本年の試験委員である柴先生の平成16年度 第二問 問2 をお届けします。

税理士試験 簿記論 上級問題17

色々な意味で、物議を醸した出題です。
私も正直に言うと、いまだによくわからない部分があります。
解答箇所6箇所中、ゼロ解答が2箇所。
こんなケースは、正直、本試験はもちろん、練習問題レベルでもみかけることはないのではないでしょうか。
さらに、つづく問3でもゼロ解答がありましたので、完全に狙いであったとしか思えません。
これは、ほんとにしんどいです。
そして、まあ、解答可能かなあと思えるのが、このゼロ解答とせいぜいあと1箇所程度。
うーん。

内容的にも、課税所得を計算させるなど、簿記の出題として適切だったのかとの指摘は少なくありません。
私は、ギリギリセーフかなと思ってはいますが、正直、しんどいとの印象は拭えません(←私が)。

さらに衝撃的だったのが、端数処理の指示です。
端数処理の指示が「未払事業税」にあり、一般的な模範解答によれば、端数処理の指示のある未払事業税では、端数が出ずに、端数処理の指示のない法定実効税率(または法定実効税率を乗じた税効果額)で端数が出るという訳のわからないことになってしまいます。
解答は、法定実効税率を分数のままで、税効果額の端数処理をしています。
ただ、とても違和感があります。

いくらなんでもそんな馬鹿なこと(端数処理の指示のある箇所で端数処理なし、端数の指示のない箇所で端数処理あり)はないだろうと法定実効税率を使用しない税効果について随分考えましたが、いまいちわかりませんでした。
税効果のスペシャリストの方、何かよい解決の方法がございましたら、ぜひご教授ください(←あなたが聞くのね。←だってわかんないんだもの)。