受験指導をしていると表向きは自信満々のフリをよくします(←フリなのね)。

でもわかっていない事や納得のいかない事は少なくありません。

今日の企業会計をめぐる極めて重要と思える問題についても、まるでわかってないという点は多いです。

今日は、なんとなくぼんやりとそのうちの二つの話です。


一つは、とても基本的なことなのでしょうが、有価証券等の時価評価についてです。

売買目的有価証券をはじめとする資産の評価益がなぜ実現利益と同レベルの成果なのか。

概念フレームワークでは、利益(収益)の認識をリスクからの解放という考え方で統一的に説明しています。

しかし、私の頭の中は本当はバラバラです。

本当に統一的に説明できているのか。

売買目的有価証券の評価益は本当に成果なのか。

時価の変動がなぜ成果なのか本当はよくわかっていません。

いや、実感できていないという方が正確かもしれません。

随分、あちこちと本を読んだりはしました。

でも、残念ながらわかったという感じには至っていません。

このブログの記事にしようと概念フレームワーク本を読んだりして、少しはわかってきたのかなあという気もしますが………。



もう一つは、平成13年に商法が改正された以後の利益処分(剰余金の処分)にまつわる問題です。

平成13年に商法が改正され、それまで資本準備金だった減資差益(資本金減少差益)が資本準備金ではなくなりました。

結果、配当原資にも含まれることになったのです。

これにはかなり驚きました。

随分とあちこち本を読み漁ったのですが、どこに根があるのかもよくわかりませんでした。

その後に弥永先生が「資本の会計」という本を出されたので、私の出る幕はないと思い身を引きました(この辺の思考過程は微妙ですが)。

現状では利益の配当は剰余金の配当に変りました。

今でも根っこにある疑問の解消には至っていません。



いずれの問題ももしかするとすごく根の深い問題なのかもしれません。

昨年末には概念フレームワークが改訂されました。

資本制度は会社法の施行により随分と変りました。

変革の時代に改訂された制度の解説が求められるのはいうまでもないでしょう。

しかし、単なる制度の解説にとどまらないその背後にあるものを知りたいと思います。

そんな私のような分からず屋に教え諭してくれる良書の登場を期待、いや、確信している今日この頃です(←今日この頃なのね)。