税効果会計基準、読んでますか?

税効果会計の重要性は、極めて高いです。

このブログのレベルと同じくらいです。

いや、高いんですってば。

これ、ホント(いや、どっち?)。




今回は、税効果会計の方法、資産負債法と繰延法についてです。

会計上の資産・負債の違いに注目した方法が資産負債法です。

会計上の収益・費用と税務上の益金・損金の違いに注目した方法が繰延法です。


将来減算一時差異を例にとれば、次のような会計処理が行われます。


(借)繰延税金資産××× (貸)法人税等調整額×××


すごく単純には、借方:繰延税金資産に着目したのが、資産負債法です。

貸方:法人税等調整額に着目したのが繰延法です。


資産負債アプローチ→資産負債法

収益費用アプローチ→繰延法

といってもよいです。


とすると繰延法をいったん収益費用法と読み替えた方が、わかりやすいかもしれません。

以前にご紹介した税「繰延」会計とか、税「配分」会計の方が名前として適切じゃないのか。

そんな場合は、繰延法的な考え方が土台にある感じでしょうか。

概念フレームワークの資産概念を元に繰延税金資産の資産性を説明する。

こんな場合は、資産負債法を前提にしている感じです。

で、税効果会計基準の「第一」では、………こりゃ、混じってる感じかもしれないですね。

前段が資産負債法的で、後段が繰延法的です。

この「第一」からは必ずしも明らかではありませんが、税効果会計基準では、資産負債法がとられています(前文の三の最初です)。

ここの「資産負債法」という語には、マーカーを入れておきましょう。



資産負債法と繰延法での違い部分を税効果会計基準で拾っておきましょう。

(1)第二 一 4(本文2行)……繰越欠損金等に対する適用

(2)第二 二 2(3行)……差異の解消期の税率を適用

(3)第二 二 3 ただし書(4行)……その他有価証券評価差額金に対する適用


この3点が、資産負債法と繰延法の違いになります。

これはどう考えても重要です。

該当箇所をマークして、「繰延法との違い」なんてコメントを入れておくとよいでしょう。

資産負債法と繰延法の簡単な説明と両者の違いはとても重要なので、しっかりといきましょう。

税効果会計は、ヤマといってよいと思います。

より発展的な論点の前に、税効果会計基準をしっかりと読んでおきましょう。

税効果会計基準については、ひとまず終了です。

税効果会計基準は、長くはありません。

で、やや発展的な論点もあります。

そのうちのいくつかは後に本ブログでも取り上げる予定です。

それまでに税効果会計基準をしっかり読んでおきましょう。

まずは、本文です。

その後→+注解→+意見書という具合に広げていきましょう。

また、忘れた頃に読んでますか?って聞きますよ。

たまには、通しで、参照はコマ目に読んでみてください。


そうだ、会計基準を読もう!!(資産負債法と繰延法の違いは大事ですよね♪)



会計基準を読もう!!<目次>