2007年04月06日
包括利益と純利益(1)
概念フレームワークでは、資産を「経済的資源」、負債を「資産を引渡す義務」と定義しました。
経済的資源は、「将来のキャッシュの獲得に貢献する便益の源泉」(←変えました)とされています。
そして、資産と負債の差額を純資産とし、純資産の変動額を包括利益とする。
ここまでは先行する海外と大きく変りません。
このように資産と負債を先に定義する会計のあり方は、資産負債アプローチ(資産負債中心観)と呼ばれます。
これに対して従来の損益計算を重視するあり方は、収益費用アプローチ(収益費用中心観)と呼ばれています。
時代は、明らかに収益費用アプローチから資産負債アプローチへと移行しつつあります。
世界は、利益として、包括利益を選択するのでしょう(たぶん)。
しかし、我国の概念フレームワークはこれとは異なる道を選びました。
それは「純利益」の重視です。
概念フレームワークでは、純資産から包括利益を定義すると同時にこれと並行して純利益を定義しました。
現行制度上は、収益−費用が純利益です。
しかし、収益や費用を定めるのはやっかいで、概念フレームワークでは、純資産を用いて純利益を定義しています。
純資産の変動額のうち「リスクから解放された投資の成果」、それが純利益です。
概念フレームワークでは、情報に精通した投資家(プロ)をメインの利害関係者に据え、財務報告の目的をその投資意思決定におきました。
そして、会計情報に求められる最も重要な性格を投資意思決定に対する有用性としています。
投資家は企業にその増加を狙って資金を投じます。
企業は、その投資家から集めた資金をさらに増やすために事業に投じます。
このような企業活動を想定し、その企業活動目的(投資目的)に応じた成果(利益)の確認を行う考え方、それがリスクからの解放です。
事業投資の目的は、事業活動を通じて、投下した資金をより増加させて回収する事にあります。
企業活動の狙いが事業活動を通じた資金の増加にあるなら、通常は、その成果は、事業活動を通じた資金の増加(獲得)によって確認されるでしょう。
一般的な商品販売の場合は、商品の販売(引渡)時点です。
この点は、伝統的な実現概念と何ら異なりません。
従来の実現概念と大きく異なるのは、いわゆる金融投資(株等)です。
売買目的有価証券のように、時価の変動を狙って資金を投じるならその成果は、時価の変動そのものといえるでしょう。
時価の変動そのものを成果(利益)と捉えるべきです。
しかし、等しく株式といっても売却に制約のある子会社株式を売買目的有価証券と同列に論じることはできません。
子会社株式は、むしろ通常の商売と同様、つまりは通常の事業投資と同様にみるべきでしょう(原価評価)。
このように概念フレームワークでは、利益(収益)の認識に投資目的に応じたリスクからの解放という考え方をとりました。
リスクからの解放は、見方を変えれば、財産法的な利益(資産負債アプローチによる利益)を損益法的な利益(収益費用アプローチ)に絞り込むための考え方といえるでしょう。
このように概念フレームワークの考え方は、資産負債アプローチ(ストック)と収益費用アプローチ(フロー)の二本建構造になっているのです。
ここでは、概念フレームワークがとったこのような二本建の構造の意味そして、包括利益と純利益の関係を考えてみたいと思います。
またもや長帳場になる上に、一体どこまで続くのか私もわかりませんが、お付き合いの程よろしくお願い申し上げます。
包括利益と純利益(2)へ
経済的資源は、「将来のキャッシュの獲得に貢献する便益の源泉」(←変えました)とされています。
そして、資産と負債の差額を純資産とし、純資産の変動額を包括利益とする。
ここまでは先行する海外と大きく変りません。
このように資産と負債を先に定義する会計のあり方は、資産負債アプローチ(資産負債中心観)と呼ばれます。
これに対して従来の損益計算を重視するあり方は、収益費用アプローチ(収益費用中心観)と呼ばれています。
時代は、明らかに収益費用アプローチから資産負債アプローチへと移行しつつあります。
世界は、利益として、包括利益を選択するのでしょう(たぶん)。
しかし、我国の概念フレームワークはこれとは異なる道を選びました。
それは「純利益」の重視です。
概念フレームワークでは、純資産から包括利益を定義すると同時にこれと並行して純利益を定義しました。
現行制度上は、収益−費用が純利益です。
しかし、収益や費用を定めるのはやっかいで、概念フレームワークでは、純資産を用いて純利益を定義しています。
純資産の変動額のうち「リスクから解放された投資の成果」、それが純利益です。
概念フレームワークでは、情報に精通した投資家(プロ)をメインの利害関係者に据え、財務報告の目的をその投資意思決定におきました。
そして、会計情報に求められる最も重要な性格を投資意思決定に対する有用性としています。
投資家は企業にその増加を狙って資金を投じます。
企業は、その投資家から集めた資金をさらに増やすために事業に投じます。
このような企業活動を想定し、その企業活動目的(投資目的)に応じた成果(利益)の確認を行う考え方、それがリスクからの解放です。
事業投資の目的は、事業活動を通じて、投下した資金をより増加させて回収する事にあります。
企業活動の狙いが事業活動を通じた資金の増加にあるなら、通常は、その成果は、事業活動を通じた資金の増加(獲得)によって確認されるでしょう。
一般的な商品販売の場合は、商品の販売(引渡)時点です。
この点は、伝統的な実現概念と何ら異なりません。
従来の実現概念と大きく異なるのは、いわゆる金融投資(株等)です。
売買目的有価証券のように、時価の変動を狙って資金を投じるならその成果は、時価の変動そのものといえるでしょう。
時価の変動そのものを成果(利益)と捉えるべきです。
しかし、等しく株式といっても売却に制約のある子会社株式を売買目的有価証券と同列に論じることはできません。
子会社株式は、むしろ通常の商売と同様、つまりは通常の事業投資と同様にみるべきでしょう(原価評価)。
このように概念フレームワークでは、利益(収益)の認識に投資目的に応じたリスクからの解放という考え方をとりました。
リスクからの解放は、見方を変えれば、財産法的な利益(資産負債アプローチによる利益)を損益法的な利益(収益費用アプローチ)に絞り込むための考え方といえるでしょう。
このように概念フレームワークの考え方は、資産負債アプローチ(ストック)と収益費用アプローチ(フロー)の二本建構造になっているのです。
ここでは、概念フレームワークがとったこのような二本建の構造の意味そして、包括利益と純利益の関係を考えてみたいと思います。
またもや長帳場になる上に、一体どこまで続くのか私もわかりませんが、お付き合いの程よろしくお願い申し上げます。
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