金融商品会計基準の未出題項目として金融資産の発生・消滅の認識をあげておきました。
金融商品会計基準は、企業会計原則以外の単独の会計基準では最も重要です。
税理士試験では、平成16年、17年にズドンという出題があります。
しかし、量の多い重要な会計基準でもあり、再び出題されてもおかしくありません。
ここでは未出題の発生・消滅の認識部分をあげておきます。

(1)金融資産の発生の認識
金融資産の発生の認識とその根拠をおさえておきましょう。
根拠は、基準の55項です。
その前提として出題にきちんと対処するためにも金融資産、負債の範囲と時価の意味をおさえておきましょう。

(2)金融資産の消滅の認識
金融資産の消滅の認識が行われるケースをおさえておきましょう。
支配の移転に関する具体的な考え方、「財務構成要素アプローチ」と「リスク・経済価値アプローチ」について、簡単に説明できるようにしておきましょう。
基準は、57項になります。

(3)関連項目
発生・消滅の認識と直接関連はありませんが、社債に償却原価法が適用される等、負債視点は注目かもしれません。
唯一といえる時価評価される負債として、デリバティブ取引により生じた正味の債務があります。

計算である程度デリバティブやヘッジ会計をやっている方は、理論も軽めでかまいませんので、みておきましょう。
計算でデリバティブをやっていない方は、みなくてよいと思います。
ズドンという出題はないと思っていますが、横断的に聞かれる可能性に注意したいところです。