再振替仕訳とはややニュアンスが異なりますが、翌期において、決算時の逆仕訳を行うケースが他にもあります。
期末の決算段階において有価証券について、時価評価を行った場合です。
有価証券について、決算時に時価評価を行った場合の翌期の処理には、切放方式と洗替方式とがありますが、この洗替方式をとった場合に、翌期首において、決算時の逆仕訳が行われることになります。
再振替仕訳と区別する意味で、振戻処理などと呼ばれることもあるようです。

有価証券は、その評価上、四種に区別されます。
会計基準のうえでは、売買目的有価証券が洗替方式と切放方式との選択、その他有価証券が洗替方式のみとなっています。
切放方式と洗替方式といった異なる処理方法については、会計学的な探求も必要でしょうが、ここでは、その処理に着目してみていきたいと思います。

まずはそのタイミングの話です。
もちろん、期首なのですが、考え方としては、その後の売却を考えれば、振戻しは、期首に行う必要があるでしょう。

原価100 時価90の場合
(取得時)有価証券    100 現金預金   100
(決算時)有価証券評価損益 10 有価証券    10
(翌期首)有価証券     10 有価証券評価損益10

仮に、この直後に時価90で売却した場合には、次の処理を行うことになります。

現金預金   90 有価証券100
有価証券売却損10

振戻処理を行わないとすれば、有価証券勘定は、貸方(マイナス)10となってしまい、このような処理を考えると、振戻処理は、期首に行う必要があることがわかると思います。

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