(問題)費用収益対応の原則の2つの意味を述べよ。

(解答)
解答は一番下です。


(コメント)
費用収益対応の原則には、費用の認識原則と表示原則の2つの意味があります。

認識原則としての費用収益対応の原則は、実現収益に対応する費用を認識すべきことを要請します。

費用の認識に関する原則としての意味です。

表示原則としての費用収益対応の原則は、費用収益対応表示の原則と呼ばれます。

費用収益対応表示の原則によれば、一会計期間の収益と費用が損益計算書に対応表示されます。

費用収益対応表示の原則にいう対応関係には、因果関係を有する対応と取引の同質的な対応とがあります。

因果関係を有する対応には、個別的対応と期間的対応とがあります。

出題は、損益計算に直接かかわる原則という意味と表示にかかわる原則という2つの意味を持つ点を問うものです。

なお、一般に費用収益対応の原則は、実現収益に対応する費用の認識基準といわれます。



財務会計講義<第24版>
・対応原則:75頁
・費用・収益の対応表示による利益の段階表示:296頁


つながる会計理論<第2版>
・4-6 費用収益対応表示の原則:36頁
・Ch4問題5−3(空欄補充):41頁
・Ch4問題7−8(対応原則の意味は?):43頁


(解答)
(1)費用の認識原則
(2)費用収益の対応表示原則