退職給付会計の制度が導入されてから早いものでもう……何年だ?(←わからないのね)。

もう何年かたちますので、会計基準変更時差異が当期に生ずるという出題は考えにくいでしょう。
ただ、まだ、未認識の会計基準変更時差異が残っているという出題は充分考えられます。

他の差異等との取扱いの違いを考えておきましょう。

明確な違いは、次の2点です。

(1)定額法しか認められない点
(2)15年以内の償却を要する点

未認識「数理計算上の差異」と「過去勤務債務」については、定率法による償却も認められます。
これに対して、会計基準変更時差異は、定額法しか認められていません。
したがって、償却方法の指示がない場合には、定額法による償却を行う必要があります。

また、未認識「数理計算上の差異」と「過去勤務債務」については、平均残存勤務期間内の償却が求められますが、どの企業にも共通の「何年」という年数はありません。
会計基準変更時差異のみが具体的な「15年」という年数があります。

会計基準変更時差異は、出題時には、発生が一回で、償却時に、費用が出るというパターンになるでしょう。
数理計算上の差異などと比べるとかなり単純ですので、きっちり合わせられるところだと思います。
やや細かい条件の違いではありますが、おさえておかれるとよろしいのではないでしょうか。


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