【学習時間の目安】
(1)インプット:1時間
(2)問題演習:2時間


【チェックポイント】
(1)「現金の範囲」の確認
(2)「現金に含まれない項目」の確認(処理科目も)
(3)「現金過不足」の処理
(4)「小口現金」の処理(補給のタイミングに注意)
(5)「当座預金残高との照合に関する決算修正仕訳」
【現金預金】
(1)現金の範囲

簿記上の現金には、次のようなものがあります。
簿記論的には、すべて必要です。

1.通貨(紙幣+硬貨)
2.他人振出の小切手
3.送金小切手、送金為替手形、預金手形、郵便為替証書、郵便貯金払出証書
4.法人税等還付通知書
(未処理時)現金××× 法人税等還付税額×××
5.公社債の利札(期日到来分)
(未処理時)現金××× 有価証券利息×××
6.配当金領収証
(未処理時)現金××× 受取配当金 ×××

(2)現金に含まれない項目
現金の範囲に含まれない項目には、次のようなものがあります。
簿記論的には、すべて必要です。
1.貯蔵品(郵便切手、収入印紙、葉書等)
2.自己振出小切手:当座預金で処理
3.先日付小切手:受取手形で処理
4.不渡手形
5.不渡小切手

(3)現金過不足
1.不足時 → 雑損(失)
2.過剰時 → 雑益(雑収入)

(4)小口現金
インプレスト・システム(定額資金前渡制)
補給のタイミングには、「即日補給」と「翌日補給」があります。
補給のタイミングに注意しましょう。

(5)銀行勘定調整表
<不一致原因>
1.時間外預入 (銀行残にプラス) ……仕訳なし
2.「未取付小切手」(銀行残をマイナス)……仕訳なし
3.未渡小切手 (企業残にプラス) ……当座預金××× 未払金等×××
4.振込未記帳 (企業残にプラス) ……当座預金××× 売掛金等×××
5.引落未記帳 (企業残からマイナス)……○○○○××× 当座預金×××
6.未取立小切手(銀行残にプラス) ……仕訳なし

作成方法
1.両者調整法
2.銀行残高基準法
3.企業残高基準法
摘要欄にこだわる必要はないでしょう。
※簿記論で、銀行勘定調整表の作成そのものが問われることは多くありません。
数字の関係をきっちりおえることが重要です。


【チェック問題】オススメ度(◎→○→△、※は参考)
現金の範囲 基礎編(1)(○)
現金の範囲 細目編(1)(◎)
現金の範囲 細目編(2)(◎)
現金の範囲 ○×編(3)(○)
現金の範囲 ○×編(4)(○)


当座借越  基礎編(3)(○)
現金過不足 上級編(19)(◎)
当座照合  基礎編(4)(○)
当座照合  上級編(2)(◎)
当座照合 ○×編(5)(○)



・平成22年 簿記論講座