一つの項目として二つあげるとは、やや卑怯との印象が免れない引当金と繰延資産関連です。

毎年ヤマの引当金ですが、平成17年の出題(退職給付引当金)をどうみるかでしょう。
注解18(引当金)の色が濃いと見れば、目はやや薄くなります。
私は濃いとみますので、大ヤマからは外しています。
でも、もちろんいつ出ても文句のいえない論点です。
注解18は、受験資格です。

今年2年目の試験委員の徳賀先生の研究分野です。
引当金→資産除去債務のラインもおもしろいかな(って、ブログでふれてませんが)。

繰延資産もいつでてもおかしくありません。
注解15は、注解18同様にいつでも受験資格です。
ただ、まだ会計基準が出ておらず、実務対応報告レベルでの対応です。
その点、出題の目がやや薄いのではないかと考えました。
でも、もちろんいつ出ても文句はいえません(←逃げまくりですな)。

資産性・負債性という視点は、とても大事です。
動態論(収益費用アプローチ)のもとでは資産性を持つ繰延資産。
しかし、純粋な貸借対照表アプローチのもとでは資産性が否定されます。
我国の概念フレームワークを核とする制度会計上は、収益費用アプローチと資産負債アプローチの混合・混在型です。
あちこちで様子が違う訳です。
出題項目としてはとても魅力的です。

株式交付費の取扱いは、国際的な取扱い(資本控除)と異なります。
その意味で特徴的な項目といえるでしょう。
計算では必須といえるでしょうから、計算での知識も生かしながら対処したいところです。