資本維持の真髄が見える(←どこ?)モン吉くんの大冒険。

これまでのお話はこちらです。

モン吉くんの大冒険(1)
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モン吉くんの大冒険(4)
モン吉くんの大冒険(5)
モン吉くんの大冒険(6)


ここまでの話では、企業を個人(←おサルさんでしょ)におきかえてきました。

資本維持は、生命の維持(モン吉くんピーンチ!)におきかえています。

これを個人ではなく、株式会社企業で考えておきましょう。



資本維持という考え方の元(基礎)には、企業維持とでも呼ぶべき考え方があります。

企業維持というよりも、企業活動の維持といった方がよいのかもしれません。

企業は、出資者(株主)からゆだねられた資金を元に活動を行います。

その狙いは、儲けることです。

事業をして、儲けること(ゆだねられた資金を増やすこと)が狙いです。

ざっくりとは、その株主からゆだねられた資金が「もとで」としての「資本」です。

そのもとでを使って増やした資金が「もうけ」としての「利益」です。


この「資本」と「利益」を混同しない。

それは、モン吉くんの例でも株式会社企業の例でも大きく変りません。

モン吉くんがお母さんからもらった100円でバナナを買って、すぐに食べてしまえば、次のバナナを買うことはできません。

今日はよいですが、明日以降が困ってしまいます。

モン吉くんの例ほど明確ではありませんが、企業の場合にも同様のことがいえます。

当初に調達した資金を株主に全額分配しては、企業活動を維持することはできません。

もちろん調達した資金の全額を分配すると仮定するのはやや不自然でしょう。

しかし、もとで部分を分配していけば、企業の活動の規模は小さくなります。

それを繰返せばやがては活動そのものができなくなってしまうかもしれません。

企業維持というよりも、企業活動の維持や企業活動の規模の維持というべきでしょうか。

儲けようとしている企業が小さくなっては意味がありません。

最悪でも前と同程度の企業規模を維持していなければならない。

現につぶれてしまうような企業はあるでしょう。

しかし、このような前提(規模の維持をすべき)をおくことはそれほど不合理ではありません。


資本維持の当初の考え方には、このような企業維持(企業活動の維持)の意味があったようです。

ここでの維持すべき資本は、もっとも単純には、受入れたお金の額といえそうです。

100円の資本を調達したならその100円です。

ただのお金の額面です。

集めたお札に書いてあるそのままの金額(額面)です。

このような意味での資本を名目資本といいます。

名目資本の維持を図る考え方が名目資本維持です。

しかし、モン吉くんの例でもわかるように、名目資本維持は、物価の変動に対して無力です。

物価の変動をも視野に入れた場合に資本維持の様子は変ります。

次回以降で物価の変動を加味して少し考えてみましょう(少しですってば。やだなあ。す・こ・し。)。



モン吉くんの大冒険(8)