数理計算上の処理に関しては回廊アプローチと重要性基準があります。

回廊アプローチ……毎期きちんと計算し、誤差の範囲であれば処理なし

重要性基準…………基礎値をそのまま使い、差異は毎期処理する




回廊アプローチは、退職給付債務を毎期きちんと計算します。

計算はしますが、数理計算上の差異がある程度の幅(たとえば10%等)におさまっているときはムシする方法です。

回廊は、部屋の周りにある廊下です。

今ではあまりないと思いますが、その様子がちょうど許容範囲に近い感じなのでこんな名称がついているのかもしれません。

きちんと計算して、誤差が一定の範囲だったら処理をしないのが回廊アプローチです。



重要性基準では、割引率等に大きな変動がなければ使用していた数値そのまま使用して退職給付債務を計算します。

そのかわり、毎期きちんと数理計算上の差異を計算します。



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