【資産負債アプローチ】
1 概念フレームワークの資産負債アプローチとは、資産と負債を独立して、他の構成要素に先立って定義するアプローチをいう。

2 資産と負債を先に定義するのは、資産と負債を最も重視するからではなく、定義のしやすさ等の便宜上の理由による。


1 概念フレームワークの資産負債アプローチとは、資産と負債を独立して、他の構成要素に先立って定義するアプローチをいう。

概念フレームワークにおける「資産負債アプローチ」とは、資産と負債を独立して、他の構成要素に先立って定義するアプローチをいいます。

単に「資産負債アプローチ」という場合は、資産・負債や包括利益を重視するアプローチを指すこともあります。

しかし、概念フレームワークでは、構成要素のうち資産や負債を最も重視するということではありません。


2 資産と負債を先に定義するのは、資産と負債を最も重視するからではなく、定義のしやすさ等の便宜上の理由による。

概念フレームワークで資産と負債を他の構成要素に先立って定義するのは、資産と負債を最も重視するからではなく、定義のしやすさ等の便宜上の理由によります。

資産や負債は、実体を伴う場合が多く、わかりやすいです。

構成要素を定義する場合も収益や費用よりも定義しやすく、概念フレームワークで資産や負債を収益や費用よりも先に定義しているのは、資産や負債を重視したためではなく、構成要素の定義を容易にする等の便宜上のものです。

収益を成果、費用を努力などともいいます。

商品を購入し、従業員に給料を払って、店舗の経費を払うといった様々な努力をして(費用)、その後に売上という成果(収益)が獲得されるといった説明もできなくはありません。

期間損益計算を努力と成果の対応計算だなどというとむしろかっこいいです。

しかし、努力と成果で費用と収益が定義できているとはいいにくいでしょう。

定義の明確さから、まず資産と負債を先に定義したというのが、概念フレームワークにおける「定義面での資産負債アプローチ」です。

そこには資産負債を最重要と考えたり、その資産と負債の差額である純資産の変動額である包括利益を重視したりする実質的な意味はありません。