【純資産の定義】

1 純資産とは、資産と負債の差額である。

2 純資産を資産と負債の差額とすることで支払能力等の財政状態を示すことができる。

3 純資産は、株主資本と株主資本からなる。

4 資本取引による以外の純資産の変動額が包括利益である。


1 純資産とは、資産と負債の差額である。

純資産は、資産と負債の差額です。

ただの差額ってのがポイントですね。

資産と負債はそれぞれ独立して定義されていますが、それを利用した定義です。


2 純資産を資産と負債の差額とすることで支払能力等の財政状態を示すことができる。

資産は経済的資源であり、「キャッシュの獲得に対する貢献」がその本質です。

キャッシュフロー生成力とか、キャッシュフロー獲得力などといってもよいかもしれません。

キャッシュを生み出す力が資産の本質です。

負債は経済的資源を引き渡す義務です。

いわばプラスの財産が資産であり、マイナスの財産が負債です。

そのプラスの資産とマイナスの負債の差額が純全たる財産としての純資産ですから、貸借対照表に純資産を示すことで企業の借金を返す力としての支払能力等の財政状態を示すことができます。


3 純資産は、株主資本と株主資本以外からなる。

純資産は、株主資本と株主以外に区別されます。

株主資本は、純利益を生み出すために特に重要です。

株主資本が増えた分が純利益に相当するという方がいいかもしれません。

*簿記の手続的には、純利益(損益)を株主資本(繰越利益剰余金)に振り替えてますが。

正確には増資などの資本取引以外の株主資本の変動額が純利益という関係(クリーン・サープラス関係)を財務諸表に作り出すために、純資産を株主資本と株主資本以外とに区別したというべきでしょう。


4 資本取引による以外の純資産の変動額が包括利益である。

増資などの資本取引以外の純資産の変動額が包括利益です。

純利益との大きな違いは、ただの評価益(その他有価証券評価差額金の変動額など)を含む点です。

実際にも純利益にその他の包括利益を加減して計算します。

もっとも、純資産の持分所有者との直接的取引(資本取引)によるものは除きます。