今年の予想項目として、税効果会計は外せません(はや3年目です)。

単独の基準があり、ズドンという出題のない項目の一つです。

出題されるまで予想にあがりつづけるでしょう。

外せない学習項目をあげておきます。
(1)税効果会計の目的
税効果会計の目的は、特に基準の第一をきっちりと読み込みましょう。
 
税効果会計は、企業会計上の資産又は負債の額と課税所得計算上の資産又は負債の額に相違がある場合において、法人税その他利益に関連する金額を課税標準とする税金(以下「法人税等」という。)の額を適切に期間配分することにより、法人税等を控除する前の当期純利益と法人税等を合理的に対応させることを目的とする手続である。


大きな流れは、

企業会計と税務での資産負債の違い

→法人税等の対応表示

という感じです。

基準は資産負債法をとっています。

あくまでも「資産負債に違いがある場合」の取扱いである点に注意しましょう。

税効果会計の前提として法人税の性格(費用○、剰余金処分×)や法人税等(注解1)についても簡単に説明できるようにしておきましょう。

法人税等を費用と考える。

利益処分と考えると税効果会計の適用はそもそもありません。

税効果会計のスタートです。



(2)繰延税金資産・負債の資産性・負債性
前文の資産性・負債性に触れた部分は、カチカチです。

繰延税金資産は、将来の法人税等の支払額を減額する効果を有し、一般的には法人税等の前払額に相当するため、資産としての性格を有する。
繰延税金負債は、将来の法人税等の支払額を増額する効果を有し、法人税等の未払額に相当するため、負債としての性格を有する。


何の前提もなければ、これでいくべきでしょう。

シンプルには、

繰延税金資産→法人税の前払

繰延税金負債→法人税の未払

です。


それ以外にも概念フレームワーク(資産負債アプローチ)的にはどうなの?

収益費用アプローチ的にはどうなの?

そんな角度からの問いも想定しておくべきでしょう。

問われ方で戸惑わないようにしたいところです。

概念フレームワークでは資産を経済的資源(キャッシュの獲得に貢献する便益の源泉)としています。

繰延税金資産・負債は将来の法人税等の前払(未払)ですから、将来の法人税等の支払いによるキャッシュ・アウト・フローを減額(増額)させる効果を持ちます。


関連項目としては、似た名前の繰延資産の資産性もおもしろそうです。

繰延資産は、静態論(×)、動態論(○)、概念フレームワーク(微妙)

といった感じですので、出題にはもってこいです。


リース資産(負債性→リース債務も)や年金資産(退職給付引当金)なんかもあわせて考えておくとよいでしょう。



(3)税効果会計の方法
資産負債法(基準採用)と繰延法を簡単に説明できるようにしておきましょう。

両方法の違いも重要です。

特に税率は典型的な論点になります。

具体的な差異や税率を思い浮かべながら違いがいえるようになると出方の違いにも対処できるハズです。


(4)回収可能性の判断
時事的な出題のタイミングはやや逸した感があります。

が、回収可能性の判断についても簡単に述べられるようにしておいたほうがよいかもしれません。

ここは知ってるかだけの話ですので。


(5)理論的な測定指標
繰延税金資産(負債)が将来の法人税等の減額(増額)を意味します。

将来の現金収支に影響を及ぼすことから実際の税金の支払時までの期間が長いときには、理論的には、割引計算を行うべきであるといえます。

長期の繰延税金資産や負債に関しては、将来の法人税等に対する影響額を現在価値に割り引くのが理論的です(現在、実際に行われている訳ではありません)。