簿記論の出題問題では、期中処理や決算整理が問われることが多いため、その後の決算振替については、苦手意識を持っている方も多いようです。
決算振替には、損益振替と資本振替とがありますが、簡単な数字を想定して一連の処理を把握しておくとよいのではないかと思います。

商品100円を仕入れ、これを150円で売却した。

(期中処理)仕入100 現金100
      現金150 売上150
(損益振替)損益100 仕入100
      売上150 損益150
(資本振替)損益 50 繰越利益剰余金50

期中処理は、相手の存在する取引が多く、実際の財産も動くのでわかりやすいことが多いです。
これに対して、損益振替や資本振替は、相手が存在する訳でもなく、なぜこのような処理を行うのかがわかりにくいです。
わかりにくい箇所こそ色々な角度からアプローチすべきといってもよいのではないかと思います。
なお、資本振替の貸方・繰越利益剰余金は、個人企業では、資本金になりますので、充分注意してください。
また、損失発生時の資本振替は、通常の逆仕訳になります。