【融通手形】
手形の本来的な利用は、何らかの意味での対価の受払いを想定しているでしょう。
しかし、単に資金目的(お金の貸し借り)で手形が利用されることがあります。
典型的には、相互に手形を振出して、両者が受け取った手形を直ちに割り引くのです。

この場合には、商品代金に係る手形債権債務を示す受取手形、支払手形勘定では具合が悪いです。
この場合には、受取融通手形、支払融通手形勘定を使用するのが一般的です。
もっとも、商品売買等のきちんとした取引があって、手形を振出す訳ではないので、それほど感心した取引とはいえず、試験的な重要性もさほど高くないでしょう。


【会計処理】
相互振出時:
(借)受取融通手形××× (貸)支払融通手形×××

割引時:
(借)現金預金 ××× (貸)受取融通手形×××
   手形売却損×××


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