論 講師日記

税理士試験 簿記論、財務諸表論、簿記検定の問題、学習方法等をアドバイス。

合併、株式交換等

買収・合併、株式交換等

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合併比率と増加資本金
合併の会計処理の考え方
抱合株式の処理
自己株式の移転
合併の会計処理


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(★)合併の会計処理

【合併の会計処理】
まず、被合併会社の資産、負債の引継ぎとこれに伴う増加資本金、合併差益やのれんの計上を行います。

(借)諸資産××× (貸)諸 負 債×××
             資 本 金×××

合併当事会社間における債権・債務(売掛金と買掛金、受取手形と支払手形、貸付金と借入金等)は、これを相殺する必要があります。
なお、これに伴い貸倒引当金の修正が必要です。

(借)貸倒引当金××× (貸)繰越利益剰余金×××

被合併会社からの引継商品の中に合併会社から仕入れたものがあった場合、その商品に含まれる販売益は控除する必要があります。

(借)繰越利益剰余金××× (貸)商  品×××

被合併会社が所有する合併会社の株式および社債は、自己株式、自己社債で処理します。
なお、指示がない限り、消却はしません。


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(※)自己株式の移転

【自己株式の移転】

A + B → A……このケースで、Aが所有するA株

合併会社は、合併に際して行う新株の発行に代えて、合併会社が保有している自己株式を被合併会社の株主に交付(移転)することができます。

代用自己株式の帳簿価額と被合併会社の純資産額のうち代用自己株式対応部分との差額は、自己株式処分差益(差損)として処理することになる。
代用自己株式に対応する被合併会社の純資産を対価として、代用自己株式を処分したと考えることになろうか。


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(※)抱合株式の処理

【抱合株式の処理】

A + B → A……このケースで、Aが所有するB株

上記のような吸収合併が行われる場合、A社(合併会社)が、B社(被合併会社の株式を所有している場合がある。
このような株式は、「抱合株式」と呼ばれる。
この場合、A社(合併会社)は、被合併会社(B社)の株主であるが、合併に際して、自社に自社の株式を割当てても意味がないので、一般的には、新株の割当ては行われない。
この場合には、抱合株式の帳簿価額と被合併会社の純資産額のうち合併会社の持分相当額とは相殺することになる。

合併会社の持分相当額<抱合株式の帳簿価額……差額は営業権

合併会社の持分相当額>抱合株式の帳簿価額……差額は合併差益(人格合一説では、合併減資差益)


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(★)合併の会計処理

【合併会計の考え方】
合併の会計処理には、2つの方法があります。
1つは、パーチェス法と呼ばれる方法です。
パーチェスは、買収といった意味で、ある企業が他の企業を買ったように処理する方法です。
もう一つは持分プーリング法です。
合併によって持分(出資)の関係は変わるけど、他の状況は変わらないものとして会計処理を行います。



【取得と持分の結合】
合併の会計処理には、パーチェス法と持分プーリング法がありますが、その分岐は、合併が取得か、持分の結合かによります。
取得とは、その合併が企業が他の企業を買ったに等しいような合併をいいます。
持分の結合とは、その合併が出資の関係が変わっただけで以前と大きな違いがないような合併をいいます。
その分かれ目は対価の種類と支配の関係に注目して行われます。
より具体的には、次の要件のすべてを満たす合併は、持分の結合と判断され、それ以外の合併が取得と判断されます。
(1)合併の対価が議決権のある株式である。
(2)議決権の比率が等しい
(3)その他の支配の事実がない



【パーチェス法】……時価での清算
パーチェス法では、被合併会社から受入れた資産及び負債をいわば時価で取得したものと考えます。
受け入れた資産と負債の時価を超えて対価を支払った場合のその超える部分の金額がのれんとして計上されます。

(借)諸資産×××(時価)(貸)諸負債 ×××(時価)
   のれん×××       資本金等×××(対価)


【持分プーリング法】……簿価での引継ぎ
被合併会社の資産及び負債は、帳簿価額で引継がれます。

(借)諸資産×××(簿価) (貸)諸負債 ×××(簿価)
                 資本金等×××(簿価)


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(★)合併比率と増加資本金

【合併比率】
合併比率は、被合併会社(消滅会社)の株式1株に対して合併会社(存続会社)の株式を何株交付すべきかという「株式の交換比率」を意味します。

A + B → A’

上記のような吸収合併が行われた場合、B社(消滅会社)の株主は、合併によりA社の株式をもらいます。
B社株主は自分の所有していたB社株式に応じてA社株式の交付を受けます。
そのときの交換の比率が合併比率です。
B社株主がB社株を1,000株持っていて、合併比率が、1:0.8なら、このB社株主は、1,000×0.8=800株のA社株式を取得することになります。
このことを実感しましょう。

合併比率は、消滅会社の株主が新株式の交付を受ける際の株式の交換比率に他なりません。
そもそもが「1株あたりの比率」であることに十分注意しましょう。

合併比率=(被合併会社の企業評価額÷発行済株式総数)÷(合併会社の企業評価額÷発行済株式総数)
=被合併会社の1株当りの企業評価額÷合併会社の1株当りの企業評価額


【増加資本金】
被合併会社(消滅会社)の発行済株式総数に合併比率を乗ずることにより、合併により交付する株式数が算定されます。

交付株式数=被合併会社の発行済株式総数×合併比率

吸収合併による増加資本金の額については、受入純財産額の範囲内であれば増加資本金の額は企業が任意に決定できます。
したがって、増加資本金の上限は、被合併会社から引継ぐ総資産−総負債(受入純資産)であり、増加資本金をゼロとすることもできます。
一株あたりの増加資本金については、問題の指示によります。


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企業評価額の算定

【資産・負債の評価替え】
合併にあたり、合併当事会社の資産・負債を適正な金額に直します。
合併会計では、損益計算書が問題となることはありません。
修正仕訳における損益(費用・収益)項目は、繰越利益剰余金で調整します。


【企業評価額の算定方法】
(1)純資産額を基礎とする方法
1.帳簿価額(純資産額)を基礎にする方法
企業評価額=帳簿価額による総資産−帳簿価額による総負債

2.時価を基礎にする方法
企業評価額=時価による総資産−時価(通常は帳簿価額と同額)による総負債

(2)収益還元価値を基礎とする方法
1.自己資本利益率を用いる場合
企業評価額=(自己資本×自己資本利益率)÷資本還元率
※自己資本……資産−負債

2.総資本利益率を用いる場合
企業評価額=(総資本×総資本利益率)÷資本還元率
※総資本……負債+資本=資産

(3)株価を基礎とする方法
企業評価額=平均株価×発行済株式総数

 なお、上記各方法により算定された企業評価額の平均値を企業評価額とする場合もあるので、問題の指示に従う必要があります。


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(★)合併の意義と種類

【合併の意義と種類】
2つ以上の会社が一つの会社になることを「合併」といいます。
合併には、「新設合併」と「吸収合併」とがあります。

(1)新設合併
「新設合併」とは、合併以前に存在する会社が消滅し、新たな会社が設立される形態の合併をいいます。
新たに設立される会社を「合併会社」といい、消滅する会社が「被合併会社」です。

A + B →  C

AとBが「被合併会社」で、Cが合併会社です。


(2)吸収合併
「吸収合併」とは、ある会社が既存の他の会社を吸収する合併の形態をいいます。
他の会社を吸収する会社を合併会社といい、吸収されて消滅する会社を被合併会社といいます。

A + B → A’

A(A´)が「合併会社」で、Bが「被合併会社」です。

なお、国内の合併事例は、登録免許税・許認可等の関係から吸収合併が圧倒的に多いようです。
実際の出題でも吸収合併のみを考えればよいでしょう。


【合併会計の流れ】
合併会計では、一連の流れを念頭に置きながら学習を進めるとよいでしょう。
以下に、合併会計における一連の流れを示しておきます。

(1)企業評価額の算定
(2)合併比率の算定
(3)増加資本金の算定
(4)合併受入仕訳
(5)合併貸借対照表の作成


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(★)企業買収

【企業買収とは】
企業が他の企業の事業を取得するには、(1)事業そのものを買う場合と(2)株式を買う場合があります。

(1)事業の譲受け
その企業から事業そのものを譲受け、代金を支払うケースです。
この場合の事業は、広い意味で、例えばある企業のたこ焼き部門を買収するという場合の「事業」には、たこ焼き部門の資産(たこ焼き器や屋台)以外にたこ焼き部門の組織(たこ焼き屋のオヤジさん)も含まれます。

(2)株式の取得
会社の発行する株式をすべて取得すれば、事実上、その会社を支配することができます。

その他にも合併等による場合も考えられますが、ここでは、事業の譲受けと株式の取得による企業買収の会計処理を考えておきましょう。


【会計処理】
(1)事業の譲受け
(借)資  産××× (貸)負  債×××
   の れ ん×××    現金預金×××
   →差額        →取得の対価

※のれんは、20年以内に定額法等により償却します。

(2)株式の取得
(借)子会社株式等××× (貸)現金預金×××
               →取得の対価

※借方は、その株式を取得後の「議決権の所有割合」で判断します。
50%超        → 子会社株式 または 関係会社株式
20%以上かつ50%以下 → 関係会社株式(投資有価証券)


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