買入償還時の処理は、大きく変る訳ではありません。
定額法によった場合には、従来と社債償還損益の金額は全く同じです。

(例)額面100円 発行価額95円 5年償還
   3年経過後99円で償還 定額法

(今まで)
(借)社   債100 (貸)現金預金  99
   社債償還損  1    社債発行差金 2

(これから)
(借)社   債98 (貸)現金預金99
   社債償還損 1

これまでは、社債発行差金の金額を「買入償還時の未償却残額」として計算していました。
社債発行差金5円×未経過期間2年÷償還期間5年=2円

今後は、償還時に減る社債の金額(買入償還時の償却原価)を計算することになります。
従来のように社債発行差金があった場合の未償却残額を額面から引いてももちろん答えはでます。
結局は、合理的に計算できればよい訳ですから、あまりカチカチに計算パターンを固めると出題のされ方の変化に対応できなくなる可能性はあるかもしれません。
ざっくり言うと次のどっちかで計算する場合が多い気がします(気がするだけですが)。

(1)直前の簿価+直前から買入時までの償却額=買入償還時の償却原価

(2)発行価額+発行から買入時までの償却額=買入償還時の償却原価

いずれにせよかなり慣れが必要な部分になるのではないかと思います。


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税理士試験 簿記論 年度別変更点