財務諸表論 平成１９年の出題（第三問）

【資料等】
（１）平成１９年３月３１日現在の日本商事株式会社の決算整理前残高試算表
（２）決算整理の未済事項及び参考事項
１．現金預金に関する事項
２．受取手形及び売掛金に関する事項
３．貸倒引当金に関する会計方針
４．有価証券に関する事項
５．棚卸資産に関する事項
６．有形固定資産に関する事項
７．借入金に関する事項
８．社債に関する事項
９．増資に関する事項
10．従業員賞与に関する事項
11．役員賞与に関する事項
12．諸税金に関する事項
13．利益処分に関する事項
14．税効果会計に関する事項

【解答要求】
損益計算書
貸借対照表

【特徴】
穴埋問題や注記がなく、量も多くなく、比較的平易な出題でした。

【コメントの募集】
来年度以後に受験なさる方の参考にもなると思いますので、この問題に関する感想等のコメントをいただければ、幸いです。

Comments

[1. ニャン吉]

問題自体は量も少なく一見簡単のようでした。
ですが、例年のような、役員賞与のように単品でいける問題が少なく、組み合わさった問題が多く、また数多くのひっかけがあったように感じられます。そのため一問落とすと連動して他の問題もミスしてしまうため、ネットでよくみなさんがご覧になられているかもしれませんが、満点続出ということはなく、合格点も３０点〜３５点くらいになるのではと思います。
ただ問題の指示が例年になく、親切だったのはありがたかったです。今回は役員賞与のような平易なところをしっかりとっていけば大乗だと思います。

[2. たんたん]

僕は、自己採点で計算が最低45点取れました。
資本金・資本剰余金・販管費・当期純利益・繰越利益剰余金に点数があればの話ですが、他はすべて意図が読め、解答できたためです。

直前期には答練を4回転はすると思うのですが、注意してほしいことは、点数がやり直しに応じて勝手に伸びてしまうということです。B/S・P/Lの残余を確認する力・容易な項目である税額や役員賞与及び無形固定資産から解く力＝埋めた箇所は100％得点する力・効率よく得点する力を意識しなければ実は無駄に答練を繰り返していることになりかねないということです。

きゃっこんなこと書いて今年不合格だったら恥ずかしっ(笑)

[3. にゃん]

普段の答練では成績がよかったのですが、
本試験ではなんとか七割いったかという感じ
なので、そこまで解きやすかったとも思いませんでした。上の方も書いてらっしゃいますが、ひっかけが多く、ミスが連動してしまう問題だったと感じています。
まぁ、どちらかというと理論の第二問目にがっかりですが・・。良問を出題してほしいものです。

[4. 講師]

ニャン吉さんへ

やさしいといわれていてもそれほどとれていないのが常ですよね。
合格ラインもニャン吉さんのおっしゃるあたりかもしれません。

[5. 講師]

たんたんさんへ

自己採点４５点はすごいですね。
きっと合格しています。

答練の解きなおしに関しては、ただ単に解きなおしているだけだと効果は低いかもしれないですね。
来年以降の受験の方の参考になるのではないかと思います。
どうもありがとうございました。

[6. 講師]

にゃんさんへ

理論の二問目は、外貨の出題を連想します。
意図は、既出・想定した理論でみていなくてもできるような学習を望んでいるといったあたりではないかと考えています。

[7. 初受験]

計算自体は簡単だったが、読み取りにくい問題が１点あった。

問題の要約
土地３００００と建物２０００の同時取得。
取得後直ちに取り壊し更地にした。
建物は減価償却費の計算をしており、取り壊し費用１０００を仮払金として処理している。

ここで、二択になりまして…。

1.減価償却を適正にしたと考えて、取得後すぐに取り壊したのだから、減価償却費は０で計算して、さらに建物２０００を土地に含めている。

2.建物を期末まで保有しているとして減価償却を行い、建物を土地に振り替えていない。

悩むこと５分。
2.の方で解いてしまった。

あとは、読み間違いを２点

売掛金の為替予約の問題で売上高を予約レートで計上していた。

←ただ単に、振当処理を忘れていただけと思い、売掛金の額を修正してしまった…

[8. 初受験]

続きです…

満期保有目的債券を保有しておらずすべて関係会社株式かその他有価証券しか持っていない。
その他有価証券の配当でその他利益剰余金とその他資本剰余金を内訳とする現金配当をし、受取配当金で処理している。

社債を満期目的債券として処理してしまった。
受取配当金の修正をなぜか、その他利益剰余金の額をもって修正してしまった。

自己採点の結果、36〜38点くらいです。
問題文をしっかり読む能力があれば、満点狙えたかも…。

[9. 初受験]

訂正です…。

上記建物と土地の取得に関して、
1.の考え方で解いてしまった。

です。

長々と述べてしまい、大変申し訳ございません。

[10. k]

理論の二問目についてご質問させてください。
２．繰延資産計上容認理由の箇所で、下記のような回答については、どのようにお考えになられますか？
「すでに代価の支払が完了し、または支払義務が確定し、それに対する役務の提供を受けたにもかかわらず、その効果が将来にわたって発現するものと期待される支出である、という繰延資産に該当するため」

「効果が将来にわたって発現する」という部分にでも部分点がくることはあるとお考えになりますか？
ご意見をお願いいたします。

[11. 講師]

初受験さん、どうもありがとうございます。
いろいろな意味で実際に受験された方の感想は、特に後に受験なさる方の参考になるのではないかと思います。

計算はもう少しとっておきたかったけど、とりあえずクリアという感じでしょうから、あとは理論ですね。
合格なさっていることをお祈りしております。

特に間違えた視点でのご感想、本当にどうもありがとうございました。

[12. 講師]

注解１５をベースに解答された訳ですね。
注解１５そのものが繰延資産の規定な訳ですから何らかの形で配慮される（点数も入る）と思います。

ただ、行数が２行でしたので、短い言葉でスカッとというのを試験委員は想定していたのかもしれないですね。
私も改めて連続意見書等を読みますと収益との対応関係や期間損益計算的な表現の方がしっくりくるのかなあとは思います。
でも、部分点はくるのではないかと思います。

[13. リンダ]

株主資本変動計算書の注記がかなりあやふやでびびってたのですが・・・

注記、なし

ああ、こりゃ「ひな型全部埋めまくり問題」だなっと判断し、いつもは捨ててる「繰越利益剰余金」やらＢ/Ｓの大区分中区分小区分の合計もしっかり記入っ。

たぶんこれが勝因でしょうか？
計算が記憶に残ってないという事は易な出題だったのかも。

第５８回はもっとつっこんだ内容が出てくると思います。