平成20年4月以後開始事業年度から強制適用される「棚卸資産の評価に関する会計基準」のやや細かい点をみています。

今回はトレーディング目的の棚卸資産を考えてみました。

トレーディング(交換)目的の棚卸資産は、有価証券でいうと売買目的有価証券と同じです。

貸借対照表価額は時価(市場価格)で、評価差額は、当期の損益です。

損益計算書の表示は「純額」で売上高です。

具体的な処理等は売買目的有価証券に準じます。


もっとも具体的な対象となる商品は、かなり限られます。

具体的には、金(ゴールド)等のきちんとした市場(商品取引所等)があるものが該当します。

簿記論の出題としてどうなの?という感じもしますが、出題されたときにビックリしないといった程度におさえておきましょう。

売買目的有価証券と同じ感じで、評価損益を売上(勘定科目としては評価益等もアリかな)にすればよいことを知っているだけで手がけやすいのではないかと思います。


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税理士試験 簿記論 年度別変更点