クリーン・サープラス関係は試験的にどの程度の重要性があるのでしょうか。

内容的に先行する傾向のある公認会計士試験の短答式試験問題をご紹介しておきましょう。
すでに2度の出題があります(といっても年に2度、各回10題弱出される5択の肢の1つです)。


まずは公認会計士試験2012年第飢鹵仕式試験問題 問題29です。

解答は○でしょうか、×でしょうか。

「連結損益及び包括利益計算書」の導入前には資本と利益の間のクリーン・サープラス関係がなかったが、その導入によって初めてクリーン・サープラス関係が保たれるようになった。


連結損益及び包括利益計算書の導入(つまり包括利益の表示に関する会計基準ができる前)は、純資産と包括利益との間にクリーン・サープラス関係は成立していませんでした。

包括利益がなかったわけですから。

しかし、それ以前でも株主資本と純利益の間でクリーン・サープラス関係が成立していたのですから正解は「×」です。


続いて2012年第恐鵝〔簑蝪韻任后丙Gの5月のものです)。

解答は○でしょうか、×でしょうか。

純資産直入という会計処理を行うことによって、貸借対照表の純資産と損益計算書の当期純利益とのクリーン・サープラス関係は保たれなくなる。


こちらは分かりやすいですね。

純資産と純利益とのクリーン・サープラス関係といっています。

純資産直入を行えば、純資産の増減が純利益に等しいという関係は成立しません。

したがって、答えは「○」です。


先行する公認会計士試験の出題状況をみると包括利益の表示や純資産直入とクリーン・サープラス関係とのかかわりを問うものであることが分かります。

税理士試験での出題があるとしてもメインではなく、中途のちょっとした出題に絡むといった感じでしょうか(○×とか、選択等)。

せっかくお付き合いいただいているのですから、そんな出題があったときはぜひものにしたいですね。



フローとストックがきちんと結びついているのがクリーン・サープラス関係。

何と何のクリーン・サープラス関係なのかを意識しながら、基準改正の経緯も含めて、細かいですが流れで確認しておきましょう。



クリーン・サープラス関係とは何か(10)