金融商品会計基準、読んでますか?

金融商品会計基準は、長いです。

いやー、長いです。

私の講義の延長ぐらい長いです(←日本一?)。

びっくりです。

はい。



本編の4項から40項でも、それほど重要性がない箇所は少ないです(←厳しいです)。

で、金融資産・負債の発生・消滅の認識は読みにくいです。

読みにくいので、ちょっと分割して、本編と結論の背景部分を内容ごとにみていきましょう。


まずは、金融資産の発生の認識(7項と55項)です。

総じて、本編部分は、みんな大事ですので、結論の背景部分に注目しましょう。

<マーカー>
55項:4〜7行目「当該取引の………発生を認識する」
55項:9〜12行目「有価証券については、……認識しなければならない」

金融資産(例えば貸付金)の発生を認識するってのは、借方・貸付金の仕訳をきるタイミングの話です。

7項と55項の重要性は高いので、しっかりといきましょう。

ラフには、金融資産の発生の認識は、契約時点で行います。

理由は、契約時点で(1)「時価の変動リスク」や(2)「信用リスク」が生じるためです。


(1)時価の変動リスク

ある金融資産(例えば株)は、欲しい人が多ければ、その値段はあがります。

売りたい人が多ければ下がります。

100円で買うという契約(約定)を交わした。

一般的な株式の売買は契約から数日後に株券や代金のやりとりが行われます。

実際の株式の受渡日(+代金決済日)には、80円に下がっていた。

実際に株式を買う段階では、20円損していますが、契約を交わした以上、やめたというわけにはいきません。

で、契約時点でそのリスク(時価の変動リスク)を負うので、契約時点で金融資産の発生を認識する必要がります。


(2)信用リスク

ヤバイ会社の株式や債券は、値段がドーンと下がったりします。

つぶれてしまえばその会社の株式や債券は紙くず(無価値)になってしまうからです。

こちらが信用リスク(倒産リスク)です。

契約後、株券の受渡し(+代金決済)までになんかヤバイこと(不祥事の発覚等)があった。

信用ガタオチ、株価ドーン。

でも、契約した以上は、損してでも買わなければなりません。


二つのリスク(時価変動・信用リスク)が契約時点で生ずるため、契約時点で金融資産の発生を認識する必要がります。


そうだ、会計基準を読もう!!(二つのリスク:時価の変動リスクと信用リスクを意識しましょうね♪)



会計基準を読もう!!<目次>