資本維持の本質に迫るモン吉くんの大冒険。

これまでのお話はこちらです。

モン吉くんの大冒険(1)
モン吉くんの大冒険(2)
モン吉くんの大冒険(3)
モン吉くんの大冒険(4)



とうとうモン吉くんは、禁断のチョコボールに手を染めてしまったのでした。

このままではモン吉くんは、次の自分のバナナを買って食べることができません。

でも、モン吉くんは、お母さんの言いつけは守っているのです。

では、いったい何がいけなかったのでしょうか。



モン吉くんのお話の結末は後ほどにして、ここでこれまでの話を資本維持の観点から整理しておきましょう。

バナナの値段は次のとおりです。

(物価上昇前)
買値→100円
売値→200円

(物価上昇後)
買値→200円
売値→400円


モン吉くんのとった行動は次のとおりです。

(1)お母さんから100円もらう。
(2)市場で100円でバナナを買う。
(3)スーパーで200円でバナナを売る。
(4)一休み
(5)自分のバナナを買って食べる。

以下(2)から(5)の繰り返しです。


これを仕訳で考えてみましょう。


(1)最初:(借)現  金100 (貸)資 本 金100

(2)仕入:(借)仕  入100 (貸)現  金100

(3)売上:(借)現  金200 (貸)売  上200

(4)決算:(借)損  益100 (貸)仕  入100
      (借)売  上200 (貸)損  益200
      (借)損  益100 (貸)資 本 金100

(5)引出:(借)資 本 金100 (貸)現  金100

以下、(2)から(5)の繰り返しです。

(4)は、決算振替仕訳です。

上の2段が収益と費用を損益勘定に振替えるための損益振替です。

一番下が損益勘定の差額(当期純利益)を資本勘定(資本金)に振替える資本振替です。

(5)が引出しの仕訳です。

個人企業では、引出金勘定を使うこともありますが、ここでは資本金勘定を用いました。


長くなりそうなので、次回へ。


モン吉くんの大冒険(6)