次の取引の仕訳を示しなさい。
株式会社Aは×1年5月に行った定時株主総会において、金銭による剰余金の配当90万円(原資の内訳:繰越利益剰余金60万円、その他資本剰余金30万円)を決議した。

株式会社A社の×1年3月期の貸借対照表の純資産の部は次のとおりである。

資本金     :400万円
資本準備金   : 80万円
その他資本剰余金:100万円
利益準備金   : 17万円
繰越利益剰余金 :300万円

(解答)【単位:万円】
(借) 繰越利益剰余金 62 (貸)未払配当金60
                  利益準備金 2
その他資本剰余金31   未払配当金30
                  資本準備金 1


(解説)
会社法上、金銭による剰余金の配当が行われた場合は、資本金の4分の1に達するまで、その10分の1を準備金として積立てる必要があります。
準備金として利益準備金又は資本準備金のどちらを積み立てるかは、剰余金の配当を決議した株主総会等における原資が利益剰余金か、資本剰余金かによりますが、両者が混在する場合は、次のように計算します。
(1)配当額×1/10
(2)資本金×1/4−準備金(資本準備金+利益準備金)
(3)準備金積立額 (1)と(2)の少ない金額
(4)利益準備金積立額 (3)×利益剰余金配当割合(利益剰余金からの配当/全体の配当)
(5)資本準備金積立額 (4)×資本剰余金配当割合(資本剰余金からの配当/全体の配当)

本問での利益準備金の積立額は、次のとおりです。
(1)配当金90万円×1/10=9万円
(2)資本金400万円×1/4−(資本準備金80万円+利益準備金17万円)=3万円
(3)(1)>(2)∴3万円
(4)利益準備金積立額 (3)×60万円/90万円=2万円
(5)資本準備金積立額 (3)×30万円/90万円=1万円


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