配当可能額はない（19）会計基準の対応

配当可能額に言及した会計基準は、ありません。

この点に関して会計基準に対応はありません。

そもそも分配可能額が会社法（会社計算規則）に細かく規定されている訳ですから、特段の事情がなければ、それを会計基準にする必要もないでしょう。

いや、それじゃ終わっちゃうか。

分配可能額について会計の側で触れられたものとしては、公認会計士協会の委員会報告があります。

臨時計算書類についてのものです。

期中の損益を分配可能額に反映させるための手続きです。

それ以外に分配可能額に関する会計基準等はありません（たぶん）。

今後もおそらくは会計基準等はできないでしょう。

分配可能額は、会計の問題ではないからです。



いわゆる新会計基準ができてから実務指針（適用指針）がとても注目されるようになりました。

それまでもあった取扱いが新基準の実務指針に盛り込まれることで脚光をあびることもありました。

それもこれも新しい会計基準の具体的な会計処理をどうすればよいの？

そんな思いがあったからかもしれません。



税理士試験の簿記論でも実務指針におびえた時期があったように思います。

いや、私か。

ぶっちゃけ実務指針には、ものすごく複雑な処理が紹介されていたりするんですよね。

それを出題されても。

正直、どうなの？

そんな出題です。

これも新たな会計基準ができてその会計処理がどうなるのかについて頼るものが少ない影響かもしれません。

頼るものがない。

そんな点も配当可能額に関する誤った記述が止まらなかった原因といえるかもしれません。


・配当可能額関連の記事一覧へ

Comments

[1. kiyokazu]

先生お久しぶりです。結果報告の際に「残念」というご報告をさせていただいたきよと申します。今日から年休を頂いてＧＷの「山籠り」という感じで勉強しているのですが、直前模試の見直し、宿題のやり残しなどいろいろあってどこから手をつけてよいのか？という感じです。

みなさんもＧＷどう勉強すればよいか悩んでおられると思いますので、先生からのよきアドバイス、受講生時代どのような勉強をしていたかなどを記事にしていただけると幸いです。（いまさら遅いかもしれませんが、いただけるに越したことはないと思いますので。。）

[2. 講師]

こんばんは。

そうですね。
今、からでも記事にした方がいいですね。
せっかくのブログなんですから。

私は、合格体験記にも書きましたが、２回最終値をあわせることに命をかけてました（ちとおおげさ）。
で、残ってる量を減らすことが精神衛生上もよいので手前からかたずけていました。
２度合わせた問題は、もう見ませんでした。
そんな感じで個別や初期の総合と取り組むと答練なんかにもいい影響がでるのではないかと思っています。

明らかな苦手項目があるならそれを克服したいですね。
ちょっと記事にもしたいと思いますので、参照してください。
連休、がんばってくださいね。