簿記１級 会計学 ○×問題１４

【対象＝１級以上】

（問題）
次の文章の正否を○×の符合で示しなさい。

（１）資本的支出として処理すべき金額を収益的支出として処理した場合には、当期の利益は、その分だけ大きくなる。

（２）市場販売目的のソフトウェアである製品マスターの製作費は、棚卸資産に計上しなければならない。

（３）配当平均積立金の目的取崩額は、損益計算書に記載する。

（解答）

（１）×
（２）×
（３）×

（解説）
（１）資本的支出（資産）として処理すべき金額を収益的支出（費用）として処理した場合は、当期の利益は、その分だけ小さくなります。

（２）製品マスターの製作費は、棚卸資産ではなく、無形固定資産に計上することとされます。
「研究開発費等に係る会計基準」四　５参照

（３）配当平均積立金の取崩額は、その目的に従った取崩しであるか否かにかかわらず株主総会の決議事項であり、株主資本変動計算書に記載されます。
その他の任意積立金も同様の取扱いです。

Comments

[1. ポンキッキ]

間違えていたらスイマセン..。

配当平均積立金の目的に従う取崩は..
総会が特定の目的に使用することを役会に委任したものと解されて、役会決議をもって目的を達した時に取り崩すのでは....。
でも結局、利益処分案が総会で承認される事を考えると、総会決議になるのかなぁ..と。。

問題の論点と異なること書いてしまい、申し訳ないです。。

[2. 講師]

ポンキッキさん、こんばんは。

えーっと、後半の考え方であってると思います。

配当平均積立金は、配当を平準化させるためのもので、この配当自体が株主総会の決議事項です。
これは、取締役会で決めることではありませんので、配当平均積立金の取崩しも（その配当の決議された）株主総会の決議事項ということになると思います。

これが、中間配当積立金となりますと、取締役会の決議事項で、中間配当積立金の目的取崩しは、損益計算書の末尾に記載するということになると思います。