（※）平成１８年 簿記論講座 １月第５回（圧縮記帳）

【要チェックポイント】
（１）圧縮記帳の基本的な考え方を理解しよう
（２）直接減額方式と利益処分方式の一連の会計処理をおさえよう


【圧縮記帳の意義と目的】
（１）意義……取得原価の圧縮（減額）
（２）目的……課税の繰延（延期）
（３）経理方法……直接減額方式、利益処分方式


【国庫補助金等の場合】
（１）国庫補助金の交付
（借）現金預金１００　（貸）国庫補助金収入１００

（２）固定資産の取得）　　（借）機　　械３００　（貸）現金預金３００
圧縮記帳の処理方法としては直接減額方式と利益処分方式とがある。

（３）決算
１．直接減額方式　　（借）機械圧縮損１００　（貸）機　　　　　械１００
　　　　　　　　　　　　　減価償却費　４０　　　　減価償却累計額　４０
　　　　　　　　　　　　　→圧縮後が基礎
２．利益処分方式　　（借）減価償却費　６０　（貸）減価償却累計額　６０
　　　　　　　　　　　　　→圧縮前が基礎

（３）翌期の利益処分時・利益処分方式の場合
（借）未処分利益　　１００　（貸）国庫補助積立金１００　→　積立
（借）国庫補助積立金　２０　（貸）未処分利益　　　２０　→　取崩
※取崩額は、直接減額方式による減価償却費との差額


【保険差益の場合】
（１）焼失時
（借）火災未決算１５０　（貸）機　　械１５０

（２）保険金受領時
借）現金預金２００　（貸）火災未決算１５０
　　　　　　　　　　　　　保険差益　　５０
　　　　　　　　　　　「保険金−焼失時の簿価」（譲渡益相当額）

（３）新資産の取得
（借）機　　械２００　（貸）現金預金２００

（４）圧縮記帳
（借）機械圧縮損５０　（貸）機　　械　５０
※直接減額方式、利益処分方式については、国庫補助金と同様である。


【チェック問題】オススメ度（◎→○→△、※は参考）
用意できていません。

Comments

[1. さいあき]

社会福祉法人に行って経理を見てみたら・・・圧縮記帳ってないのね。
恐るべき公益法人会計・・。

[2. 講師]

うーん、社会福祉法人って、圧縮記帳がないんですか。
知らなかった（←って、社会福祉法人の会計しらないです）。

[3. もも]

現在税理士試験の簿記論３年目です。
去年はＡ判定で泣きました。
今年こそ受かりたいです。
今後いろいろと質問させてください。
お願いします。

[4. kensuke]

公益法人って課税されないんでしたっけ？だから、税効果とかも無いっすよね。

僕もこの分野は理解が不十分です、今年こそ受かりたいので、毎日チェックさせていただきます！！

[5. 講師]

ももさん、はじめまして、よろしくお願いします。

Ａ判定は、残念でしたね。
でもあとちょっとということでもありますので、気合を入れていきたいですね。
何かありましたら、お気軽にお声をおかけください。

[6. 講師]

kensukeさんへ

公益法人は、収益事業だけ課税される（んだったかな）。
でもメインの事業は、公益事業でしょうから一般の事業会社のような話のウェイトは少ないのではないかと想像してます。

圧縮記帳は、特に、利益処分方式でのタイミングがわかりにくいのではないかと思います。
というか、私もよく混乱しますので。
じっくりと理解＋たくさん演習という感じてがんばっていきましょう！！