【純利益と株主資本の重視】

1 財務諸表の構成要素の中では純利益が最も重視される。

2 株主資本は、純利益との関係で重視される。

3 純利益の重視は、会計学の研究(実証研究)の結果による。
1 財務諸表の構成要素の中では純利益が最も重視される。

財務諸表の構成要素の中では純利益(当期純利益)が最も重視されます。

大事なのは、企業の投資の成果である純利益です。


2 株主資本は、純利益との関係で重視される。

ストック項目である株主資本は、単独では大きな意味を持たず、フロー項目との関係で重視されます。

同じ利益であってもどの程度のストックを用いて得たのかでその効率が変わるからです。

同じ100万円の利益でも200万円の資本金で得たら「すごい!」ということになりそうですが、100億円の資本金だとしたら「何してんの?」ということになりそうです。

ストック項目(例えば現金)は、投資家が向き合っている株価に反映されています。

しかし、企業の将来の業績の予測等には、ストック項目だけでは大きな意味を持たないのです。


3 純利益の重視は、会計学の研究(実証研究)の結果による。

概念フレームワークで純利益を重視するのは、実際の会計学の研究の成果を基礎にしています。

ざっくりは、会計学の研究では純利益の方が投資家の役に立つと考えられています。

投資家が実際に見ているのが純利益ということですね。

しかし、何が投資家にとって有用かが歴史的にどう推移するのかも不確定と考える概念フレームワークでは、純利益以外に包括利益も財務諸表の構成要素として定めています。

包括利益を純利益とともに構成要素として定めているのは、包括利益が純利益に代わる地位を占めると考えるからではなく、将来の事はどうなるかがわからないと考えているからです。