概念フレームワーク、読んでますか?

今回は、財務報告にどんな目的があるかの話です。
概念フレームワークでは、財務報告の目的からその記述をスタートさせました。

なぜかといえば、その目的で基本的な性格が異なるからです。

まずは、目的をはっきりさせる必要があると考えたわけです。



受験生の皆さんが問題を解く目的は、最終的には、試験に合格するためでしょう。

もう少しいえば、合格する力を蓄えるためです。

決して、問題の答えを出すためではありません。

問題の解答手順を知るためでもありません。

もし、問題の答えを出すのが目的なら、模範解答を写した方が早いでしょう。

解答の手順を知りたいなら解答の手順を写した方が早いです。

ここを勘違いしては、目的(合格)に近づくことは難しいでしょう。

しかし、これがたとえば、役所で住民票等の書類をもらうために申請書を書く。

そんなときは、ひな形を見たり、係の人に書き方をダイレクトに教えてもらえばいいです。

それは、住民票をとるのが目的だからです。

一定の様式に何かを記入する場合でも、試験勉強と住民票の請求とは、その目的がまるで異なります。

目的に応じて、どのように対処すればよいかも違います。

財務報告を考える場合も同じです。

まず、目的をしっかりさせることが重要だと概念フレームワークは考えたのです。



概念フレームワークでは、その目的を投資家の投資意思決定に役立つことにおきました。

いわば、投資家が投資をする際の参考として財務報告を位置づけたのです。

財務報告はさまざまな役割を果たしているが、ここでは、その目的が、投資家による企業成果の予測と企業価値の評価に役立つような、企業の財務状況の開示にあると考える。自己の責任で将来を予測し投資の判断をする人々のために、企業の投資のポジション(ストック)とその成果(フロー)が開示されるとみるのである。


やや、補足するとすれば、あくまでも企業成果の予測や企業価値の評価は、投資家自身が行います。

投資家は企業成果を予測し、企業評価を行い自らの投資判断を行います。

あくまでもその参考資料として投資のポジションと成果を開示するのが財務報告の目的です。

投資のポジションは、これまで財政状態と呼ばれており、貸借対照表で表示されます。

投資の成果は、これまで経営成績と呼ばれており、損益計算書で表示されます。


投資のポジション(財政状態)→貸借対照表で開示

投資の成果(経営成績)→損益計算書で開示


なぜ、財務諸表を作成して、これを開示するのか。

その目的は、投資家の投資意思決定に資するためです。

この点をしっかりと確認しておきましょう。


そうだ、会計基準を読もう!(財務報告の目的は投資意思決定に役立つこと)


会計基準を読もう!<目次>