特殊商品販売における手許商品区分法には、その都度法と期末一括法とがあります。
一番のポイントは、決算整理前残高試算表の数字が「何を意味しているのか」、にあるといってよいでしょう。

その都度法と期末一括法の違いは、特殊商品販売に係る売上原価が、いつ、仕入勘定に振替えられているかにあります。
積送品の例で考えてみましょう(試送品も同じです)。

(借)仕  入××× (貸)積 送 品×××

この仕訳をいつ行うか、です。

その都度法では、その都度(販売の都度)、売上原価を仕入勘定に振替えます。
期末一括法では、期末に一括して、仕入勘定に振替えます。

そのことが明確であれば、ゆっくりではあっても、決算整理前残高試算表の数字が、何を意味するのかは、わかる筈です。
決算整理前の残高試算表が何を意味しているのかを覚えると、これは忘れます(←そりゃアンタでしょ)。
だから、覚えていない状態でもわかるようにしておけばよい訳です。

両者でわかりにくいのが、結局は、仕入勘定です。

その都度法………当期仕入−当期積送+積送品売上原価
期末一括法………当期仕入−当期積送

これを覚えずに、期中処理を順におって(高速で)復元できるようにしておけばよいと思います。
もちろん、最初は、ゆっくりでもかまいません。
こういう地味なやり方が、応用力のアップにつながるのではないかと思います。

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