税理士試験の初日、受験した皆さん、お疲れ様でした。

出来がよかった方、よくなかった方と様々だろうと思います。

何がよかったのか、そして、何が悪かったのか。

個別的な問題への対処ではなく、試験までの取組みや試験への取組みを分析しておくことが有益でしょう。



私も簡単に振返っておきます。

簿記論に関しては、そもそもあまり予想をしていません。

合否は、予想があたったかどうかではなく、基礎的な個別項目の力に依存すると思うからです。

まずは個別的な知識の積み上げをしっかり行なうことが重要です。

そのことは問題の難易度とは実はあまり関係がありません。

このことが実感できて、そのための実践ができるかがとても大事だと思います。

これは簿記論のみならず、他科目にもいえるでしょう。

出題に特徴のある試験委員が登場するとわかりませんが。



簿記論は、傾向の変化がみられたように思います。

それは集計要素の後退です。

第一問が仕訳(!)であり、第三問が後TBから後TBであったために全体としても集計を感じさせない出題になっています。

これが今後もつづく傾向なのかはイマイチ読み切れませんが、変化を感じさせるには十分でした。

第一問と第二問で個別的な簿記処理を問い、第三問で税理士業務に必要な処理を想定した出題が定番になっていくのかもしれません。

難易度はやや低めかと思いますが、第一問の仕訳でも工夫の跡がみられ、時間の心配はなかったかもしれませんが、易しいとまではいえないように思います。

出題内容は次のとおりです。


第一問:一連の仕訳問題2題:有価証券(約定日・修正受渡日基準、ヘッジ会計)、自己株式取引

第二問:個別4題:仕訳問題5題(外貨換算、減損後の減価償却、延払条件付譲渡、ソフトウェア、研究開発費)、買掛金・支払手形取引、商品販売(分記法、売上原価対立法、新株予約権(取得者側)

第三問:決算整理後残高試算表月中取引を含む決算整理後残高試算表の作成



財務諸表論は、過年度遡及修正基準と配分でした。

予想としては惨敗です。

申し訳ありませんでした(無念です)。


本年への影響は少ないでしょうが連結財務諸表が計算で出題されました。

来年以後の学習項目に影響がありそうです。




他科目を受験予定の方は、今日の事はひとまず忘れ、明日以降の英気を養いましょう。

今年の試験が、今日でおわりの方は、しばらくゆっくりと休んでください。

そしてまたゆるやかに歩き出しましょう!!

走る必要はありません。

ゆっくりとでも確実に歩いていけば、やがては目的地にたどりつきます。

必ずです。

ゆっくりでかまいません。

確実に歩きましょう。