(問題)正規の簿記の要件を3点あげよ。

(解答)
解答は一番下です。


(コメント)
正規の簿記の原則は、正確な会計帳簿の作成を要求する原則です。

正規の簿記の要件としては、次の3つがあげられます。


(1)網羅性

正規の簿記の原則の文言に「すべての取引につき」とあるように記録すべき取引は、会計帳簿に記載しなければなりません。

記録する取引と記録しない取引を企業が任意に選ぶようなことがあってはなりません。


(2)検証性

取引の記録は、検証可能な証拠に基づいて記録を行う必要があります。

検証可能な記録に基づくことが会計記録の確実性につながります。

検証性は、立証性や証憑準拠性等でも構いません。


(3)秩序性

正規の簿記としての記録は一定の秩序を保って行われる必要があります。

複式簿記では、一定の帳簿組織を持ち、秩序正しい記録が行われます。

正規の簿記の原則が複式簿記によることを必須としているかはともかく、複式簿記が正規の簿記の原則の要件を満たす秩序正しいものであることは間違いありません。


かつては、正規の簿記の原則の名称!を答えさせるような出題があったこともありますが、現在の重要性は低くなっています。



(会計基準等)
・企業会計原則 一般原則二

財務会計講義<第24版>
・正規の簿記の原則:62頁


つながる会計理論<第2版>
・2-3 正規の簿記の原則:14頁
・Ch2問題1−2(空欄補充):17頁
・Ch2問題2−2(正誤):17頁
・Ch2問題3−4(正規の簿記の要件は?):17頁


(関連問題)
問題22(正規の簿記の原則が要求する財務諸表作成方法)


(解答)
(1)網羅性
(2)検証性(立証性、証憑準拠性等)
(3)秩序性