概念フレームワーク読んでますか?

今回は、財務諸表の構成要素のうち主に貸借対照表の貸方項目(負債、純資産、株主資本)に注目してみましょう。

試験的な重要性は高いです。
概念フレームワークでは、資産と負債を定義し、その差額を純資産としました。

純資産は、ただの差額なので、このままではただの「ゴミ箱」です。

で、大きな工夫が株主資本の別掲です。

純資産の部を「株主資本」と「それ以外」に分けました。

「株主資本の増」が純利益となるように純資産の部を工夫したのです。

株主資本の増が純利益となるような関係は、クリーン・サープラス関係とも呼ばれます(純資産の増が包括利益でもいいですが)。

クリーン・サープラスは、ざっくりとは「きれいな剰余金」といった意味です。

この株主資本と純利益との関係は、想像以上に重要です(←想像してない人はどうしまつか)。

概念フレームワークでもっとも重視しているのが純利益であり、これを生み出すのが株主資本だからです。


まずは、各々の概念フレームワークでの定義を確認しておきましょう(ちょっとインチキなので、ちゃんとしたのは確認してね♪)。

負債…………資産を引渡す義務

純資産………資産と負債の差額

株主資本……株主に帰属するもの


こんな理解をもって具体的な貸方項目を考えてみましょう。

まずは、新株予約権です。

新株予約権は、株式を交付(発行+自己株式処分)する義務です。

何らかの意味での義務ですが、負債の定義に該当しません。

株式を発行すれば資本金等が増える。

自己株式を処分すれば、自己株式(資本のマイナス項目)が減る。

いずれも純資産(株主資本)項目の動きだけです。

「資産を引渡す義務」ではありませんので、負債には該当しません。

負債ではないので、純資産の部に収容されます。

じゃあ、株主資本かというと株主資本ではありません。

新株予約権は、新株予約権者に対して発行するもので株主に対して発行するものではありません(将来、株主になるだろう人ではありますが)。

取引自体が資本取引(株主との直接的取引)ではなく、新株予約権は、株主資本ではありません。

で、株主資本以外の純資産になります。



同様に少数株主持分もおっておきましょう(連結未学習の方もとりあえずおってみてください)。

少数株主持分は、連結財務諸表で登場する項目です。

子会社の資本(純資産)のうち親会社に帰属しない部分です。

連結財務諸表は、親会社と子会社の財務諸表を合算したものです。

資本(純資産)項目も合算します。

子会社の資本金も足されます。

でも、このうちには、親会社部分だけでなく、その他の出資者(少数株主)の分もあります。

この少数株主に帰属する部分が少数株主持分です。

少数株主持分は、返済義務のある負債には該当しませんので、純資産です。

また、親会社のものでもありませんので、株主資本以外の項目になります。

流れは、新株予約権も少数株主持分も同じですね。


この二つは、純資産基準でも見出しをつけて別掲してありますので、重要性は高いでしょう(22項)。

この他にも23項以降にその他の項目(繰延ヘッジ損益等)に関する記述があるので、興味のある方はぜひ読んでみてください。

33項の評価・換算差額等もねっ♪


そうだ、会計基準を読もう!!(純資産関連は平成19年に出題されました。)



会計基準を読もう!!<目次>