伝統的な出題が多い第一問での出題の間隔が空いている「資産」は要注意でしょう。

最近でも棚卸資産、有形固定資産、有価証券といった切り口での出題はありますが、ぼんやりした「資産」という切り口に注目です。

(1)資産概念と資産の分類
概念フレームワークの資産概念も念頭におきながら、静態論、動態論のもとでの資産概念を整理しておきましょう。
ある項目(繰延税金資産、繰延資産、リース資産等)がある考え方(概念フレームワーク等)のもとでの資産性(負債性)ありや、なしやは国家試験や検定試験でもたくさん出ています。
具体的な項目を想定して、また、総論的にも整理しておきましょう。

資産は表示の観点から流動・固定資産に、評価の観点から貨幣性・費用性(非貨幣性)資産に分類されます。
それぞれの基本的な考え方を見直しておきましょう。

(2)貸借対照表原則
貸借対照表原則一、五あたりは、十分に目をとおしておきましょう。
冒頭の文章として使われる可能性もあります。

貸借対照表原則一を出した場合、ここから純資産にとぶラインもおもしろいかもしれません。
貸借対照表原則一自体は、まだ「資本」になっていますので。
貸借対照表完全性の原則→正規の簿記の原則も軽めに視野に入れておくとよいでしょう。

貸借対照表原則五→費用配分の原則に対する理解を深めておきましょう。
取得原価主義と他の評価基準との関係にも目を向けておくとよいでしょう。

(3)評価基準
原価主義、時価主義、割引現価主義といった資産の評価基準の総論的な話も注意です。
このあたりはいつ出題されてもおかしくありません。
それぞれの基本的な考え方と費用収益の認識との関係(原価=実現、時価=発生)についての整理も必要です。