配当可能額なんてないんだよ企画。

第3弾です。

法律の専門家ではないので(いや、税法は?)本当は微妙ですが、解釈論と立法論の話です。

会社法に限らず、法に関する議論には、解釈論と立法論があります。

ざっくりとは、「今ある法を前提とした議論」が解釈論です。

現実的な議論といってよいでしょう。

必ずしも現在ある法を前提としていない議論が立法論です。

理想論といってもよいです。

実際に「ある姿」を語るのが解釈論で「あるべき姿」を語るのが立法論です。



財務諸表論の理論などであるべき会計理論が問われることはあります。

しかし、税理士試験や公認会計士試験でも問われるのは主として解釈論です。

一般的な会社法や簿記会計のテキスト等も解釈論を中心にしているハズです。

現状がどうなっているのか。

まずは、それを学ぶ。

その上で立法論を考えるのは大いに結構です。

でも、いま対象となっている議論が解釈論か、立法論かはきちんと自覚していないと話が混乱します。



そもそも剰余金の配当は会社法上の制度です。

どんな制度が理想的かという立法論もときには必要でしょう。

しかし、今ある制度をまず理解すること、それが先です。

剰余金の配当がどんな場合にいくらまでできるのか。

その判断に必要なのは、立法論ではなく、解釈論です。

解釈論で重要なのは会社法の条文そのものです。

まずは、会社法(や会社計算規則)の条文をみる。

それで判断がつかなければ立法趣旨や他規定とのバランスを考える必要もあります。

しかし、「いわゆる配当可能額」があるとの記述は、会社法(会社計算規則)を解釈して出てきたものとは到底思えません。

立法論的な判断を含んでいるか旧商法時代に解釈論としてマッチしていた議論をそのまま引継いでいるだけ。

私にはそうとしか思えません。

そうでないという方の反論、お待ちしています。